7 / 113
第1章 将棋を指すカラス
第6局 カラスの動画を見た人が反応したら
しおりを挟む
カラスのクロと対局したバシバシさんの将棋実況動画がネットで流れると、あっという間に再生回数が増えた。
同時に動画に対する感想がたくさん寄せられる。
「カラスが将棋を指すんだ!」
「まさか!」
「プロに圧勝してる!」
「うーん、信じられん!」
動画を素直に賞賛、もしくは動画の内容に驚愕するようなコメントは1割前後に留まった。
「バシバシさんってそんなに悪い手は指してないよな」
「中盤の飛車寄りが好手かも」
「クロはオールマイティー?」
「カラス?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙が無いと思うよ」
将棋の内容に触れるようなコメントは、ちょっと少なめだった。
大半は手の込んだドッキリだろう、もしくはAIなどで作成した動画ではないかと疑う投稿だった。
「本物のカラスとは思えない」
「ガ〇ダムやパ〇レイバーが動いたくらいだよ。精巧にできたロボットだろ」
「実写とAI動画との合成だと思う」
「バシバシさーん、今日はエイプリールフールじゃないですよー」
「これって、クレバーハンスじゃないの?」
そう指摘する書き込みもあった。
クレバーハンス(賢馬ハンス)とは、動物の認知能力に関して大きな話題となった現象を指す言葉。
ハンスは19世紀のドイツにいた実在の馬。この馬は簡単な計算ができるだけでなく、日付や時間、音階なども認識していたらしく、それらに関する質問をすると、蹄を鳴らす回数で答えた。しかし、研究者による慎重な調査の結果、ハンスが実際に計算などをこなすのではなく、質問者を含めた周囲の人間の表情や動作の微妙な変化を読み取って答えていることが判明した。つまりハンスは周囲の空気が読める、異なった意味での賢い馬だったことになる。
要するに、カラスのクロが将棋を理解して指しているのではなく、周囲にいる人間の反応を感じ取って駒を動かしているのではないかとの指摘だ。
「だったら、それはそれですごいよね」
「鈴香ちゃんがバシバシさんより強くないと成り立たないだろ」
「実は天才将棋少女の発見…とか?」
そんな投稿が続いた。
また数日置いて、映像を解析したり類似映像を作ったりする動画がいくつもアップされた。
「ここが疑問?こんなカラスがいる?」
「トリック判明!?ここの光の反射は糸ではないか?」
「私もAIで合成してみました」
「愛犬vs愛猫 将棋を指すペット決戦!」
これらの動画も盛り上がった。
そうした本筋とは異なる反応を見せた視聴者もいた。その一部を抜粋しよう。
「鈴香ちゃん、ハアハア」
「鈴香は俺の嫁」
「ふざけるな!俺のだ」
「お前ら、鈴香タンの父である俺に断りもなく何決めてんだ」
「鈴香ちゃんの脇おにぎりなら、1万円出す」
「俺は5万出す」
「毎日食べるんで、1個500円までにしてください」
「鈴香ちゃん、ボクの極太な棒銀を受け入れてくれ!」
「極太?そのエノキが?」
「…ちっさ」
「ちっさくねーよ!」
「鈴香タン、ペロペロ」
「お前ら勘違いするな。あの子はカラスが見せている幻影だ!」
「つまりカラスが本体ってことか」
「カラスでも穴があれば…!」
「違うな、カラスは鈴香ちゃんが作ったニードルフェルトなんだよ」
「じゃあ、やっぱりバシバシさんは鈴香ちゃんに負けたってことか?」
「でもって、鈴香ちゃんに踏まれたんだよ」
「バシバシさん、何ともうらやましい…」
「鈴香ちゃん、クンカクンカ」
「30過ぎの童貞でも奨励会って入れるの?」
「童貞はともかく、年齢制限があるんで無理!」
「なら、研修会は?」
「もっと無理!」
「俺も鈴香ちゃんの膝に乗りたーい」
「カラスに転生する方法を教えろ下さい」
「トラックに飛び込めば、もしかして…」
こうした投稿も盛り上がりの一助になったのは間違いない。
日本将棋協会に所属する棋士達の反応は様々だった。
名人や竜王などのタイトル実績もある鴨鍋昭九段は「限りなくクロいカラスに近い。疑念があるカラスと指すつもりはない」と発言してクロとの対局を拒否した。また、カッシーの愛称で有名な貸本崇八段は「個人的にも1億パーセントクロいカラスだと思っている。カラスが棋士になるかどうかは知らないけど、俺はカラスと戦う気がしない」と断言した。
一方で好意的な棋士も多かった。その中でも今を時めく辻井孝太八冠は「せっかく将棋を指すカラスがいるのなら1局、お手合わせをお願いしたい」と前向きなコメントを口にして、将棋ファンを沸かせた。
辻井八冠の言葉を聞いて、「よし!」と動き出した人達がいた。
同時に動画に対する感想がたくさん寄せられる。
「カラスが将棋を指すんだ!」
「まさか!」
「プロに圧勝してる!」
「うーん、信じられん!」
動画を素直に賞賛、もしくは動画の内容に驚愕するようなコメントは1割前後に留まった。
「バシバシさんってそんなに悪い手は指してないよな」
「中盤の飛車寄りが好手かも」
「クロはオールマイティー?」
「カラス?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙が無いと思うよ」
将棋の内容に触れるようなコメントは、ちょっと少なめだった。
大半は手の込んだドッキリだろう、もしくはAIなどで作成した動画ではないかと疑う投稿だった。
「本物のカラスとは思えない」
「ガ〇ダムやパ〇レイバーが動いたくらいだよ。精巧にできたロボットだろ」
「実写とAI動画との合成だと思う」
「バシバシさーん、今日はエイプリールフールじゃないですよー」
「これって、クレバーハンスじゃないの?」
そう指摘する書き込みもあった。
クレバーハンス(賢馬ハンス)とは、動物の認知能力に関して大きな話題となった現象を指す言葉。
ハンスは19世紀のドイツにいた実在の馬。この馬は簡単な計算ができるだけでなく、日付や時間、音階なども認識していたらしく、それらに関する質問をすると、蹄を鳴らす回数で答えた。しかし、研究者による慎重な調査の結果、ハンスが実際に計算などをこなすのではなく、質問者を含めた周囲の人間の表情や動作の微妙な変化を読み取って答えていることが判明した。つまりハンスは周囲の空気が読める、異なった意味での賢い馬だったことになる。
要するに、カラスのクロが将棋を理解して指しているのではなく、周囲にいる人間の反応を感じ取って駒を動かしているのではないかとの指摘だ。
「だったら、それはそれですごいよね」
「鈴香ちゃんがバシバシさんより強くないと成り立たないだろ」
「実は天才将棋少女の発見…とか?」
そんな投稿が続いた。
また数日置いて、映像を解析したり類似映像を作ったりする動画がいくつもアップされた。
「ここが疑問?こんなカラスがいる?」
「トリック判明!?ここの光の反射は糸ではないか?」
「私もAIで合成してみました」
「愛犬vs愛猫 将棋を指すペット決戦!」
これらの動画も盛り上がった。
そうした本筋とは異なる反応を見せた視聴者もいた。その一部を抜粋しよう。
「鈴香ちゃん、ハアハア」
「鈴香は俺の嫁」
「ふざけるな!俺のだ」
「お前ら、鈴香タンの父である俺に断りもなく何決めてんだ」
「鈴香ちゃんの脇おにぎりなら、1万円出す」
「俺は5万出す」
「毎日食べるんで、1個500円までにしてください」
「鈴香ちゃん、ボクの極太な棒銀を受け入れてくれ!」
「極太?そのエノキが?」
「…ちっさ」
「ちっさくねーよ!」
「鈴香タン、ペロペロ」
「お前ら勘違いするな。あの子はカラスが見せている幻影だ!」
「つまりカラスが本体ってことか」
「カラスでも穴があれば…!」
「違うな、カラスは鈴香ちゃんが作ったニードルフェルトなんだよ」
「じゃあ、やっぱりバシバシさんは鈴香ちゃんに負けたってことか?」
「でもって、鈴香ちゃんに踏まれたんだよ」
「バシバシさん、何ともうらやましい…」
「鈴香ちゃん、クンカクンカ」
「30過ぎの童貞でも奨励会って入れるの?」
「童貞はともかく、年齢制限があるんで無理!」
「なら、研修会は?」
「もっと無理!」
「俺も鈴香ちゃんの膝に乗りたーい」
「カラスに転生する方法を教えろ下さい」
「トラックに飛び込めば、もしかして…」
こうした投稿も盛り上がりの一助になったのは間違いない。
日本将棋協会に所属する棋士達の反応は様々だった。
名人や竜王などのタイトル実績もある鴨鍋昭九段は「限りなくクロいカラスに近い。疑念があるカラスと指すつもりはない」と発言してクロとの対局を拒否した。また、カッシーの愛称で有名な貸本崇八段は「個人的にも1億パーセントクロいカラスだと思っている。カラスが棋士になるかどうかは知らないけど、俺はカラスと戦う気がしない」と断言した。
一方で好意的な棋士も多かった。その中でも今を時めく辻井孝太八冠は「せっかく将棋を指すカラスがいるのなら1局、お手合わせをお願いしたい」と前向きなコメントを口にして、将棋ファンを沸かせた。
辻井八冠の言葉を聞いて、「よし!」と動き出した人達がいた。
1
あなたにおすすめの小説
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる