転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜

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1章 赤ん坊生活 0〜3歳

現実から目を背けよう!

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-side アクシア-



「このままじゃ危ないからどうにかならないかなー?」
「どうにか、とは?」
「住むのに快適なように岩をツルツルにするとか?」
「ふむ……、岩の加工か。やってみるか」


 そういうと、青龍様は風魔法を使い、一気に研磨し始めた。岩の凹凸が無くなり綺麗になっていく。魔法の規模がとても大きい。俺もいずれはあんな魔法を使えるようになりたいな!


「ねえねえ、エリック、エリック!大きくなったらあれくらいの魔法、使えるかな!?」
「エッッッッ!?どーかな?む、難しいですが、使えるようになったらいいですねえ」


 あっ……これ大人が、使えない時に言うセリフだ。いいもん。俺魔法頑張るから。


「む?アクシア。元気出せ。お主にもこれくらいの魔法、扱えるようになるからのう」
「えっ……!?本当?」
「我が教えたら、それくらい余裕だ。もしよければ、後で教えてやるが?」
「やったーー!!」


 --使えるようになったらそれはそれで困るんだけど……、ルイス様になんて報告しよう、そう後ろでエリックがボソッと呟いたような気もするけど、気のせいだよね?


 ♢  ♢  ♢  ♢  ♢


 ツルツルピカピカになった後は、子供でも怪我しないように、さまざまな工夫が凝らされたスロープと階段を作ってもらい、穴の下に降りて来れた。


「問題はここに何を作るかだよね」
「アクシア様のお外での拠点ですからね。昼寝ができるように寝室を作るのは確定でしょう」
「むーー、昼寝はお日様が当たるところがいいよー」
「でしたら、地上に何か建物を作るのはどうでしょう?」
「それだと地下帝国感なくない?」
「確かにそれを言われれば、そうですね」


 お日様のでているところにはいたいけれど、地下を拠点にするのもかっこいい、俺はとてもわがままな子なのかもしれない。


「だったら、地下に擬似的な太陽を作れば良いのう?」
「はっ……?」
「見る方が早い。[サンモック]」


 --ピッカーー!
 青龍様がそう唱えると、ひんやりとした部屋が、部屋が暖かな空気と明るい光に照らされ、擬似的な太陽が生み出された。


「おおおーー!すごっ!!」


 パチパチパチパチ!
 流石は青龍様。そんなこともできるんだ。


「神の奇跡……」


 エリックは唖然としている。確かに、これを見たら普通はそう思うよね。


「まあ、我はこの世界ができる時、神々から力を与えられているからのう。これくらいは出来て当然」
「流石すぎる」
「というか、おとぎ話ではないのですね。その伝説」
「当然じゃ。長い年月が経ってしまっているから人間の間では伝説となっているだけで、事実だのう」


 重大なことが判明してしまった……一応知り合いの学者には後で伝えておくか。など、エリックはボソボソ言っている。


「とりあえず、これで太陽の問題は解決だね!」
「なんという、パワープレー」
「気にするな」
「気にしない気にしない」
「そうですね。気にしたら負けた気がします」


 虚な目をしながら、エリックがつぶやいた。
 うん……、よく分かってるね!俺も現実から若干目を逸らしたい気分だけど切り替えて次のことをやろうか!


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