俺の婚約者は侯爵令嬢であって悪役令嬢じゃない!~お前等いい加減にしろよ!

ユウ

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第三章.フラグ回避計画

15.迷い犬




最近誰かに見張られているような気がする。


「ん?」

しかし周りを見渡しも誰もいない。
少し神経質になりすぎているのかと思ったが、すぐに仕事に戻った時だった。


ガサガサ!


「何だ?Gか?」

もしや生徒会室に黒いあれが出たのか?


「アン!」

「へ?」


本棚の間から顔を出したのは埃まみれの子犬だった。


「あれ?君は…」

「アン!」


「もしかしてあの時の子犬?」

「アンアン!」


俺の元に駆け寄り尻尾を振っている。

既に炎はなかったけど、夢の中で見た時と同じだった。


「もう拘束から解放されたんだろ?」


あの時俺はこの子の首輪を壊した。
そのお陰で使い魔ではなくなったから野生に帰ることもできるのにどうしたんだろうか?


「アン!」

「ん?お腹空いたのか…そうだサンドイッチならあるけど食べる?」

「アン!」

間食に作ったサンドイッチのハムサンドを差し出すとがっつく。

「そうか、そうか…お腹が空いていたんだな。ミルクを淹れてあげよう」

「アン!」

「はい、口を拭こうな?」

ハンカチで汚れた口元を拭くと子犬は俺に飛びつく。


「おい…」

「アンアン!」

ベロベロと俺をなめながら俺に密着する。

「どうしたんだ?もっと欲しい…」

その時だった、俺の周りの炎が包まれた。


「へ?」


「アォォン!」

「なっ…何?」


光が螺旋を描き魔法陣が浮かび上がり、俺の腕に火の輪がつけられた。
しばらくして炎は消えて俺の腕に腕輪がつけられていた。


「おい、何の騒ぎだ!」

「先程炎の魔力を感じて…ええええ!フェンリル?」

はい?

「何でフェンリルがいるんだよ…つーかその腕輪」

「フェンリルの腕輪じゃないですか!しかも契約しているし」

「契約?」


よく見ると子犬に首輪がついている。
同じのが俺の腕にもついている。


「えっ…何?どういうこと?」

「しかも薔薇の契約をしてるぞ」

「何ですって!」


薔薇の契約?

何それ…



「エリオル、魔獣との契約は知っているな?」

「うん、戦って契約するんだよね」


授業で習ったけど、通常冒険者が魔獣と契約する場合は二つある。
戦って契約する。


これが一般的なもの。
でもそれ以外に存在するのは魔獣が認めた場合だ。
心の絆を結んだならば、魔獣は主と認め親として慕う。


ただし稀だった。
特に獣や鳥なのどは気位が高い故にあまりないのだが…


「薔薇の契約とは魔獣と永遠の契約をする意味だ。そして主が朽ち果てた時共に朽ち果てる…魔獣から人間への究極の忠誠心を意味している」

「え!」

なんだその怖い契約は。
ようするに主が死んだら僕も後を追って死ぬますってか?


ないだろそれ!!


「その契約をお前はしたんだよ!その首輪に薔薇の刻印が刻まれてるだろ!」

「ええええ!」


「この馬鹿!」


俺は何も知らないぞ!
契約何てした覚え何てない!


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