百姓貴族はお呼びじゃないと言われ婚約破棄をされて追放されたので隣国で農業しながら幸せになります!

ユウ

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38落とし穴

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アロエを堪能してしばらくして、不思議なことが起きたのだ。

「あれ?なんか動いていない?」

「ありえない…まるで茨がアンリを導いているみたいだ」



通せんぼしていた茨が動き道を開けていた。


「森の精霊様、通らせていただきます。よろしいですか」

「アンリ…」


きっと神様が許可をしてくれたんだ。
やっぱりちゃんとお伺いを立てれば解ってくれるんだ。

森の神様は太っ腹よね!


「通っていいみたいね」

「俺はこの光景を未だに信じがたい」


遠い目をするアレクに私は首をかしげると、示された道を通ると入り口が見えた。



「凍っている」

「ああ、王宮の入り口は凍っているんだ…」


よく見ると氷漬けになっているのは人だった。


「これも女神様の影響?」

「だと思う…」


「どうしたら氷は解けてくれるんだろう」


「俺の火魔法でも氷は解けない。女神の魂が眠る神殿は俺も入ることができないんだ…そもそも、女神と心を通わせるなんて芸当は‥‥」



この国を守る女神様は今どこにいるんだろう。


魂がこの国に留まっているのに、その場所が解らない。


「寂しくないんのかな?」

「え?」

「一人で誰とも言葉を交わすことがないなんて」


私の領地では、毎日供物をお供えしてお話をする。
他の領民だってお祈りをしていたはずだ。


「女神様、お一人では寂しくないですか?外の世界は美味しいものが沢山ですよ。冬が過ぎれば花が咲き、お花見ができますよ…そしたら美味しい甘未が沢山です」


「いや、アンリ…そんなことで言葉が」

「あれ?」


なんか足元がおかしいな。

「ねぇ、アレク…何か沈みだしてるんだけど」

「アンリ!沈んでるぞ!」

「は?ええええ!」


よく見ると底なし沼にかかったのか、どんどん沈んでいく。

「わぁぁぁ沈むよ!」

手を伸ばそうとした私にカキスケが手を掴む。

「カキスケ」

「ウキ!」

率先して私の手を引きポッポちゃんが私の袖を掴み、アルフとハチがカキスケを引っ張る。


「なんか大きなカブだ」

「アンリ!ふざけている時じゃないだろ」

「あ…うん」


皆で協力して引っ張ってくれたけどイチローが引っ張ってくれたらすぐな気がするんだけど。

「イチロー?あれ…イチローも沈んでない?」


私よりも沈んでいる。


「アンリ!」


「わぁぁぁ!」


皆が引っ張ってくれたけど私は落ちてしまった。
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