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62米作り
しおりを挟むこの世界の主食はパンが基本だ。
穀物は平民や貧しいものが食べるものとされている。
しかし以前から私はこの国で米を作りたかった。
気候や環境は前世でいう日本と似ているのだ。
どうしても米が作りたい。
銀シャリが食べたい。
そんな私の要望を王太子殿下は叶えて下さりこの度私は…
「銀シャリだ」
「これが米の飯か」
これまで米飯に近い米は食べた。
でも本当のお米はこれが初だ。
宝石のようにキラキラ輝くお米。
香りも甘く最高の出来栄えじゃないか!
「では…」
この場にいる人達は皆大食漢だ。
空腹にはこの香りはきつい。
「「「いただきます!」」」
どんぶりに大盛りにかき氷に用にこんもりとよそった白米。
隣には岩塩やネギミソを用意した。
「何だこれは!」
「美味いぞ!いくらでも!」
「待て待て。これ本当に穀物か!」
穀物はお腹を膨らませるだけのものだと思われていた。
でもお米のご飯は違う。
「くぅー!この味懐かしい」
「姫様、これは売れます!商品にするべきです!」
「これなら食の細い母ちゃんも食べれるんじゃないか?」
「息子に食わせてやりたいぜ!」
うんうん、お米なら粥に最適だし。
食細い子供やお年寄りも食べやすいし、いろいろなアレンジができるはずだ。
「次はこれです!」
「アンリ、これは?」
大量のおにぎりを用意した。
「まずは塩にぎり」
「「「おおお!」」」
お米と言えばおにぎりだよね!
「次は焼きます!」
焼きおにぎりにして食べる。
香ばしくて美味しい。
大量の醤油もあるので適度に塗って。
他にもおにぎり料理が沢山。
「こんな美味い穀物は初めてだ」
「うん、この揚げたのは冒険者にも最高だぜ」
こうして皆お米の虜になった後に王様にも献上した後に、主食としての扱う許可ができた。
「案外あっさりだった気が」
「麦に問題が発生しているからな」
「え?」
聞けば他国でも麦に毒虫が寄生したとかで食中毒事件が増えている。
「できれば輸入はしたくなかったんだ。鎖国をするわけじゃないが」
「やっぱ他の国と諍いがあるの?」
「エリクサーと交換だとか粗悪品を外交に使う連中が多いからな」
そこまでして欲しいのか。
ポーションでも事足りるだろうに。
強欲な人の気持ちは解らない者だ。
「魔族に協力してもらえれば都合がつくのに」
「この国はともかく他の国は魔族や魔物は支配すべきという考えが強い」
助け合う気がないようで無理だな。
どうしても自分達が上に立ちたいのだろう。
その考えを捨てない限り共存は無理だろうな。
でも今は白米の幸福を噛みしめたい。
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