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78思いはここに
しおりを挟む「アレクありがとう」
もう悲しまないで欲しい。
優しいパパはきっと許してくれるし、ここでもノエル様に祈ることはできるのだから。
「お嬢ちゃん、心配はいらん。領地を切り離す方法はある」
「え?」
「あの国は既に精霊の加護はないに等しい。ならば領地を切り取ることは可能だ。風魔法と転移魔法を利用すれば…まぁ、一部ではあるが」
「だとしてもあれだけの大きな領地の一部だけだが…王太子として私も責任があるからね」
すべてとはいかなくても一部だけならこの国に移動させることができると言われる。
「いいんですか」
「言いも何も、君はこれまで十二分の働きをしてきた。この程度のことは当然だ」
「本来ならあの国を灰にしてやりたいが…」
隣で物騒な事を言うのは止めて欲しいのに、何故か身の丈ほどの金槌を取り出していた。
「まぁ料理するのはじわじわといかなくてはな?」
「そうですよ陛下」
見なかったことにしよう。
「だが、その前に手紙を出すか」
「ええ、そうですね」
陛下と王妃様が何も言わずにというわけにはいかないと考え先に手紙を出すことを告げ、私が生きていることも伝えるべきだとのことだ。
「本来貴女の財産を勝手に自分のモノにするのは法律違反です」
「王妃よ。あの国で既に法律は意味はない」
「でしょうけど、こちらはあくまで正当な手続きをしたと主張しなくては」
後から問題になると言うことか。
こちらはあくまで正当な方法で出たとなれば文句を言えないだろうと思った私は…
馬鹿だった。
一週間後、手紙の返事が返って来た。
「アンリ、領地は強制的に奪還だ」
「えーっと…」
「何を勘違いしたのか、あの馬鹿共は遺産は既にこちらが引き継いだ。代わりに住まわせた領地がある。尚且つ僅かな時間でも滞在した費用が発生すると」
「私は身一つで寒空に放り出されました…しかもその後は」
「ああ、馬鹿だろ。そんな主張が通るわけがない。強制的に領地は転移魔法で移動させた」
「ありがとう」
「だが、度々手紙が届いているようだ…しかも都合のいい言葉を並べてだ」
渡された手紙では、不慮の事故で死んだ私を責めるような内容だ。
恩知らずだと罵倒する言葉もある。
これまで受けた恩を返し国に帰るようにとのことだ。
「燃やしていい」
「一応証拠として残すべきだ」
本当に何所までも図々しい!
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