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勅使に面会の前に手紙を届けてもらったが案の定、あの二人の態度は変わらずだった。
「馬鹿だ」
「ええ、面会なんて無意味です」
勅使に返送してくれたのは、ナディアさんだった。
姿を変えて男装して勅使を装ってくれたけど、あの二人は私を都合よく利用するつもりだったようだ。
「ちなみにですが、あのギョームと言う男は屑です」
「…というと?」
「当日、アンリ様に薬を盛って妊娠させる気です」
ナディアさんの言葉に絶句した。
まさかこの期に及んでそんな真似をするなんてありえない。
「アルフ!今すぐ殺すぞ」
「ウォォンン!」
「命令したのは王です。ばっちり録音しておりますが」
「そうか…」
アレクも我慢の限界のようだ。
私を何だと思っているのか。
第一、ギョームとの間に子供はできないと思う。
「アレク、無理だと思うよ」
「アンリ…何を」
「だってギョーム子供出来ないと思う」
女性側から言うのはいただけないかもしれないけど、ギョームは愛人さんと何度も肉体関係を持っている。
その場合、子供ができてもおかしくないのだけど。
一度もないということはそういうことだわ。
祖国では子供ができにくい男性に特徴がある。
「ギョームが子供ができない…というか特徴があるの」
「そうなのか」
元より、パンデミックの奥様も子供ができにくい体質だったらしいのだけど。
「絶対とは言い切れないけど…元よりパンデミック家の奥様と旦那様も子供ができにくい体質でしかも、有害なお酒を飲み続けていたから」
ワインの成分で避妊効果の強いワインがある。
絶対ではないけど子供ができにくい体質の人が飲めば子はできない。
「後は加護が強い女性で…まぁ相性的な」
「ああ」
アレクも知っていたそうだ。
加護を持つ女性の中には清い体のままならば相手の男性に害はあまりないが、その逆だと体に悪影響がある。
「私の場合はアレクが初めてだったから…まぁ」
「害はないということか」
「うん…」
「今はそういう話は後にしてくださいますか。夜に二人きりの時でも」
しまった。
大事な話をしている最中だった。
「ですがアンリ様に肉体関係を迫ったとしても水の女神の加護がある時点でアウトですね」
「え?」
「女神の中でも永遠の乙女と言われる水の女神は不貞を嫌います」
ようするに夫以外の男性とそういうことはできないと。
「万一ふしだらな行為をしたら水の女神の裁きが下るでしょうね」
そんなにすごかったんだ。
「女神の中には潔癖な方もいますから」
「まぁ、大方あの男の愛人も加護を失ったんだろう」
そういえば、公の場にはいなかったと聞く。
先日捕まえたあの人も愛人さんの事は何も言っていなかった。
一体どうしたのだろうか?
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