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2.俺のルール

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まだ三歳ぐらいの子供が殴られ、槍で体を貫かれていた。


「くそぉぉ!」


何もできない。
俺は無力だが、目の前で傷ついている人がいて黙っていられるか!


「お願いです!この子にだけは手を出さないで…お願いです」


母親らしき人が子供だけは手を出さないでくれというも。


乳飲み子までも乱暴に扱う。

「燃やせ」

「いや…止めてぇぇぇ!」


一か所に固められ、そこにいるのは生後何か月かの赤ん坊を燃やそうとしていた。


「火をつけろ」


「止めろぉぉ!」


「なっ!」


俺は男の元に飛び込み赤ん坊を抱きしめた。


「ぐっ!」


炎の中に入った俺は腕に火傷を負うも赤ん坊を抱きしめた。


「おんぎゃ!おんぎゃあ!」

「大丈夫だ。俺が…俺が守ってやる」


炎に燃やされて熱い。
火傷の痛みじゃない何かが俺の体を燃やしていく。


ドクン…ドクン!



体の中が熱い。


一体どうなったんだ俺は。



『力を解放しろ』


声が聞こえる。



『目覚めろ』


声がどんどん強くなる。



そして言葉が自然に浮かぶ。


「マエストロ・グリモワール!」


ゴロゴロ!


ピシャン!


雷の激しい一撃が落ちる。


「何だ…」


複数の雷が男達の元に落ちて行く。


そして空から雫が落ちて行く。


「雨だ…」


燃えていた村は雨のおかげで火が消えていく。


「雨だ…」

「恵みの雨だ!」

虐げらえていた村の人達は雨に喜ぶ。


「馬鹿な…いきなり雨が降るなんて。ガキだ!エルフのガキを人質にしろ」

「ああ…ぐっ!」

「誰を人質にするって?」


俺は背後から屑野郎を踏みつける。

「何だ貴様!」

「俺か?ただの通りすがりの男子高校生、彼女いない歴18年で現在恋人募集中だ」

「はぁ?」

俺の機嫌は今猛烈に悪い。


「よぉ、相棒。ここにいる屑どもを殴ってもいいよな?」

杖はきらりと光った。

「婦女暴行、幼児虐待は犯罪なんだよ」

「はぁ?何言ってんだ。こいつ等はエルフだ…人間じゃねぇんだよ」

「そうか。ならお前は屑だ」


人間じゃないとか訳わからねぇ事をいいやがって。
ようするにここにいる人は人種差別を受けていると言う事だ。


「人種差別してんじゃねぇぇ!」

俺は杖を握りバッド代わりにストライクを打つ。


「ひっ…」

「俺の辞書には女子供老人には優しく、屑野郎には容赦しないって決まってんだよ。お前等ぶっ飛ばす!」


ボキボキと関節を鳴らし屑野郎を杖で殴り星にした。


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