6 / 12
5旅先で
しおりを挟む一夜明け、俺は早朝に風のエルフの村を出ることにした。
昨日の事件を起こした屑集団はあの馬鹿王子の回し者の可能性がある。
聞けば彼等は裏ギルドと呼ばれ、鎧と一緒に紋章が落ちていた。
冒険者の中で裏ギルドは違反行為を犯した犯罪者のようなものだったが、お金さえ払えば犯罪まがいな事をするそうだ。
ぶっ飛ばした時に紋章が落ちていたので、恐らく馬鹿王子が金で雇った事らしい。
この国の常識を何も知らない俺は長老にかいつまんで教わった。
人間以外に精霊や魔族が存在する。
妖精や魔獣などでも力の弱い種族は魔族のように強い種族に守られている。
今は人間と魔族が敵対関係にある…というか俺的には人間が悪い気がする。
昨日の一件と言い。
俺を召喚した理不尽な連中を見ると思うんだけど。
「シオン様、道中はお気をつけください」
「うん、ありがとう」
「シオン様の髪は人間からすれば珍しく希少価値が高いのです。いわば空腹の狼の中に最高の肉を放り込むような物」
「いや、肉に例えるなよ」
物の例えが少し嫌だな。
目立たないようにするためにも旅人を装う必要がある。
「こちらを」
「風のエルフの紋章です」
リンデロンさんから渡されたのは羽の毛様がついた紋章だった。
「我ら風の一族は鳥の一族でもありますので、フレースヴェルグが手助けをしてくださるでしょう」
「へぇ、フレースヴェルグさんって人か」
「大賢者様、人ではなくですね…」
「じゃあいってきまーす!」
「大賢者様ぁぁぁ!」
俺は手を振りそのまま風のエルフの村を後にした。
「エルフの理解者のフレースヴェルグさんってどんな人だろう」
この時俺は自分の体質を忘れていた。
昔から俺はトラブルや厄介ごとに巻き込まれる体質だった。
今回の間違えで召喚された時も同じように。
「さぁて行くか…」
穴に入り、来た道を戻ろうとした時だった。
「きゃあああ!」
「は?」
俺はつくづく不幸の星の下に生まれたそうだ。
前方に女の子が変態集団に追いかけられている。
「これってストーキングか」
とりあえず俺のルールは女子供は助けろ。
変態には容赦するなだったので。
あの下衆野郎と同じく杖をバッド代わりにした。
そして。
傍に落ちている毬栗を野球ボール代わりにして打つ事にした。
17
あなたにおすすめの小説
卒業パーティでようやく分かった? 残念、もう手遅れです。
柊
ファンタジー
貴族の伝統が根づく由緒正しい学園、ヴァルクレスト学院。
そんな中、初の平民かつ特待生の身分で入学したフィナは卒業パーティの片隅で静かにグラスを傾けていた。
すると隣国クロニア帝国の王太子ノアディス・アウレストが会場へとやってきて……。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる