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第二章
8勘違い
しおりを挟む濡れてしまったドレス。
大勢の視線が私に注がれる中、この好機を逃す事はない。
後で魔法でドレスを乾かせば問題なし…ヒロイン、ごめんよ。
心の中で謝って行くことにする。
ヒロインのお父様にも後で手紙を書いてお詫びをするからね!
「まぁ濡れてしまいましたわね」
「レティシア様…」
「これでは着替えるしかありませんわね?それともそんな見っとも無い恰好で社交場に出るのですか?まぁ平民は濡れた程度気にしませんものね?」
「なっ…酷い!」
涙で訴えるヒロインに男子生徒の一部が。
「いくら何でも酷すぎるだろ」
「今のはわざとじゃないか!」
うんうん、いい感じに親衛隊が私を睨んでいる。
「あら?言いがかりも甚だしいですわね?これだからお育ちの悪い方は」
よしここで扇を…って、扇がない!
こうなったら何時ものように高笑いをして。
「ホホホッ!茶番劇ですわね」
「どうしてこんな酷い事を…お二人にも貴女が命じたんですか」
「だったら何ですの?お二人は本当に優秀なご令嬢ですから私が言わずともねぇ?」
「レティシア様!」
「何を…」
よし、これで二人を勘違いする生徒はいないだろう。
元より嫌われフラグがここで発生したのだから私がすべきことはイベントを完璧な物にすることだけど。
「元平民の貧しい貴女にはドレスの予備がありませんものね?よろしければ私が着ないドレスを差し上げますわ」
「こちらになります」
「何よ、このダサいデザインは!」
カンナがトランクから出したドレスは露出度はしくないけど姿勢が良くなりコルセットも必要のないドレスだ。
「レースも少ないし、露出度がほとんどないし…色だって地味じゃない!」
「相応しいと思いますが」
色は白いレースに水色だ。
平和祭ではワインレッドなドレスや黄色は禁じられているけど青や緑は許されている。
だからこの色は理想的なんだけど。
「私にこんなダサいドレスを着ろと?嫌がらせだわ。こんなダサくて品が無くいドレスを誰が着るというの!」
「ダサくて品が無くて悪くて申し訳なかったね」
「え?ルクシオン様?」
「残念ですわね殿下?」
何故かニコニコと笑顔を浮かべている二人。
「殿下ぁ!聞いてくださいレティシア様が私に水を…」
「「「は?」」」
ヒロインのピンチに現れるのはヒーローの鉄則だけど。
シナリオと違うな。
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