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第一章光の少年と癒しの歌姫
20第二王子
しおりを挟む現在クローバー王国はトランプ王国とは友好国であるが互いに貿易をしているわけではない。
同盟を結んでいるわけではないので国の事情はそれとなく聞いていた。
海に囲まれた大国ではあるが、数年前から珊瑚が枯れ始めた事で問題が起きていてる。
「海が荒れ始めて、海の生き物が死んでいき、大切な珊瑚は育たなくなった」
「何故…」
「解らないんだ。僕には海の声も聞こえない。せめてこれ以上被害を無くすためにも外に出て調べていたんだ」
国の一大事を考えた結果だったが随分と行動的だと思ったが似たような事をしている王族をしているので何とも言えない気分になった。
「僕は王族として国を民を守る義務がある。何より珊瑚が枯れ始めた事で兄が病床に臥してしまっているんだ」
「兄君…もしや」
「ああ、第一王位継承者だ」
クローバー王国の第一王子、リュミエール。
聡明で慈悲深い王太子殿下で絶世の美貌を持つとも謡われている。
「兄が五年前に病床に臥してから、海が荒れ始めた。兄は風の精霊の加護を持っている故に風の加護が消えた」
「風は全ての循環を良くします」
「ああ、僕はに王位継承権を返上している。余計な混乱と争いを避けるために」
「そうだったのですか」
クローバー王国の次期王はリュミエールが相応しいと考えているも内乱を目論む者はレグルスを王にと思っている声がある。
だが、既に王と王妃も次の王にリュミエールをと考えているのだが、五年前に表舞台から消えた事より様々な憶測を生んだのだった。
「兄は既に起き上がることもできずにいる…だが、僕は何か方法はないかと考えたんだが…厄介な事になってね」
「厄介?」
「ここまで来たら簡単な方程式さね?」
言いにくそうにするレグルスに代わりエリーは察しができた。
「人間は実に単純で馬鹿だからね?そして害があれば他人の所為にする生き物だ」
「え?」
「ああ、その通りだ」
エリーは興味なさげにクッキーを齧り、レグルスが国を出ている理由をさったりと見抜いた。
「ようするにアンタは悪者にされたんだろ?」
「は?」
「まぁ、そんな所だ」
あっけらかんとするレグルスにオンディーヌは絶句した。
本人は気にも留めずに呑気にお茶のお代わりを注いでいたが、傍に控えている侍従や騎士の表情はとても険しかった。
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