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152元家族の噂
しおりを挟む出産後も体をいたわって貰い、エンジュからの贈り物の心を和ませ私は外の情報を最低限しか入手していなかった。
ここ数日エレナが邸を空けることが多く、バルト様と何やら内緒話をしているのに気になりながらもあえて聞かなかった。
「ジュナ、エレナは?」
「買い物です」
「バルト様も?」
「はい、お二人は本当に仲がよろしいですわね」
以前の私だったらのほほんとしていられた。
でも今はそう呑気な事を言っていられない。
感染病が治まり下町でも隔離はなくなったけど、その一方で梅毒の危険性を公表された事により新聞を見た。
「メリッサ様にカスティージョ夫人」
朝一番の新聞の見開きでは先日の梅毒の原因がメリッサ様である事が知らされた。
聞けば数多の男性と肉体関係を持ち、しかも違法的な薬品で相手方の男性を薬でとんでもないことをした事も明らかになり、故意的な殺人ではないにしろ思い罪となる。
補足するとエンジュの両親。
ダンテ様の事も詳しく書かれており、同情はできないだろう。
裁判に待ちこむまでもなく有罪になる。
そして虐待に関しても証拠となる物証も見つかったようで別件で逮捕されるそうだ。
こちらに関しては福祉団体の方が時間をかけて調査をしてくれたようだ。
これならば義父が直接手を下す必要は無くなった。
本来ならご自分で手を下したいとおっしゃっていたけど、あえて手を出さない事をアピールしてより悪女に仕立て上げる作戦は成功したようだ。
万一保釈金を支払ったとしても、牢獄での生活は辛く。
最も過酷なのは牢から出て来てだろう。
慈悲を与えるならば二人は出家させ修道院にて静かに生活をさせるのでしょうけど。
義父は二人にはしっかり反省させないくてはならないと言っていた。
それはつまり、牢から出た後にノータッチだという事だ。
第三者から見れば追放をしないで国内で過ごさせるなんて甘いと考えるけど。
牢獄の中や修道院の方が幸せだ。
おかしな言い分だけど罪人が一番辛い思いをするのは社会復帰してからでしょうね。
世間に出てどんな目で見られるか。
あの二人は貴族の生活が体に染みついているから生き地獄かもしれない。
ただ、あの二人が大人しくしているかしら?
以前も私と離縁した時に早速生活費の催促の手紙が来ていたから。
またそう言った手紙が来ないか心配だった。
そんな時だった。
「まったく信じられませんわ」
私は聞いてしまった。
あの人達は変わっていない事。
そしてまったく反省していない事を。
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