別離宣言!屑野郎と婚約なんて御免です。お義姉様は私が守る!

ユウ

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第二章新生活

17.予想外のアクシデント

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その頃リリーは離れた場所で健闘を祈っていた。


「大丈夫かしら…もぐもぐ」

「リリー」

「心配だわ…もぐもぐ」


「ならば、そのパンを一度置こうか?」


さっきからパンを食べ続けるリリーに困り果てるラスティ―は、一旦食べるのを辞めるように促した。


「食べ続けているだろう?」

「だって、こんな美味しいパンよ?食べないなんて失礼よ」

「どや顔で言うな…まったく」


パンくずを零すリリーにハンカチを差し出す。


「アッサムは上手くやったかしら?」

鞄からオペラグラスを取り出しのぞき見をしようとした。

「おい、あんまりそういうことは…」

バキッ!


「えっ?」

何かが割れる音が聞こえた。

「リリー?」

「あっ…あのクソ野郎!」

「おい!どうしたんだ!」


持っていたオペラグラスを握りつぶすリリーの表情は既にうら若き乙女の表情ではなかった。


「今すぐ奇襲よ!ラスティ―行くわよ!」

「は?パンを持って何所に行く気だ?パンは食べる物であって武器じゃない…槍みたいに持つんじゃない!」


さっきまで気の抜けた表情をしながらご満悦気味にしていたのにどうしたものかと思ったが、理由を聞く暇はなかった。


「待てリリー!」

「姉様を守らないと!」


当初の目的を忘れて暴走しようとしているリリーを止めるべく後を追いかけて行った。





所変わって、アッサムは紅茶の用意をしていた。


「喜んでくれるだろうか」

ケーキに一番合う紅茶を選び、手際よく準備をしていた。


「花も貰って行こう」

テーブルに飾られている薔薇の花を一輪手折り、ポケットに忍ばせる。


「コーデリアは喜んでくれるだろうか…それとも困るかな?」

薔薇の花を渡すには意味が込められている。
特に真っ赤な薔薇を差し出す行為は恋人ならばまだしも付き合ってもいない女性に贈ることは愛の告白を意味していた。


「いや、これは綺麗だから…そうだ。他意は」

自分に言い聞かせながらも、あわよくばと言う思いもあった。



「冷めないうちに急いで…」


コーデリアの元に向かう足を速めようとした時だった。


「やめて…離して!!」


「コーデリア!」



奥の方では見知らぬ男に腕を掴まれ嫌がるコーデリアが目に入る。


「嫌…離してぇ!」

「いい加減にしろ!」


明らかに嫌ががる女性に乱暴をする図が出来上がっている。


「助けて…誰か…」


普段から我慢強く感情を表に出さないコーデリアがが涙を浮かべ嫌がっていた。


温厚なアッサムは怒りを露わにすることはなかったがこの時だけは怒りを覚えた。
基本、彼は紳士で女性や子供には優しくするようにと両親からも教え込まれていたのだ。

力づくで女性をねじ伏せるなど言語道断だった。


「何をしているんだ!」


アッサムは考えず突っ込んで行くのだった。


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