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第二章新生活
23.愛の裁き
しおりを挟む夫二人はあたふたするも、リーンハルトに対する裁きは続いた。
「やっぱりあの時に八つ裂きにしておくべきだったわ。この変態ストーカーナルシスト!股男が!」
「なんて最低なんだい!アンタ一度死んであの世で反省してきな!」
「なっ…貴様等!俺を誰だと思っている!こんなことが許されると!」
未だに自分の方が立場が上だと思っているリーンハルトにラスティ―はあきれ果てる。
「お前、本当に馬鹿だろ?この期に及んでまだそんなことを言っているのか?」
「何だと貴様!」
「既に平民となり、お情けでこの邸で働かせてもらっているお前はラッキーだったのにな」
ラスティ―はリーンハルトの事は詳しく知らないが、簡単に聞かされている程度だった。
コーデリアには浮気性な元婚約者がいる程度と聞かされていたが、まさかこんな最低男とは思わなかった。
同情はしないが自分の母親にまで目をつけられたことを哀れに思った。
なんせ、マリラの夫マシューは内助の功を持って妻を支え続けた男なので、女性を大切にする紳士だった。
気が弱い部分はあれど、妻を尊重し、力でねじ伏せる様な行為は許せないと常に言っている。
気が強すぎるマリラも、そんな優しさあふれる夫を尊敬していた。
女子供に乱暴する男は屑だと思っていたのだから。
「俺の家はかかあ天下だ。女性侮辱したら最後だ」
「何を言って…ぐああああ!」
背後から手が伸びて強く締められる。
「今すぐあの世に送ってやろうか?」
「ママ!簡単に殺しちゃダメよ?まずはいたぶってジワジワ苦しめて死ぬ寸前で止めるのよ!私の姉様を殺そうとした罪は重いわ」
「なっ…貴様等…ぐ!」
「アンタに発言する許可は与えていないよ!」
そのまま地面に叩きつけ床に頭がめり込む。
「マリラ!」
「アンタ、止めるんじゃないよ」
「いや、その男が死のうが正直どうでもいいんだが…この邸を壊すのはいただけないぞ?弁償できないだろ?」
「あ、そうだね。じゃあ外で殺るよ」
そういう問題じゃないと誰もが思ったが、止める人間が誰一人としていなかった。
既に最低な男として成り下がり女性にナイフを突きつける様な男を庇おうなんて言うもの好きはいなかった。
(何故だ…何故誰も助けないんだ!)
だがリーンハルトは何故自分を庇う者がいないのかと思っていた。
傍には顔見知りの使用人がいるのに助けようともしない彼等を薄情だと思っている最中。
「お待ちくださいませ」
マーガレットが現れた。
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