冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

文字の大きさ
106 / 311
間章

21.君の努力~sideロミオ

しおりを挟む


夏休みの自由研究の一環として、領地改革の真似事をすることになった。
真似事と言っても、俺達はちゃんと開拓するつもりでいるし、俺にとっても勉強になる。


だが、自由研究と言いながらもエリーゼの本当の目的は別にあるような気がした。


「お兄様、見過ぎですわ」

「え?」

「サーシャさんとお義姉様を見過ぎです。まぁお兄様の熱い眼差しの先は一人ですものね」

普段から俺の視線はエリーゼを見ていた。
隣にいるサーシャも俺に気づき苦笑していたので気づかれているだろうな。


「お義姉様らしいと言えばらしいですわね」

「シルビア?」

「気づいていらっしゃるのでしょう?サーシャさんが地元でどのような扱いを受けているのか…私も少し調べましたの」


平民で光の魔力を持った少女。
彼女は特別な存在であり、国にとって重要な人間だ。

人より優れている事は時として不幸でもある。

貴族ならまだしも平民であれば、彼女は幼少期どんな扱いを受けたか安易に解る。


「お義姉様はそんなつもりはないでしょう。まぁサーシャさんのご両親に安心して欲しいと思っているのでしょう」

「だろうな。拠点をサーシャの地元にしたのも…その為だ。実家に帰れるようにしてやりたいと」


エリーゼは常に周りの人間の事を考え動いている。
空回りする事もあるが、彼女が努力するのは自分の為ではなく他人の為だ。

自分の事はからっきしでも誰かの為であればその能力を発揮する。


「ですが私も調べましたが…サーシャさんの特殊な才能の所為でかなり酷い扱いを幼少期から受けていたそうですわ。特にお父様は暴力を受けたりと」

「何と言う事だ」

「今でも学園で注目され、悪い噂を流されています。ですが、お義姉様が庇っているので被害は少ないですが…損の代わり」

「エリーゼの評判が悪くなっているか」

「はい、貴族としてあるまじき姿、中には偽善者や、サーシャさんに親切にして人気どりをしている最低な令嬢だとも。嫌がらせはやらせで仕組んでいるのはお義姉様だと」

「なっ…」

何だ、そのありえない噂は。


「すべてでっち上げですわ。しかも一部ではあの方の婚約者を奪って公爵家の権力を振りかざしお兄様を縛り付けていると噂ですわ」

「そんな…」

「当初はあの方がお兄様の婚約者だったのです。間違いであれど…」


どうしてだ。

何故世間はエリーゼに厳しんだ。

彼女が頑張れば頑張る程風当たりは強くなり。

酷いく言われる。

俺はエリーゼが好きなんだ。

誰かの為に努力する彼女が。


「私はお義姉様が心配ですわ。ご自分の事を後回しにして…今でもお兄様との婚約に負い目を感じているのではと」

「は?何でだ」

「お兄様がお義姉様を溺愛していても本人に伝わらなければ意味がありませんのよ」

「通じてないのか?」

「はい」


なんて事だ!
俺はこれでも、態度で示しているつもりだが。

「とにかくこの夏休みに距離を縮めてくださいませ!」


妹よ、俺だってそうしたい。
だが、お邪魔虫が大勢るのでかなり難易度が高い気がするんだ。


しかしやらなくては。
うっかりポットでの男に取られるなんて我慢ならない。


しおりを挟む
感想 683

あなたにおすすめの小説

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【完結】元婚約者であって家族ではありません。もう赤の他人なんですよ?

つくも茄子
ファンタジー
私、ヘスティア・スタンリー公爵令嬢は今日長年の婚約者であったヴィラン・ヤルコポル伯爵子息と婚約解消をいたしました。理由?相手の不貞行為です。婿入りの分際で愛人を連れ込もうとしたのですから当然です。幼馴染で家族同然だった相手に裏切られてショックだというのに相手は斜め上の思考回路。は!?自分が次期公爵?何の冗談です?家から出て行かない?ここは私の家です!貴男はもう赤の他人なんです! 文句があるなら法廷で決着をつけようではありませんか! 結果は当然、公爵家の圧勝。ヤルコポル伯爵家は御家断絶で一家離散。主犯のヴィランは怪しい研究施設でモルモットとしいて短い生涯を終える……はずでした。なのに何故か薬の副作用で強靭化してしまった。化け物のような『力』を手にしたヴィランは王都を襲い私達一家もそのまま儚く……にはならなかった。 目を覚ましたら幼い自分の姿が……。 何故か十二歳に巻き戻っていたのです。 最悪な未来を回避するためにヴィランとの婚約解消を!と拳を握りしめるものの婚約は継続。仕方なくヴィランの再教育を伯爵家に依頼する事に。 そこから新たな事実が出てくるのですが……本当に婚約は解消できるのでしょうか? 他サイトにも公開中。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜

福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。 彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。 だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。 「お義姉さま!」           . . 「姉などと呼ばないでください、メリルさん」 しかし、今はまだ辛抱のとき。 セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。 ──これは、20年前の断罪劇の続き。 喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。 ※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。 旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』 ※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。 ※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。

【完結済】破棄とか面倒じゃないですか、ですので婚約拒否でお願いします

恋愛
水不足に喘ぐ貧困侯爵家の次女エリルシアは、父親からの手紙で王都に向かう。 王子の婚約者選定に関して、白羽の矢が立ったのだが、どうやらその王子には恋人がいる…らしい? つまりエリルシアが悪役令嬢ポジなのか!? そんな役どころなんて御免被りたいが、王サマからの提案が魅力的過ぎて、王宮滞在を了承してしまう。 報酬に目が眩んだエリルシアだが、無事王宮を脱出出来るのか。 王子サマと恋人(もしかしてヒロイン?)の未来はどうなるのか。 2025年10月06日、初HOTランキング入りです! 本当にありがとうございます!!(2位だなんて……いやいや、ありえないと言うか…本気で夢でも見ているのではないでしょーか……) ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ※小説家になろう様にも掲載させていただいています。 ※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。 ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。 ※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。 ※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。 ※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。 ※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。 ※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。 ※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

さようなら、お別れしましょう

椿蛍
恋愛
「紹介しよう。新しい妻だ」――夫が『新しい妻』を連れてきた。  妻に新しいも古いもありますか?  愛人を通り越して、突然、夫が連れてきたのは『妻』!?  私に興味のない夫は、邪魔な私を遠ざけた。  ――つまり、別居。 夫と父に命を握られた【契約】で縛られた政略結婚。  ――あなたにお礼を言いますわ。 【契約】を無効にする方法を探し出し、夫と父から自由になってみせる! ※他サイトにも掲載しております。 ※表紙はお借りしたものです。

処理中です...