今日で都合の良い嫁は辞めます!後は家族で仲良くしてください!

ユウ

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逃げようとしても逃げ口がない。


傍で泣きわめく母さんと、それを咎め自分は悪くないと叫ぶ姉さん。
父さんはいい加減にしろと叫ぶが、それだけだ。

こんな醜態を晒すの姿を見たくないというのに。


「この際最後まで家族で協力すればいいだろ」

「は?」

「君はどうせ一人じゃないにもできない。サンディ、君も依存しないと生きていけないならこの際家族と最後まで支えあって生きていけ…言ったんだろ?家族は助け合うとか」


「何でそれを…」

「リサさんを孤立させのけ者にさせことあるごとに家族だから助け合うと言って彼女をのけ者にしたんだろ?」


言い返すことができない。
実際そういって僕たちはリサをのけ者にしたのは事実だ。

「僕は一番許せないのは君だ」

「何故…」

「どうして妻の味方をしなかったんだ。シンパシー家で彼女は独りぼっちだった…三人がかりで責められ洗脳に近い状態の中夫までも敵に回ればどうなるか」


「洗脳…」

そんなことをした覚えはない。
僕は世話好きのリサを尊重してきたのに。


「確かに僕は味方をしなかったけど…でも」


全部僕が悪いのか?
少し頼っただけだし、それにリサも悪いんじゃないのか?


「リサにも問題があるじゃないか?」

「何だと?」

「そうだ。リサも悪いじゃないか」


確かに無理を言ったかもしれない。
でも、無理なら無理と言わなかったリサにも悪いじゃないか。


「僕はリサを信頼していたからこそ色々任せたんだ。なのに何も言わなかったリサは悪くないのか?子供もできないリサに僕は役割を与えてやったんだ」


悪いのは誰だ?
僕だけではないはずだ。


一番悪いのは…


「そうよ…リサちゃんが悪いのよ」

「そうだ。嫌なら嫌だと言えばよかったんじゃないか」

「私達はそれなりに嫁として認めてあげたのよ。そうよ一番悪いのは事なかれす主義のあの子よ。許してあげると言ったのに非を認めず帰ってこなかったんだから!嫁の分際で」


僕言葉に三人は同意した。
ここにいないリサが一番悪くって、そもそもの原因は我慢ができなかったリサじゃないか。



「嫁としての役目を果たせなかったんだから当然だろ!夫の命令に逆らう悪妻の癖に被害者ぶって慰謝料をだなんて最低だ。しかも後妻業のような真似した性悪なリサが慰謝料を払うべきだろ!」


「そうよハズレ嫁なのに」

「嫁に貰ってやったんだ!あんな出来損ないで役立たずに金を運ぶしかない嫁に」



言い出した止まらなかった。
リサが悪い、僕たちは悪くないと言い続けた僕達は、リサに対する罪悪感なんてなかった。


すべては誰かが悪いということにして責任を逃れるために必死だった。


だから気づかなかった。
自ら自分で自分の首を絞めていることに。



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