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帝の代替わり編
45 緊急事態
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この日からまた屋敷だけになった。暇を持て余した僕は、迷惑承知で使用人さんのお手伝いに僕は勤しんでいた。イオはマオを連れて畑に行っているし、わんわんは出かけたり、戻ればドタバタと何かしている。屋敷はピリピリ状態だ。そんな中僕は邪魔になりながらもお手伝い。
「夏樹様、拭きもれがありますよ」
「ハァハァはーい」
昔ながらの掃除の仕方で雑巾がけは大変だ。着物の裾を帯に引っ掛け、ウオーッと叫びながら長い廊下を拭き上げる。これ辛いなあ。
「夏樹様、毎日の手入れがこの屋敷の美観を保てる秘訣です。清掃とは「美観、衛生、建物の維持 快適空間」など様々ですが割愛。この後は客間の除塵にお花の入れ替え、まだまだありますからね」
「頑張ります!」
掃除担当のイタチのミオと頑張っていた。ミオは楽々と拭き上げるけど、僕の拭いた後はガタガタと蛇行している。彼の部分は真っ直ぐで無駄がない。それでも何とか内と外が終わり、はたきではなく、ふわふわした業務用のような、静電気で取るものを渡された。よく会社のビルの清掃さんが持ってるのを見かけるよね。あれ。
「優しくね。乱暴にすると壺とか倒しますから」
「はい」
鴨居も埃が溜まります。サッと触りましょうねって。僕は丁寧に言われたとおりやった。よしっ
「この部屋だけではありませんからね。後九つありますから」
「うっ……はい」
その間ミオは掃除機をかけたり、あちこちを拭き上げる。そして九つの部屋が終わると、別の人が持ってきた花を生けなければならない。人はいつ何時来るか分からない。二つの客間だけは必ず生けるそうだ。確かにふらっと翠の友だちが来たり、お店の人が来たりするね。準備は大切か。
「やってみますか?」
「うん!」
そして記憶を動員し試行錯誤して生けた。でも仕上がりの悪さに手直しされる。適当に差すなと叱られ、次はお風呂ですよと、二人で石の床をデッキブラシでゴシゴシ。これまた。
「床がぬるぬるすると滑って転びますから」
「はい!」
一番風呂は僕らだけどみんなも使うからね。丁寧に……あ。排水溝が毛まみれだ。当然か。僕が見つめていると「動物ですから抜けますねえ」とミオは笑った。
「毛がわりのシーズンでなくても抜けますから」
「そうだね」
翠は真っ白ふわふわ尻尾だし、みんなも似たようなもの。仕方ない部分だね。
「でも夏樹様は狐臭くなりましたねえ」
「ゔっ……人の匂いは?」
「もうしませんかね」
「あう……少しは残ってるかと思ってたのに」
知らない人なら「力の強い狐だなあ」としか思わないんじゃないかってさ。ここの獣たちが動物の姿を隠さない理由は、それだけの力がない印。獣頭なのはそれなりの力だから。翠は成人後はやろうと思えば隠せるはずなんだそう。竜の血のある人は、あの獣人姿が基本の姿だそうだ。我らの姿と同じ基本だとミオ。
「尻尾隠してるもんねえ」
「でしょう?たぶん無駄な力は使いたくない、かな?意識しないとだから面倒くさいのもあるかもですね」
「知らなかった」
帝の御所では人の姿が多かったでしょう?それは力が強いから苦にならない人たち。町の人たちは純粋に力不足で変身ができないらしい。ふーん。
「大昔は無理しても人の姿をとる人が多かったらしいですが、今は都会の人か役人くらいですね」
「僕はみんながかわいいからこの方がいいかな」
「あははっ手と足だけ人仕様ですから、見た目だけならかわいいかもですね」
でも「人ならおじさんばっかだけどな」と小さい声がした。やめて、現実を言わないで。ミオはクスクスと笑い、僕もつられて笑った。そして二人で頑張ってお風呂の掃除が終わると、ちょうどお昼の時間。おおぉ……疲れた。
「夏樹様はお食事です。私は午後は別の仕事になりますからお手伝いはいりません」
「はい。お邪魔しました」
「いいえ。ひとりでするより楽しかったですから。急ぎませんしね」
「そう言ってらえるとありがたいです。社交辞令でも」
違いますよ。早く終わったのは確かですからとミオ。いろんなことを体験するのでしょう?また順番が来たらよろしくと言ってくれた。
「山に行けるようになるまではお願いします」
「はい。早く捕まるといいですね」
そして僕はキッチンに向かい、イオの美味しい食事をいただいた。食べ終わり、お腹いっぱいでお茶を飲んでいるとあくびが勝手に出る。
「慣れないことするから疲れたのでしょう。お昼寝なさいませ」
「うんそうする」
これをおやつに食べなさいと栗まんじゅうを数個もらい自室に向う。部屋に着いてテーブルに栗まんじゅうを置き、縁側に座布団を敷いた、そして押し入れから枕を出して設置。ポンポンと叩いて整える。よし。
「お昼寝は縁側に限る。赤とんぼを眺めながらお昼寝はいいもんね」
僕は横になりたくさん飛んでいるトンボを目で追った。藪からはリーンリーンと虫の声。遠くの山は少しかすんで青みがかっていた。
「そうだ。こんな時期にここに来たんだよなあ。あ、そうだ栗まんじゅう」
僕は立ち上がりテーブルの栗まんじゅうを取って枕元に置く。横になったまま一個食べる。甘いものは別腹だよ。うんうん、この桜あん好きなんだよね。妙においしく感じるんだ。栗まんじゅうとは言えないけど、栗の欠片がちんまりと入っている。見た目は栗まんじゅうだけど別物だよこれ。でも好き。
「ねむいかな……」
僕は食べ終わると目を閉じうつらうつら。柔らかな日差しの中、昼寝の心地よさは何物にも代えがたい。翠が抱っこしてくれて、尻尾をフサフサとしてくれれば完璧だけどね。こうして屋敷にいない時、実はかなり寂しい。言わないけど。これ何年たっても慣れないんだよなあ。
どうかしてるんだ。夫がいないと寂しいのはどの奥様もだろう。だけど僕の寂しさは涙出そうになる寂しさなんだ。ダメ過ぎで依存し過ぎだよ。はあ……翠のせいだ。こんな精神的に弱っちくしたのは翠だ。そうだ、翠が悪いんだ。全部翠が悪くて僕は悪くない。
「翠なにしてんのかなあ。早く帰ってこないかなあ」
なんて思ってると寝てしまった。心地の良い風に吹かれ睡魔は容赦なく襲ってくる。いい気持だと惰眠をむさぼっていた。
その時、ドンッドドーンと山の方から爆発音がして飛び起きた。なに?なんの音?目を擦り山を見た。かなり遠い所から煙と……火?が見えた。
「何あれ?」
僕は何事かな?山火事にしては変だねえと眺めていたら、わんわんが走り込んできた。部屋に入れと叫びながら。
「あれは化け物に変化したクロガネです!早く離れへ」
「あの、クロガネとは?」
「あなたが山にいけなくなった原因の熊ですよ!早く!」
「は、はい」
遅かったかとわんわんは呟いていた。ここの警察部隊は能無しなんだからと、僕の腕を掴み走りながら怒っていた。
「あの、発情期の部屋?」
「違います!その奥に翠様がこんな時のために作っておいた、シェルターのような離れがあるんです!皆も早く!」
「「はい!」」
あちこちからみんなが合流し、部屋に全員そろったところでわんわんは分厚い鉄の扉を閉めた。そして手をかざし呪文を唱えると「ガチン」と大きな音がした。
「イオ食料は?」
「万全だ。非常食は一週間分以上余裕である。前もって支度してたから」
「よし。他は?」
「我らも準備は完了しています」
「では各自持ち場について支度をしてくれ」
「ハッ」
わんわんはみんなに指示を出し、みんなも慌ただしく動き回る。扉を閉めると薄暗く、まるで蔵の中のような感じだ。天井付近に小さな窓があるだけに見えた。僕は「分からないが分からない状態」で動き回るみんなを見つめていた。
「夏樹様、拭きもれがありますよ」
「ハァハァはーい」
昔ながらの掃除の仕方で雑巾がけは大変だ。着物の裾を帯に引っ掛け、ウオーッと叫びながら長い廊下を拭き上げる。これ辛いなあ。
「夏樹様、毎日の手入れがこの屋敷の美観を保てる秘訣です。清掃とは「美観、衛生、建物の維持 快適空間」など様々ですが割愛。この後は客間の除塵にお花の入れ替え、まだまだありますからね」
「頑張ります!」
掃除担当のイタチのミオと頑張っていた。ミオは楽々と拭き上げるけど、僕の拭いた後はガタガタと蛇行している。彼の部分は真っ直ぐで無駄がない。それでも何とか内と外が終わり、はたきではなく、ふわふわした業務用のような、静電気で取るものを渡された。よく会社のビルの清掃さんが持ってるのを見かけるよね。あれ。
「優しくね。乱暴にすると壺とか倒しますから」
「はい」
鴨居も埃が溜まります。サッと触りましょうねって。僕は丁寧に言われたとおりやった。よしっ
「この部屋だけではありませんからね。後九つありますから」
「うっ……はい」
その間ミオは掃除機をかけたり、あちこちを拭き上げる。そして九つの部屋が終わると、別の人が持ってきた花を生けなければならない。人はいつ何時来るか分からない。二つの客間だけは必ず生けるそうだ。確かにふらっと翠の友だちが来たり、お店の人が来たりするね。準備は大切か。
「やってみますか?」
「うん!」
そして記憶を動員し試行錯誤して生けた。でも仕上がりの悪さに手直しされる。適当に差すなと叱られ、次はお風呂ですよと、二人で石の床をデッキブラシでゴシゴシ。これまた。
「床がぬるぬるすると滑って転びますから」
「はい!」
一番風呂は僕らだけどみんなも使うからね。丁寧に……あ。排水溝が毛まみれだ。当然か。僕が見つめていると「動物ですから抜けますねえ」とミオは笑った。
「毛がわりのシーズンでなくても抜けますから」
「そうだね」
翠は真っ白ふわふわ尻尾だし、みんなも似たようなもの。仕方ない部分だね。
「でも夏樹様は狐臭くなりましたねえ」
「ゔっ……人の匂いは?」
「もうしませんかね」
「あう……少しは残ってるかと思ってたのに」
知らない人なら「力の強い狐だなあ」としか思わないんじゃないかってさ。ここの獣たちが動物の姿を隠さない理由は、それだけの力がない印。獣頭なのはそれなりの力だから。翠は成人後はやろうと思えば隠せるはずなんだそう。竜の血のある人は、あの獣人姿が基本の姿だそうだ。我らの姿と同じ基本だとミオ。
「尻尾隠してるもんねえ」
「でしょう?たぶん無駄な力は使いたくない、かな?意識しないとだから面倒くさいのもあるかもですね」
「知らなかった」
帝の御所では人の姿が多かったでしょう?それは力が強いから苦にならない人たち。町の人たちは純粋に力不足で変身ができないらしい。ふーん。
「大昔は無理しても人の姿をとる人が多かったらしいですが、今は都会の人か役人くらいですね」
「僕はみんながかわいいからこの方がいいかな」
「あははっ手と足だけ人仕様ですから、見た目だけならかわいいかもですね」
でも「人ならおじさんばっかだけどな」と小さい声がした。やめて、現実を言わないで。ミオはクスクスと笑い、僕もつられて笑った。そして二人で頑張ってお風呂の掃除が終わると、ちょうどお昼の時間。おおぉ……疲れた。
「夏樹様はお食事です。私は午後は別の仕事になりますからお手伝いはいりません」
「はい。お邪魔しました」
「いいえ。ひとりでするより楽しかったですから。急ぎませんしね」
「そう言ってらえるとありがたいです。社交辞令でも」
違いますよ。早く終わったのは確かですからとミオ。いろんなことを体験するのでしょう?また順番が来たらよろしくと言ってくれた。
「山に行けるようになるまではお願いします」
「はい。早く捕まるといいですね」
そして僕はキッチンに向かい、イオの美味しい食事をいただいた。食べ終わり、お腹いっぱいでお茶を飲んでいるとあくびが勝手に出る。
「慣れないことするから疲れたのでしょう。お昼寝なさいませ」
「うんそうする」
これをおやつに食べなさいと栗まんじゅうを数個もらい自室に向う。部屋に着いてテーブルに栗まんじゅうを置き、縁側に座布団を敷いた、そして押し入れから枕を出して設置。ポンポンと叩いて整える。よし。
「お昼寝は縁側に限る。赤とんぼを眺めながらお昼寝はいいもんね」
僕は横になりたくさん飛んでいるトンボを目で追った。藪からはリーンリーンと虫の声。遠くの山は少しかすんで青みがかっていた。
「そうだ。こんな時期にここに来たんだよなあ。あ、そうだ栗まんじゅう」
僕は立ち上がりテーブルの栗まんじゅうを取って枕元に置く。横になったまま一個食べる。甘いものは別腹だよ。うんうん、この桜あん好きなんだよね。妙においしく感じるんだ。栗まんじゅうとは言えないけど、栗の欠片がちんまりと入っている。見た目は栗まんじゅうだけど別物だよこれ。でも好き。
「ねむいかな……」
僕は食べ終わると目を閉じうつらうつら。柔らかな日差しの中、昼寝の心地よさは何物にも代えがたい。翠が抱っこしてくれて、尻尾をフサフサとしてくれれば完璧だけどね。こうして屋敷にいない時、実はかなり寂しい。言わないけど。これ何年たっても慣れないんだよなあ。
どうかしてるんだ。夫がいないと寂しいのはどの奥様もだろう。だけど僕の寂しさは涙出そうになる寂しさなんだ。ダメ過ぎで依存し過ぎだよ。はあ……翠のせいだ。こんな精神的に弱っちくしたのは翠だ。そうだ、翠が悪いんだ。全部翠が悪くて僕は悪くない。
「翠なにしてんのかなあ。早く帰ってこないかなあ」
なんて思ってると寝てしまった。心地の良い風に吹かれ睡魔は容赦なく襲ってくる。いい気持だと惰眠をむさぼっていた。
その時、ドンッドドーンと山の方から爆発音がして飛び起きた。なに?なんの音?目を擦り山を見た。かなり遠い所から煙と……火?が見えた。
「何あれ?」
僕は何事かな?山火事にしては変だねえと眺めていたら、わんわんが走り込んできた。部屋に入れと叫びながら。
「あれは化け物に変化したクロガネです!早く離れへ」
「あの、クロガネとは?」
「あなたが山にいけなくなった原因の熊ですよ!早く!」
「は、はい」
遅かったかとわんわんは呟いていた。ここの警察部隊は能無しなんだからと、僕の腕を掴み走りながら怒っていた。
「あの、発情期の部屋?」
「違います!その奥に翠様がこんな時のために作っておいた、シェルターのような離れがあるんです!皆も早く!」
「「はい!」」
あちこちからみんなが合流し、部屋に全員そろったところでわんわんは分厚い鉄の扉を閉めた。そして手をかざし呪文を唱えると「ガチン」と大きな音がした。
「イオ食料は?」
「万全だ。非常食は一週間分以上余裕である。前もって支度してたから」
「よし。他は?」
「我らも準備は完了しています」
「では各自持ち場について支度をしてくれ」
「ハッ」
わんわんはみんなに指示を出し、みんなも慌ただしく動き回る。扉を閉めると薄暗く、まるで蔵の中のような感じだ。天井付近に小さな窓があるだけに見えた。僕は「分からないが分からない状態」で動き回るみんなを見つめていた。
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