お祭りの花嫁に強制参加させられたら本当に神様の嫁になってしまった

琴音

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花嫁〜獣の世界編

17 この世界の発情シーズン突入 2

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 屋敷は甘い香りがあちこちでしていた。熟したリンゴや濃厚なバニラのような香り、明らかにムスクとか。元々ほんのり獣臭い屋敷だったけど合わさって……正直臭い。僕は他の人の匂いに発情しなかったんだ。ただ香水みたいで臭いだけ。僕はいつも障子戸を少し開けて外の空気を入れていた。もしくは縁側にいた。

「つまんない」

 使用人は住み込みだけどこんな時は実家に帰るし、奥さんや旦那さんがいる人は家に帰ってしまう。人の気配は少ないのに匂いは満載。

「暇だし野菜でも取るか」

 庭に出てプチプチと絹さやをもぎ、キュウリやトマト、とうもろこしもいいな。それを持ってキッチンに行き、おやつ代わりにしようと茹でたり切ったり。皿に盛り付けテーブルに向かう。塩とマヨネーズを用意してね。とうもろこしはレンジでチン。

「美味いけど、この静けさはキツい」

 掃除も手薄になりお風呂は自分でこまめに掃除。使用人のいない時マニュアルを渡されててね。こんな日を二ヶ月近く過ごした。暇すぎて寂しすぎて困ったもんだった。そしてわんわんは終わったと帰ってきて離れの翠をチェック。

「後数日ですのでお覚悟を」
「何の覚悟だよ」
「してないからお尻の準備とか……かな?」

 はいこれって見覚えのある媚薬の瓶。陶器の瓶で和風の柄。松と岩の絵のある……うん。

「いきなり突っ込んできますからね。ああこれ香油なだけですから変なのは入ってません」
「……うん」
「ちゃんと準備しておかないと困るのは夏樹様ですらね」
「……はい」

 そして三日後、僕は翠のいる離れに向かう。廊下から翠の甘い香りが漂い僕の欲を刺激する。

「匂いでいきなり股間が反応するんだけど?なにこれ」
「当たり前です。珠の下賜の前でもあなたは翠様の番。特別な御子ですから」
「ふーん。よくわかんないけど」
「普段の体液の触れ合いがマーキングになるのですよ」
「へー……」

 そして、今まで見たことない蔵の扉のような前に来た。丸い鉄の輪にでっかい錠前が掛けられている。扉は鉄のようで分厚そう。よく時代劇の蔵の扉のような見た目。

「座敷牢じゃんこれじゃあ」
「似たようなもんです。出られるようにしておくと使用人全部襲うか荒れますから」
「はは……そうか」
「我らは主のなけなしの理性に期待などしません。神と呼ばれる獣の発情を甘く見てはなりません」
「はーい」

 わんわんは錠前をカチャリ。ガタガタと外すと、中からグウッと動物のような唸り声が聞こえる。コワッ

「たぶんあなたと交わるから明日には理性を取り戻しますから」
「うん」
「何度か交わり射精すると正気の時間ができます。その時に珠の下賜が行われます」
「どうやって受け取るの?」
「え?聞くの?」
「……やめます」

 賢いですね夏樹様。これは一生に一度で二度とない神聖なもの。発情はこれからもあるけどこれはない。特別なものですからこの部分は楽しめって。そうします。わんわんは扉の輪のノブを掴み、扉はしっかりと押している。

「食べ物や飲み物は隙を見て運び入れます。トイレは入って右の扉、その横にユニットバスがあります。一日で済むかはその時次第ですから」
「はい。でもホテルの部屋みたいだね」
「最近真似ました」

 これで全部伝えました。開けますよとわんわんは扉の丸い鉄輪を引く。ギーッと音を立てる扉。そしてむわわ~んとむせ返る匂い。うっ無意識に鼻を摘んだ。

「珠の受け渡しが終わって狐の姿で交わるとお子が……なんて場合もありますから嫌なら主の射精前に抜きなさいませ」
「……できるの?」
「さあ……夏樹様の努力次第ですね。対策しろって伝えてはいますけど」
「はあ……」

 わんわんは無理難題しか言わねえ。まあ不安がっても仕方ない。唸り声を上げる旦那様にかわいがっもらうさ。僕が部屋に一歩入るとドンッと激しく扉は閉まった。さすがわんわん、主を信じていません。うはは。

 僕はゆっくりと隅にある天蓋のある低めのベッドに近づく。厚めののマットレスにお布団でベッドではありませんでした。そして部屋は荒れ果てていた。暴れた形跡多数で食事をなぎ払い、むさぼり食った跡もある。激しいなあ翠。障子を蹴破らなくてもいいのでは?奥の雨戸は鉄よ?へこんでるし。

「翠?」
「グルルル……」

 おお……狐の声ですね。僕はそっと天蓋をめくった。そこには大きな真っ白な狐が僕に牙を剥いていた。よだれを垂らし勃起した股間からも糸を引くように漏らしている。

「何し…にき……た」

 いつもの優しげな低音ボイスではなく、アニメの魔物のような声。

「珠の下賜を賜りに参りました。我が旦那様」
「ぎょ………珠……そうだ……」

 冷静になろうとしてるのか口から唸り声を上げる。するとふわりとまるで獣人のような狐と混ざったような姿になる。いや元々獣人だったけど、わんわんたちみたいになった。そして僕の肩を握り。

「なつ……ごめ……俺……苦しく…て」
「うん。翠。気にしなくていい」

 激しい欲とせめぎ合い苦しくて涙をこぼす翠。相手を思う心がこんなに苦しめている。僕は掴まれている手ごと着物を脱ぎふんどしを外す。この匂いで僕も股間はお腹に付くくらい勃起していた。痛いくらいなんだ。匂いで強く欲情して膝はガクガク先からは漏れて脚に伝わる。何もしなくてもジンジンして痛くて堪らない。お腹は翠のブツを待ち望み激しく疼いている。

「これキッツー……何ヶ月もこれに耐えるの?翠すごいね」
「グルルル……ガウッ」

 もう無理なのだろう言葉がなくなった。睨み合っていると、後ろ足が下がり僕に飛びかかる。すぐに背中に回りブスリ。

「アーッ」

 激しく腰を振り僕の肩に噛みつく。もうこれは交尾だ。

 「グアーッグッ……ウウッ……いってえーっ」

 ガブガブと噛んで僕を腕で締め上げる。太い爪がプツリと音を立ててお腹に食い込む。アアッ痛みに叫ぶと僕は射精していた。この匂いとお腹の中の異常な快感に抵抗することが出来ない。全身性感帯のようだ。

「な…なつ……なつきぃ……俺の…お…れ…」

 振り向けば獣になっていた。口は狐で他は翠のまま。涙をこぼし金色の瞳は真っ赤に変化。苦しい苦しいと泣いているように見えた。

「好きにして。セックスで死なないからぁ……出るぅ」
「ガアッ」

 噛まれ引っかかれ押し込まれる。翠の股間に「萎える」の二文字は元々ない。狐にはベニス骨と呼ばれる軟骨があり、勃起しなくてもメスに押し込め……アーッ僕はビクンッビクンッと激しく痙攣。先からは吹き出す。

「す…すい……腰上げてら……ああッ」

 ここは聞こえたのか布団に投げ飛ばされ足首を掴み押し込む。待ってこの格好は股が裂ける。訴えたけど聞こえないようだ。でも……気持ちいい。堪んない快感がある。

「あ……いい……気持ちい……」

 噛まれようが何されようがもういい。僕もすでに正気ではない。この状況にこの強い性的衝動に飲まれていた。噛まれる快感とお腹にドンドンと打ち込まれる衝撃にだらりとし快感に酔っていた。もう意識も虚ろ。犯されていると同じなのに気持ちよくて喘いでいた。どのくらい時間が過ぎたのだろう。

「ウウッ……ごめん夏樹……フッうっ……」

 人のすすり泣く声がする。僕は意識がなくなっていたようだ。目を開けると僕の股の間で泣いている翠。

「泣かないで……翠。僕は大丈夫だよ」
「ごめ……こんなことするつもりは……あ、ああ……」

 ごめんと僕を布団から抱き上げて唸るように泣いている。

「こんなことしたいんじゃない。なのに……」
「うん知ってる。普段は優しいもんね」

 僕は苦しいくらい抱いてくれる翠の頭を撫でて、耳をもふもふ。

「珠を……グスッ下賜する。正気のうちに」
「うん」

 翠が僕から離れると右手を胸に手を当てた。すると胸と手の間が虹色に光り、グウッと背中を丸めながら何かを取り出した。そして手のひらを広げて僕に見せてくれる。大きめの真珠のような珠が二個。ハァハァとしながら、

「一つはあーんして」
「うん。あーん」
「飲み込め」
「はい」

 ゴクリと飲み込むと食道で溶ける気がして全身がふわりと暖かくなる。血の巡りが良くなったような感覚だ。ほわほわと夢心地の気持ちよさ。うふふっと無意識に笑った。

「もう一つはココな」

 僕のお尻に指を入れグチュグチュ。それでふわふわから現実に戻った。

「これをここに入れると俺の子を産めるようになる。お腹に子宮が出来るんだ」
「へえ。男同士でどうやって子を成すのかと思ってたけど、こうするんだね」

 簡単にこの玉の説明をしようと、翠は布団に胡座で座る。股間はドス黒くぬらぬらとなって硬そうです。

「この世界の獣の男も女もはこの玉を出せる。女同士の場合は相手にちんちんを生やせる」
「ちん?それもう女性ではないのでは?」

 僕は汗だくの翠を驚いて見た。本気で言ってます?と疑ったんだ。

「覚悟の上の性転換だな。正真正銘の男になるんだ。だから女性同士の方がハードルは高い。だから圧倒的にこのカップルは少なくいても子を望まないんだ」

 へえ……怖いな。好きな相手のために男になる。どれだけの覚悟が必要なんだろう。

「ちなみに僕は女に?」
「ならないよ。子を産めるようになるだけ」
「んふっならいい。僕女の子になりたい訳じゃないから」
「俺も女になってもらっては困る」

 翠は珠を手に動かない。手のひらの珠を見つめ肩を落とす。

「入れないの?」
「……入れたら俺の精を掛けねばならない。そうするとまた……」

 胡座を解き片膝を立てて悲しそうにうつむく翠。僕は近づきそっと頬に手を当て前を向かせた。

「気にしないで。わんわんは明日には制御できるって言ってた。今晩だけだよ」
「分かってる。自分の体だから感じるからな。だけど……こんなに血まみれに」

 僕の体に手のひらを這わせ、痛いだろ?ごめんって。その手が撫でる体はあちこち赤い斑点と血が滲んでいた。

「こんなのすぐに治るから。愛された跡だもんいいよ」

 ありがとうと少しだけ口角が上がる。でも悲しそうなのは変わらない。

「キス……してくれないか?」
「うん」

 僕は口を開けて翠に近づき頭を抱えた。彼も開けて待っててくれて唇が重なりすぐに舌も。ん……んフッ……あふっ……っ

「入れるぞ。ごめん…耐えて」
「うん。喜んで」

 指がグイッと押し込まれ抜かれると何かの感触がする。そこそこおおきかったかっアウッ

「このまま。腰の力を抜いて俺を深く咥えろ」
「うっ…うん」

 翠が横になり僕は跨るような姿勢。すると翠は僕の腰を掴み、

「もう理性が保てない。出すまで止められない」
「んフッしてよ」

 翠の顔に白い被毛がジワジワと広がり、狐っぽくなる。身体も白くなり始めた。そしてドンッと押し込まれる。玉は押し込まれた先……なんか進んでるような?ムズムズする感じがする。翠は僕の首を掴み抱き寄せると噛み始めた。その衝撃で意識は欲に飲まれる。なけなしの正気は吹き飛び自分で腰を振った。噛まれ締め上げられると痙攣するように体は悦ぶ。

「いい……スイ……あ、す…い……」
「ガアッウガアーッ」

 腕をつかまれ股を盛大に開く。深く深く押し込もうとしているのを感じる。そしてガアッと翠が声を上げるとドクドクと温かい。僕も快感にふるふる……うっ?なに?お腹が熱くて……なんか気持ちいい。カイロみたいな……え?ぬくぬくの温かさに違う気持ちよさを感じてたらお尻からなんかが漏れる。それも大量に。翠を押し出しそうなくらい。

 僕は怖くて正気になり繋がってるところを触る。ビチョビチョでヌルヌル。明らかに精液ではないなにか。なに?濡れる手を眺めてしまった。するとその手をパクリと口にしてニヤリら本気で悪い顔の狐もどきの翠。射精して落ち着いたようだ。

「美味い……夏樹の味……」
「え?」
「俺の御子。俺だけの御子になったんだ。子を産めると言っても俺の子だけだ。覚えておけよ」

 一瞬人になったが興奮して叫ぶと、狐だか人だかわからなくなりすぐに突っ込み激しくなる。僕も彼の体から溢れる匂いに負けて意識は混濁。珠をもらう前よりグチュグチュって音が激しくなる中、僕は翠に体を預けていた。そして途中からはよくわかんない。起きてるんだが気を失ってるのかすら。

「夏樹…なつ……夏樹……あ、あいして……大好き」

 そんな声がずっとしていた。



    
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