5 / 62
幼なじみと隣の席の女の子
綾波明日菜は友達がいない?
しおりを挟む
席替えから一週間が経った。
俺はその間、隣の綾波をずっと見ていた。
彼女の1日は席に座って本を読む事から始まる。
そして、授業の合間に隠れて本を読み、休み時間にこっそり本を読み、お昼に弁当を食べながら本を読み、午後の授業でも……。
とにかく一日中本を読んでいる。とにかく本を読んでいる。ずっと……本を読んでいる。
呆れる程に……。
彼女は常に下を向き、誰とも目を合わせない、必要以上の会話……いや、必要な会話も殆どしない。
「──なんだこいつ……?」
ついついそう呟いてしまう。 こんな奴今まで見た事がなかったから……。
目立ちたくない? 陰キャによくある考え方だが、しかしこれは逆、むしろ周囲に溶け込まないと逆に目立つ。
クラス内で目立た無い様にするには、完全なボッチになってはならないない事。
それが鉄則なのだ。
でも……そんな綾波の行動は、一人黙々と本ばかり読んでいる行動は、逆に目立つ気がする……するのだが……これが見事に気配を消している。
現に俺は彼女の存在を1ヶ月以上認識していなかったのだ。
そして、そんな風にずっと綾波を隣でチラチラと見ていると、隠れオタクである俺は、良くあるパターンを考えた。
ひょっとして綾波は眼鏡を外し髪を整えたら可愛くなるパターンなのでは? スタイルは良さそうだし、肌も綺麗だ。
磨けば光る? 冴えない彼女を俺が育てちゃう? なんて想像をした。
だが……いかんせん綾波はとにかく下を向いて常に本を読んでいる。声をかけるタイミング等何も無い、とりつく島どころか、とりつく浮き輪さえ無いのだ。
彼女どころか、友達に、いや……知り合いに、俺の名前を呼んでくれる関係になるのにも困難を極める。
しかし俺は諦めず……さらに綾波を見続けた。
相変わらず彼女は……綾波は……クラスの誰とも一切話さない、顔も見ない……。
いや、そんなもんじゃ無かった……見ないどころか、外面を全く気にしないのだ。 彼女は自分のしたい事を黙々としている様だった。
雪乃と正反対だ……。
初めは陰キャと思っていたが、そう言うのとはちょっと違う気がした。
そう……彼女は常に楽しげにしているのだ。
彼女からボッチでいる事の悲壮感は伝わって来ない。
やりたくてやっている? 周りを気にしない?
不思議な奴だって思った……雪乃とは全く違う。
俺はそんな彼女に少しずつ興味を抱き、何度か接触を試みようとした……したのだが……。
どう声をかけて良いかわからない……よくよく考えたら、俺は雪乃以外の女子と今まで殆ど絡んだ事が無い。
そうなんだ……俺は結局いつもこうやって幼馴染みの呪縛に阻まれる。
今まで女子と、一から関係を築くと言う事をほぼやった事が無い。
雪乃とは幼なじみから始まり今に至っている。
つまり知り合って仲良くなっていくと言う人間関係の形成を雪乃以外の女子とした事が無かった。
そもそも俺はずっと雪乃が好きだった、拗らせる程雪乃がずっと好きだった。
だから雪乃以外の女子は……どうでも良かった。
雪乃以外の女子と仲良くなろうって思う事さえなかった。
そんな俺は……綾波にどう声をかけて良いのかわからなかった。
何が高校に入ったら彼女を作ろうだ! 何が雪乃を見返してやろうだ!
彼女どころか友達さえも作れない……話しかける事もまともに出来ない。
でも……駄目だ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃ……。
綾波からは逃げちゃ駄目だと結構昔から誰かが言っていた……。
俺はなんとか、綾波に接触するために、なんとか綾波と話す為に、色々考えそして……一つのよくあるベタな方法たどり着く。
俺は……遂に綾波に接触するべく、そのベタベタな方法を綾波に向かい勇気を出し言った。
「あ、えっとすみません……消しゴム貸してくれません?」
俺がそう言うと綾波は読んでいる本から目線を逸らす事なく、黙って俺の机に消しゴムを置いた。
やったぜ、どうだ! 初接触したぜ! 成功だ!
あううううう……。
俺はその間、隣の綾波をずっと見ていた。
彼女の1日は席に座って本を読む事から始まる。
そして、授業の合間に隠れて本を読み、休み時間にこっそり本を読み、お昼に弁当を食べながら本を読み、午後の授業でも……。
とにかく一日中本を読んでいる。とにかく本を読んでいる。ずっと……本を読んでいる。
呆れる程に……。
彼女は常に下を向き、誰とも目を合わせない、必要以上の会話……いや、必要な会話も殆どしない。
「──なんだこいつ……?」
ついついそう呟いてしまう。 こんな奴今まで見た事がなかったから……。
目立ちたくない? 陰キャによくある考え方だが、しかしこれは逆、むしろ周囲に溶け込まないと逆に目立つ。
クラス内で目立た無い様にするには、完全なボッチになってはならないない事。
それが鉄則なのだ。
でも……そんな綾波の行動は、一人黙々と本ばかり読んでいる行動は、逆に目立つ気がする……するのだが……これが見事に気配を消している。
現に俺は彼女の存在を1ヶ月以上認識していなかったのだ。
そして、そんな風にずっと綾波を隣でチラチラと見ていると、隠れオタクである俺は、良くあるパターンを考えた。
ひょっとして綾波は眼鏡を外し髪を整えたら可愛くなるパターンなのでは? スタイルは良さそうだし、肌も綺麗だ。
磨けば光る? 冴えない彼女を俺が育てちゃう? なんて想像をした。
だが……いかんせん綾波はとにかく下を向いて常に本を読んでいる。声をかけるタイミング等何も無い、とりつく島どころか、とりつく浮き輪さえ無いのだ。
彼女どころか、友達に、いや……知り合いに、俺の名前を呼んでくれる関係になるのにも困難を極める。
しかし俺は諦めず……さらに綾波を見続けた。
相変わらず彼女は……綾波は……クラスの誰とも一切話さない、顔も見ない……。
いや、そんなもんじゃ無かった……見ないどころか、外面を全く気にしないのだ。 彼女は自分のしたい事を黙々としている様だった。
雪乃と正反対だ……。
初めは陰キャと思っていたが、そう言うのとはちょっと違う気がした。
そう……彼女は常に楽しげにしているのだ。
彼女からボッチでいる事の悲壮感は伝わって来ない。
やりたくてやっている? 周りを気にしない?
不思議な奴だって思った……雪乃とは全く違う。
俺はそんな彼女に少しずつ興味を抱き、何度か接触を試みようとした……したのだが……。
どう声をかけて良いかわからない……よくよく考えたら、俺は雪乃以外の女子と今まで殆ど絡んだ事が無い。
そうなんだ……俺は結局いつもこうやって幼馴染みの呪縛に阻まれる。
今まで女子と、一から関係を築くと言う事をほぼやった事が無い。
雪乃とは幼なじみから始まり今に至っている。
つまり知り合って仲良くなっていくと言う人間関係の形成を雪乃以外の女子とした事が無かった。
そもそも俺はずっと雪乃が好きだった、拗らせる程雪乃がずっと好きだった。
だから雪乃以外の女子は……どうでも良かった。
雪乃以外の女子と仲良くなろうって思う事さえなかった。
そんな俺は……綾波にどう声をかけて良いのかわからなかった。
何が高校に入ったら彼女を作ろうだ! 何が雪乃を見返してやろうだ!
彼女どころか友達さえも作れない……話しかける事もまともに出来ない。
でも……駄目だ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃ……。
綾波からは逃げちゃ駄目だと結構昔から誰かが言っていた……。
俺はなんとか、綾波に接触するために、なんとか綾波と話す為に、色々考えそして……一つのよくあるベタな方法たどり着く。
俺は……遂に綾波に接触するべく、そのベタベタな方法を綾波に向かい勇気を出し言った。
「あ、えっとすみません……消しゴム貸してくれません?」
俺がそう言うと綾波は読んでいる本から目線を逸らす事なく、黙って俺の机に消しゴムを置いた。
やったぜ、どうだ! 初接触したぜ! 成功だ!
あううううう……。
0
あなたにおすすめの小説
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
隣の席のクールな銀髪美少女、俺にだけデレるどころか未来の嫁だと宣言してきた
夏見ナイ
恋愛
平凡な高校生、相沢優斗。彼の隣の席は『氷の女王』と噂のクールな銀髪美少女、雪城冬花。住む世界が違うと思っていたが、ある日彼女から「私はあなたの未来の妻です」と衝撃の告白を受ける。
その日から、学校では鉄壁の彼女が、二人きりになると「未来では当然です」と腕を組み、手作り弁当で「あーん」を迫る超絶甘々なデレモードに!
戸惑いながらも、彼女の献身的なアプローチに心惹かれていく優斗。これは未来で結ばれる運命の二人が、最高の未来を掴むため、最高の恋をする糖度MAXの青春ラブコメディ。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる