幼馴染に良い様に使われた、だから俺は彼女を見返す為にいい女と付き合う事にした。そして出会った女子はモデル活動をしていた隠れ美少女だった。

新名天生

文字の大きさ
43 / 62
綾波明日菜の正体

クマポン(´(ェ)`)

しおりを挟む
 妹が部屋から出てこない……。

 今日の更新もまだしていない……そもそも……お腹減った。
 食事を作るのは明日菜の仕事……て言うか私に料理とか無理~~。

「明日奈ぁお腹減ったよお~~あと今日の更新まだ……」

「ひ、ひうううう!」

 明日奈の部屋の扉を開けると明日奈はベットの上で、誕生日に貰った大きな熊のぬいぐるみに顔を埋めて泣いていた……。
 本当にこの子はいつまでたっても変わらない……小さなころからいつもこうやって一人で泣いている。

「お、おねいひゃん! ノックしてってええええ」

「……はいはい、ごめんごめん……で? どうしたの? また学校で虐められた?」

「──今、夏休みだし……」
 ……夏休みじゃなかったら虐められているのか? って突っ込みはとりあえず飲み込む。

「そかそか、仕事仕事で今夏休みって事を忘れかけてた──で? どうしたの?」

「…………言いたくない」
 妹は熊さんのぬいぐるみ、通称『くまぽん』をギュって抱きしめながら上目づかいで私を見てそう言った。
 ちなみに妹が名付けた『あやぽん』の愛称はこの、『くまぽん』から取ったと思われる。
 うーーん、でも、相変わらず可愛いねえ、うちの妹は……こういう事を自然とやっちゃうのがこの妹と私の違いなんだよねえ……やっぱ私は可愛いって感覚が欠落してるのかしら?

「……じゃあ、私関係? 綾関係?」

「──だから……言いたくない」

「そかそか、両方か」

「う、うえーーーーん、何でわかるのおおお」

「マジバカ、何年双子やってると思ってるの?」

「…………」

「そう言えば昼出掛けてたわよね? あと一昨日からスマホ見てウキウキしてたし……そうか……例の王子様か」

「だーーーーかーーーーらーーーー言いたくないって!」

「──なるほど、彼から言われた? 私と会った事」

「…………うん」
 まあ、口止めしてなかったからなあ、でも、普通言っちゃうかねえ? 他の女の話を……。
 こりゃ脈無しかな? まあ、この妹じゃあ、中々恋愛に発展しないよなあ……素顔を晒せば大抵の男は墜ちると思うんだけど……特に彼なら……。

「ごめんて、別に──秘密にしていたわけじゃないんだけどね」

「──嘘……お姉ちゃん……いつも私に隠し事ばっかり……」

「だってさあ、明日菜は私に気ばっかり使うし、一人で溜め込むし、今回だってどうせそうなんでしょ?」

「ち、違う……ただ……」

「ただ?」
 
「──お、お姉ちゃん……ひょっとして……日下部君の事……好き? もしかして……付き合ってる?」

「…………は?」

「だ、だって……この間海から帰って来た時、お姉ちゃん物凄く機嫌良かったし、物凄く楽しそうにしてたし……今回だってもしかして……待ち合わせとかしてたのかも……って」

「な、何バカな事を……」

「お姉ちゃん! お姉ちゃん日下部君の事、好きなの?!」
 目を潤ませ懇願するかの様に私に向かってそう聞いてくる妹……全くこの……アホ妹は……。
 
「……そうよ…………って言ったら……明日菜はどうするの?」

「……わ、私は……ただの……友達だから……」

「どこが、ただの……よ」

「でも、日下部君は……綾が好きなの……綾はお姉ちゃんだし……私なんかじゃ……敵わない」

「またそれ、今は明日菜も綾でしょ! そもそも私達は双子じゃない!」

「──でも、でも……私は……お姉ちゃんみたいには……なれない」

「……だから? なれないから何? へーー、そうか……じゃあ日下部君は諦めて私に譲ってくれるのね?」

「……譲も何も……始めから日下部君は……お姉ちゃんの事が……」

「──あっそ、わかった……」
 私はポケットからスマホを取り出すと、ポチポチとぎこちなくメッセージを打ち込む。
 そしてその画面を明日菜に見せた。

『日下部君、明日暇? ちょっと付き合いなさい、池袋のイケフクロウの前で待ち合わせね! 12時よ!』

「これ……送っていい?」

「……やっぱり……連絡先知ってたんだ」

「そうよ、でもまだメッセージを送った事はないし、送られても来ない」

「……私は……別に……」

「……あっそ! じゃあ、誘惑しちゃおっと!」
 私はそう行って送信ボタンを押した。
 そして……そのまま踵を返し明日菜の部屋から出ていく。

 明日菜を見ずに、背中を向けたまま乱暴に扉を閉めた。
 そして私は少しだけ後悔する。

 それは、明日、日下部君に会う事ではない……。

「はあぁ……お腹空いたなあ……」
 これによって今日の晩御飯は恐らく……カップ麺になってしまう事に……私は少しだけ後悔した。

『ええええええ! い、行きます』
 そして……程なくして、スマホから日下部君のメッセージが届いた。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

黒に染まった華を摘む

馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。 高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。 「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」 そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。 彼女の名は、立石麻美。 昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。 この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。 その日の放課後。 明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。 塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。 そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。 すべてに触れたとき、 明希は何を守り、何を選ぶのか。 光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

隣の席のクールな銀髪美少女、俺にだけデレるどころか未来の嫁だと宣言してきた

夏見ナイ
恋愛
平凡な高校生、相沢優斗。彼の隣の席は『氷の女王』と噂のクールな銀髪美少女、雪城冬花。住む世界が違うと思っていたが、ある日彼女から「私はあなたの未来の妻です」と衝撃の告白を受ける。 その日から、学校では鉄壁の彼女が、二人きりになると「未来では当然です」と腕を組み、手作り弁当で「あーん」を迫る超絶甘々なデレモードに! 戸惑いながらも、彼女の献身的なアプローチに心惹かれていく優斗。これは未来で結ばれる運命の二人が、最高の未来を掴むため、最高の恋をする糖度MAXの青春ラブコメディ。

小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!

竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」 俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。 彼女の名前は下野ルカ。 幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。 俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。 だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている! 堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!

処理中です...