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第三章 悩める剣士との出会い
第58話 夢の中の話
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過去の話と今の話です!
少し長いですがお付き合いください!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「犬が欲しい・・・白いのがいい」
「そうは言ってもねぇ~うちじゃ飼えないし・・・」
「ハムスターとか鳥とかじゃ駄目なのか?白いやつもいるだろ?」
「犬がいい・・・私が乗れる犬」
都内近郊にある賃貸の住まいで、ハルカがわがままを言い出した。
普段はあまり自分の事を言わないハルカだが今日は何やら決意めいたものを感じる。
来週のハルカの10歳の誕生日に何が欲しいか聞いたら白い犬が欲しいと言いだした。
でもこの家はハムスターや鳥などの小動物しか飼えない。
ハルカの言う白い犬、それもハルカを乗せられる大型犬などとても無理だ。
「もういい!わがまま言ってごめんなさい」
タッタッタ!バタン!
「あっハルカ・・・なぁ母さん庭付き一戸建てに引っ越そう」
「うちにそんな余裕あると思う?」
「そうだよな~」
結局俺と母さんはハルカを説得できずに翌朝を迎えた。
「あれ?今日は一人で学校行くのか?マユちゃんはどうした?」
「マユちゃんはもう友達じゃないから一人で行く。行ってきます」
「おいおい、喧嘩でもしたのか?」
マユちゃんとは、ハルカの唯一の友達といってもいい存在だ。
いつも元気一杯のマユちゃんは引っ込み思案のハルカと不思議と仲が良い。
毎朝一緒に小学校に登校しているのにどうしたのだろうか?
・・・・・・・・・
「なぁレイカ・・・この後少し時間あるか?」
「なに?ワタル・・・今日は部活ないから時間はあるけど」
「その・・・大切な話があるんだ。屋上で待ってるから」
「う、うん・・・いいけど・・・」
ここは俺が通う中学校の教室。
放課後になったタイミングで教室に残っている女子生徒に声をかけた。
風野レイカ・・・家が近所で小学校も一緒。たまに家にご飯を食べに来る幼馴染だ。
俺が緊張しないで話せる唯一の女友だち。
レイカは長い髪のポニーテールをクルクルといじりながら屋上に現れた。
「き、きたよ・・・ワタル」
「おお来てくれたか。突然悪いな」
秋も終わりに近づき少し肌寒くなった屋上で待っていた俺に向かってレイカが静かに近づいてくる。
「・・・大切な話って何?」
「あのさ・・・この後付き合ってくれないか?」
「そんな・・・突然言われても・・・まだ私たち中学生だし・・・別に嫌ってわけじゃないけど・・・むしろいつ言ってくれるのかなと思っていたわけで・・・」
「買い物に」
「・・・・・・は?・・・買い物?」
「なんか良く分からないこと呟いていたけど買い物に付き合って欲しいんだよ。ハルカの誕生日にプレゼントするやつが欲しくて・・・中学生だしショッピングモールくらい行くだろ普通」
「ショッピングモール・・・はぁ?あんた普通に言いなさいよ!誤解するでしょ?馬鹿じゃないの!ドキドキしたのがアホみたいじゃない!」
「なんだレイカ?どうしたんだ?」
「うるさいシスコン!」
「ひどくない?・・・いやあの実は相談に乗って欲しいこともあるんだよ・・・ハルカのことで」
「ハルカちゃんどうしたの?」
「実はな・・・」
俺は何故か突然怒り出したレイカにハルカの事を説明することにした。
・・・・・・・・・
「うわ!こんなに高いのかぬいぐるみ」
「きちんとした作りのやつはこのくらいすんじゃない?」
「くそっ無理だ・・・とても買えない」
俺は近所のショッピングモールのおもちゃなどが売っているコーナーで絶望の声を上げた。
今はレイカとハルカの誕生日プレゼントを選んでいる。
白い犬は買えないのでぬいぐるみで納得してもらう作戦だ。
しかし、いざ棚のぬいぐるみをみてびっくり。小さくて安いものでも2000円以上はする。
中学生のお小遣いでは手が出ない。
「うーむ・・・他に何も思い浮かばないし・・・レイカどうしよう?」
「ねぇワタル・・・私にいい考えがあるんだけど乗ってみない?」
・・・・・・・・・
パンッ!
「「お誕生日おめでとう!ハルカ!」」
「う、うん。ありがとう・・・」
テーブルの上にはケーキやチキンが並び、クラッカーでハルカの10歳の誕生日をお祝いする。
わがままを言ってバツの悪そうな顔をしているハルカだが、嬉しそうにはにかんでいた。
「はい!お母さんからハルカに誕生日プレゼント!」
「ありがとう・・・開けていい?」
「ええいいわよ」
「本?」
「そう!「異世界勇者が精霊とハーレムになった件~聖女が出てくるなんて聞いてない」よ」
「おいおい・・・小学生には早すぎるだろ?」
「これはデッカイ白いドラゴンが出てくるの!お母さんが副業でやっているシナリオライターのシナリオが採用された初版本よ」
「母さんはいつの間にそんな事をやっていたんだ・・・」
ピンポーン!
俺がツッコミを入れていると家のインターホンが鳴った。
「お?来たな!今度は俺の誕生日プレゼントを渡すからハルカ来てくれるか?」
「うん。玄関まで行けばいいの?」
ハルカの手を引きながら玄関まで連れて来る。
「はーい今開けるぞ」
ガチャ。
「ハルカちゃんお誕生日おめでとう!」
「あっ!レイカさん!ありがとう!」
「これワタルと一緒に選んだプレゼントね!」
「お兄ちゃんと選んでくれたの?」
「まぁ選んだというより、取ったと言ったほうが正解かな?」
レイカはハルカに手乗りサイズのぬいぐるみを手渡した。
それはドラゴンをデフォルメしたぬいぐるみ。犬に見えないこともない。
ショッピングモールで言ったレイカの作戦は、ゲームセンターのUFOキャッチャーでぬいぐるみをゲットするというもの。
しかし、白い犬のぬいぐるみはなかった。仕方なく白くて犬に見えそうな物をチョイスした結果だ。
レイカはUFOキャッチャーが得意らしくなんと一発でゲット。
無事にハルカの誕生日プレゼントを渡すことができた。
「ありがとう!大切にする」
とりあえず喜んでもらってよかった。
「それとな・・・もう一つハルカにプレゼントがあるんだ」
「こっちおいで」
「ハルカちゃん・・・」
「マユちゃん・・・」
レイカに連れられて来たのは、ハルカの友達のマユちゃん。気まずそうに下を向いてモジモジしている。
「ほら、何か言う事あるんでしょ?」
「ハルカちゃん・・・あのね・・・」
俺が学校の屋上でレイカにハルカの事を相談したあと、二人で少し前まで通っていた小学校に行った。
きっとハルカが落ち込んでいるのはマユちゃんと喧嘩しているのが原因だろうとレイカが推理。
昔から顔なじみのマユちゃんは喧嘩の原因を話してくれた。
おませなマユちゃんはクラスの男の子を好きになった。サッカー部で足も速く、誰とでも仲良くしている小学生でモテる男子のテンプレのような人物。
でも、マユちゃんは告白する勇気もなくその男の子の周辺をリサーチするしかできない。
すると、別の男子からその子がハルカのことが好きという情報を聞いた。
仲良しのハルカに抱く複雑な嫉妬。
自分でも制御できない感情がハルカを遠ざける結果となった。
「ごめんなさいハルカちゃん・・・もうあんな男どうでもいいの!だからまた仲良くしよ?」
「いいの?私と仲直りしてくれるの?」
「うん!あいつハルカちゃんの他にたくさん好きな子がいたのよ!きっと将来浮気するわ!だからもうどうでもいいの」
バッ!
「私こそごめんなさい。本当はマユちゃんと喧嘩なんかしたくないの」
「うん。私もハルカちゃんと仲良くしたい」
抱き合っている二人をみて、お兄ちゃんはほっこりしたのであった。
女子二人に勝手に将来を予測される男の子。少し可哀想だぞ。
「ほら!みんなでお誕生日会しましょ。入って!入って!」
「「はーい」」
ハルカが白い犬を欲しがったのは、マユちゃんが犬を飼っていたからで、我家にも犬がいればマユちゃんと仲直りするきっかけになると思ったらしい。
・・・・・・・・・
都内の総合病院の個室部屋
「ワタルの様子はどう?ハルカちゃん」
「レイカさん・・・うん精密検査の結果を待っているところ」
「そう・・・昨日も寝てないんでしょ?私が代わるよ」
「ありがとうございます・・・でも大丈夫です」
「無理しないでね。・・・あら?これって?」
風野レイカはベットで寝ているワタルの横においてあるぬいぐるみを指差した。
「小学生の時にお兄ちゃんとレイカさんからもらったぬいぐるみです。あれからずっと私と一緒なんです」
「そうなんだ・・・大切にしてくれているんだね」
「今度はこの子がお兄ちゃんを助けてくれるような気がして・・・子供っぽいですか?」
「ううん。きっと守ってくれるよ」
「あのレイカさん・・・お願いがあります」
ハルカはレイカの顔をじっと見て懇願するように言った。
「もし、お兄ちゃんが目を覚まして元気になったら・・・お兄ちゃんと結婚してくれませんか?」
「ハルカちゃん・・・」
「こんな事を頼めるのはレイカさんだけです。昔からずっと一緒だったレイカさんならお兄ちゃんを任せられるから・・・私だけが幸せになるなんて・・・お兄ちゃんがあまりにも可哀想で・・・うぅ・・・」
「あのねハルカちゃん・・・私にはずっとライバルがいたの。私は何度かワタルにアプローチしたけど、こいつは妹が一人になってしまうからって断り続けたのよ」
「・・・レイカさん?」
「そのライバルが別の人と昨日結婚して幸せになったから、私が仕方なく貰ってあげることにするわ」
「それって・・・」
「なんのためにここまで独身だったと思っているのハルカちゃん」
ガバッ!
「レイカさん大好き!」
「あらあら?いつまでたっても甘えん坊さんね・・・ん?さっきワタルが笑ったような・・・」
「巨乳エルフとくっころ美人剣士とイチャついてる夢でも見てるかな?」
「うふふ・・・ワタルはまだそんなのが好きなのね。目を覚ましたら話し合わないと駄目ね」
「・・・レイカさん怖いです」
二人で笑い合いながら夜は更けていった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
面白い、続きが気になるという方はいいねや感想を頂ければ嬉しいです♪
ワタルに少しでも救いがあればいいなと思い書きかました!
少し長いですがお付き合いください!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「犬が欲しい・・・白いのがいい」
「そうは言ってもねぇ~うちじゃ飼えないし・・・」
「ハムスターとか鳥とかじゃ駄目なのか?白いやつもいるだろ?」
「犬がいい・・・私が乗れる犬」
都内近郊にある賃貸の住まいで、ハルカがわがままを言い出した。
普段はあまり自分の事を言わないハルカだが今日は何やら決意めいたものを感じる。
来週のハルカの10歳の誕生日に何が欲しいか聞いたら白い犬が欲しいと言いだした。
でもこの家はハムスターや鳥などの小動物しか飼えない。
ハルカの言う白い犬、それもハルカを乗せられる大型犬などとても無理だ。
「もういい!わがまま言ってごめんなさい」
タッタッタ!バタン!
「あっハルカ・・・なぁ母さん庭付き一戸建てに引っ越そう」
「うちにそんな余裕あると思う?」
「そうだよな~」
結局俺と母さんはハルカを説得できずに翌朝を迎えた。
「あれ?今日は一人で学校行くのか?マユちゃんはどうした?」
「マユちゃんはもう友達じゃないから一人で行く。行ってきます」
「おいおい、喧嘩でもしたのか?」
マユちゃんとは、ハルカの唯一の友達といってもいい存在だ。
いつも元気一杯のマユちゃんは引っ込み思案のハルカと不思議と仲が良い。
毎朝一緒に小学校に登校しているのにどうしたのだろうか?
・・・・・・・・・
「なぁレイカ・・・この後少し時間あるか?」
「なに?ワタル・・・今日は部活ないから時間はあるけど」
「その・・・大切な話があるんだ。屋上で待ってるから」
「う、うん・・・いいけど・・・」
ここは俺が通う中学校の教室。
放課後になったタイミングで教室に残っている女子生徒に声をかけた。
風野レイカ・・・家が近所で小学校も一緒。たまに家にご飯を食べに来る幼馴染だ。
俺が緊張しないで話せる唯一の女友だち。
レイカは長い髪のポニーテールをクルクルといじりながら屋上に現れた。
「き、きたよ・・・ワタル」
「おお来てくれたか。突然悪いな」
秋も終わりに近づき少し肌寒くなった屋上で待っていた俺に向かってレイカが静かに近づいてくる。
「・・・大切な話って何?」
「あのさ・・・この後付き合ってくれないか?」
「そんな・・・突然言われても・・・まだ私たち中学生だし・・・別に嫌ってわけじゃないけど・・・むしろいつ言ってくれるのかなと思っていたわけで・・・」
「買い物に」
「・・・・・・は?・・・買い物?」
「なんか良く分からないこと呟いていたけど買い物に付き合って欲しいんだよ。ハルカの誕生日にプレゼントするやつが欲しくて・・・中学生だしショッピングモールくらい行くだろ普通」
「ショッピングモール・・・はぁ?あんた普通に言いなさいよ!誤解するでしょ?馬鹿じゃないの!ドキドキしたのがアホみたいじゃない!」
「なんだレイカ?どうしたんだ?」
「うるさいシスコン!」
「ひどくない?・・・いやあの実は相談に乗って欲しいこともあるんだよ・・・ハルカのことで」
「ハルカちゃんどうしたの?」
「実はな・・・」
俺は何故か突然怒り出したレイカにハルカの事を説明することにした。
・・・・・・・・・
「うわ!こんなに高いのかぬいぐるみ」
「きちんとした作りのやつはこのくらいすんじゃない?」
「くそっ無理だ・・・とても買えない」
俺は近所のショッピングモールのおもちゃなどが売っているコーナーで絶望の声を上げた。
今はレイカとハルカの誕生日プレゼントを選んでいる。
白い犬は買えないのでぬいぐるみで納得してもらう作戦だ。
しかし、いざ棚のぬいぐるみをみてびっくり。小さくて安いものでも2000円以上はする。
中学生のお小遣いでは手が出ない。
「うーむ・・・他に何も思い浮かばないし・・・レイカどうしよう?」
「ねぇワタル・・・私にいい考えがあるんだけど乗ってみない?」
・・・・・・・・・
パンッ!
「「お誕生日おめでとう!ハルカ!」」
「う、うん。ありがとう・・・」
テーブルの上にはケーキやチキンが並び、クラッカーでハルカの10歳の誕生日をお祝いする。
わがままを言ってバツの悪そうな顔をしているハルカだが、嬉しそうにはにかんでいた。
「はい!お母さんからハルカに誕生日プレゼント!」
「ありがとう・・・開けていい?」
「ええいいわよ」
「本?」
「そう!「異世界勇者が精霊とハーレムになった件~聖女が出てくるなんて聞いてない」よ」
「おいおい・・・小学生には早すぎるだろ?」
「これはデッカイ白いドラゴンが出てくるの!お母さんが副業でやっているシナリオライターのシナリオが採用された初版本よ」
「母さんはいつの間にそんな事をやっていたんだ・・・」
ピンポーン!
俺がツッコミを入れていると家のインターホンが鳴った。
「お?来たな!今度は俺の誕生日プレゼントを渡すからハルカ来てくれるか?」
「うん。玄関まで行けばいいの?」
ハルカの手を引きながら玄関まで連れて来る。
「はーい今開けるぞ」
ガチャ。
「ハルカちゃんお誕生日おめでとう!」
「あっ!レイカさん!ありがとう!」
「これワタルと一緒に選んだプレゼントね!」
「お兄ちゃんと選んでくれたの?」
「まぁ選んだというより、取ったと言ったほうが正解かな?」
レイカはハルカに手乗りサイズのぬいぐるみを手渡した。
それはドラゴンをデフォルメしたぬいぐるみ。犬に見えないこともない。
ショッピングモールで言ったレイカの作戦は、ゲームセンターのUFOキャッチャーでぬいぐるみをゲットするというもの。
しかし、白い犬のぬいぐるみはなかった。仕方なく白くて犬に見えそうな物をチョイスした結果だ。
レイカはUFOキャッチャーが得意らしくなんと一発でゲット。
無事にハルカの誕生日プレゼントを渡すことができた。
「ありがとう!大切にする」
とりあえず喜んでもらってよかった。
「それとな・・・もう一つハルカにプレゼントがあるんだ」
「こっちおいで」
「ハルカちゃん・・・」
「マユちゃん・・・」
レイカに連れられて来たのは、ハルカの友達のマユちゃん。気まずそうに下を向いてモジモジしている。
「ほら、何か言う事あるんでしょ?」
「ハルカちゃん・・・あのね・・・」
俺が学校の屋上でレイカにハルカの事を相談したあと、二人で少し前まで通っていた小学校に行った。
きっとハルカが落ち込んでいるのはマユちゃんと喧嘩しているのが原因だろうとレイカが推理。
昔から顔なじみのマユちゃんは喧嘩の原因を話してくれた。
おませなマユちゃんはクラスの男の子を好きになった。サッカー部で足も速く、誰とでも仲良くしている小学生でモテる男子のテンプレのような人物。
でも、マユちゃんは告白する勇気もなくその男の子の周辺をリサーチするしかできない。
すると、別の男子からその子がハルカのことが好きという情報を聞いた。
仲良しのハルカに抱く複雑な嫉妬。
自分でも制御できない感情がハルカを遠ざける結果となった。
「ごめんなさいハルカちゃん・・・もうあんな男どうでもいいの!だからまた仲良くしよ?」
「いいの?私と仲直りしてくれるの?」
「うん!あいつハルカちゃんの他にたくさん好きな子がいたのよ!きっと将来浮気するわ!だからもうどうでもいいの」
バッ!
「私こそごめんなさい。本当はマユちゃんと喧嘩なんかしたくないの」
「うん。私もハルカちゃんと仲良くしたい」
抱き合っている二人をみて、お兄ちゃんはほっこりしたのであった。
女子二人に勝手に将来を予測される男の子。少し可哀想だぞ。
「ほら!みんなでお誕生日会しましょ。入って!入って!」
「「はーい」」
ハルカが白い犬を欲しがったのは、マユちゃんが犬を飼っていたからで、我家にも犬がいればマユちゃんと仲直りするきっかけになると思ったらしい。
・・・・・・・・・
都内の総合病院の個室部屋
「ワタルの様子はどう?ハルカちゃん」
「レイカさん・・・うん精密検査の結果を待っているところ」
「そう・・・昨日も寝てないんでしょ?私が代わるよ」
「ありがとうございます・・・でも大丈夫です」
「無理しないでね。・・・あら?これって?」
風野レイカはベットで寝ているワタルの横においてあるぬいぐるみを指差した。
「小学生の時にお兄ちゃんとレイカさんからもらったぬいぐるみです。あれからずっと私と一緒なんです」
「そうなんだ・・・大切にしてくれているんだね」
「今度はこの子がお兄ちゃんを助けてくれるような気がして・・・子供っぽいですか?」
「ううん。きっと守ってくれるよ」
「あのレイカさん・・・お願いがあります」
ハルカはレイカの顔をじっと見て懇願するように言った。
「もし、お兄ちゃんが目を覚まして元気になったら・・・お兄ちゃんと結婚してくれませんか?」
「ハルカちゃん・・・」
「こんな事を頼めるのはレイカさんだけです。昔からずっと一緒だったレイカさんならお兄ちゃんを任せられるから・・・私だけが幸せになるなんて・・・お兄ちゃんがあまりにも可哀想で・・・うぅ・・・」
「あのねハルカちゃん・・・私にはずっとライバルがいたの。私は何度かワタルにアプローチしたけど、こいつは妹が一人になってしまうからって断り続けたのよ」
「・・・レイカさん?」
「そのライバルが別の人と昨日結婚して幸せになったから、私が仕方なく貰ってあげることにするわ」
「それって・・・」
「なんのためにここまで独身だったと思っているのハルカちゃん」
ガバッ!
「レイカさん大好き!」
「あらあら?いつまでたっても甘えん坊さんね・・・ん?さっきワタルが笑ったような・・・」
「巨乳エルフとくっころ美人剣士とイチャついてる夢でも見てるかな?」
「うふふ・・・ワタルはまだそんなのが好きなのね。目を覚ましたら話し合わないと駄目ね」
「・・・レイカさん怖いです」
二人で笑い合いながら夜は更けていった。
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