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ルークの初恋 3-21
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「結構需要は有るんだよ。虐めてるワケじゃないしね。堪らないよ・・・そこの蜥蜴ちゃんみたいな出自の、利発で察しの良い子が段々私に堕ちてくる過程とか、堕ち切った後の私の愛情に一喜一憂して必死に縋る様とか。可愛いよね、私が愛する子達を捨てるワケ無いのに」
『気が知れねぇ・・・』ルークが毛虫でも見る様な引きつった顔でジェイコブ王子を見ると目が合った途端に虫も殺さない様な優しい笑顔を向けて来た。
シャルレがルークの腕を掴んで自分の背後に下がらせる。
「珍しくお眼鏡違いですわよ。この子は貴方の好みじゃ無いわよ。貴方に依存するタイプじゃないの。それと、今夜はキャンセルでよろしいわね?もちろん約束は守ってもらうわよ、そちらが約束の時間に部屋に来なかったのですもの」
「良いよ、元々君を出し抜いて件の灰色蜥蜴の使用人に合うのが今日君を指名した理由だし、目的も達成出来た。そもそも僕の好みはそこの蜥蜴ちゃんみたいな気立ての大人しく利口な華奢なおチビちゃんだからね。私は抱かれるのなんて死んでも嫌だし、君みたいなデカい奴なんて性別関係なく抱く事も出来ないよ」
「僥倖ですわ」
「僕が大人しい?」
自分はどちらかというとキツイ性格だと自覚しているルークが首を捻る。シャルレは一瞬目を細めると『さ、行くわよ』と言って、シャルレが繋いだ馬の所へ体の向きを変えた。
そこへシャルレを追いかけて来た馬車が広場の中に入って来た。
汗だくの従者が御者台から降りて来てドアを開け、片膝を着いて頭を垂れる。シャルレは黙ってルークの腕を掴んだまま馬車の方へ向かった。
「あの、王子様は放っておいて良いので?」
『気が知れねぇ・・・』ルークが毛虫でも見る様な引きつった顔でジェイコブ王子を見ると目が合った途端に虫も殺さない様な優しい笑顔を向けて来た。
シャルレがルークの腕を掴んで自分の背後に下がらせる。
「珍しくお眼鏡違いですわよ。この子は貴方の好みじゃ無いわよ。貴方に依存するタイプじゃないの。それと、今夜はキャンセルでよろしいわね?もちろん約束は守ってもらうわよ、そちらが約束の時間に部屋に来なかったのですもの」
「良いよ、元々君を出し抜いて件の灰色蜥蜴の使用人に合うのが今日君を指名した理由だし、目的も達成出来た。そもそも僕の好みはそこの蜥蜴ちゃんみたいな気立ての大人しく利口な華奢なおチビちゃんだからね。私は抱かれるのなんて死んでも嫌だし、君みたいなデカい奴なんて性別関係なく抱く事も出来ないよ」
「僥倖ですわ」
「僕が大人しい?」
自分はどちらかというとキツイ性格だと自覚しているルークが首を捻る。シャルレは一瞬目を細めると『さ、行くわよ』と言って、シャルレが繋いだ馬の所へ体の向きを変えた。
そこへシャルレを追いかけて来た馬車が広場の中に入って来た。
汗だくの従者が御者台から降りて来てドアを開け、片膝を着いて頭を垂れる。シャルレは黙ってルークの腕を掴んだまま馬車の方へ向かった。
「あの、王子様は放っておいて良いので?」
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