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ルークの初恋 4ー4
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「なんだ、まだそんな質問覚えてたのか、人の事爆笑して忘れたのかと思ったのに」
『だってふしぎじゃないか。いくら証拠の昔あげた魔石を持っていたからって、魔石は小さくても高く売れる。あの子が誰かにあげたとか、売った可能性だって有るじゃないか。何で記憶の主がシャルレ姫だって簡単に信じたのか、理由が全く分からないよ。自分自身の記憶の箱にすらフタをして、大事に仕舞い込んだ程の思い出じゃないか。用心深いアンタが、本人がそう名乗りだ出ただけで簡単に信じちゃうなんて、変だよ。ジェイドなんて名前の人、いくらでもいるじゃないか、愛しの歌姫だからかい?』
「バカ言え、むしろショックだったわ。俺は歌姫シャルレは姫だと思ってたんだぞ。」
『じゃぁ、何でだい?何もかも記憶と違うじゃないか、顔なんか成長しすぎて分からないし、同じなのは髪の色位、でもこの国じゃ茶色い髪の色なんていくらでもいる。声なんか声変わりしちゃって当然全く違うし、あの子と断定出来る所なんて何一つ無いじゃないか』
「本当だよな、この国の人間て何であんなに幼児から成人後の顔形が違うんだ?!変わりすぎててビックリしたわ!」
『だから、何でそれであんなに簡単に信じたんだよ』
「それでもそっくりだと思ったから」
『は?』
「それでもそっくりだと思ったから、何もかも違うのに、それでも面影が重なるから。特に性格なんか素になればなる程ソックリ!あの、お人好し過ぎて心配になる程優しい所なんか昔のジェイドから何一つ代変わって無いよ。三つ子の魂百までとは、昔の人もよくも言ったモノだよね」
『それだけ?』
「そうだよ」
『本当にそれだけで信じたの?』
「最初はね、今はもうひとつ出来た」
『何さ』
「愛する人の言うこと一つ位、微塵も疑わず頭から信じたって良いじゃない」
ルークがふわりと笑って言うと『ルー』は呆れた顔をして、
『なんだいソレ』
とだけ言うと、そこで魔力が切れた様で小さな揮発音と共に弾けて消えた。
『だってふしぎじゃないか。いくら証拠の昔あげた魔石を持っていたからって、魔石は小さくても高く売れる。あの子が誰かにあげたとか、売った可能性だって有るじゃないか。何で記憶の主がシャルレ姫だって簡単に信じたのか、理由が全く分からないよ。自分自身の記憶の箱にすらフタをして、大事に仕舞い込んだ程の思い出じゃないか。用心深いアンタが、本人がそう名乗りだ出ただけで簡単に信じちゃうなんて、変だよ。ジェイドなんて名前の人、いくらでもいるじゃないか、愛しの歌姫だからかい?』
「バカ言え、むしろショックだったわ。俺は歌姫シャルレは姫だと思ってたんだぞ。」
『じゃぁ、何でだい?何もかも記憶と違うじゃないか、顔なんか成長しすぎて分からないし、同じなのは髪の色位、でもこの国じゃ茶色い髪の色なんていくらでもいる。声なんか声変わりしちゃって当然全く違うし、あの子と断定出来る所なんて何一つ無いじゃないか』
「本当だよな、この国の人間て何であんなに幼児から成人後の顔形が違うんだ?!変わりすぎててビックリしたわ!」
『だから、何でそれであんなに簡単に信じたんだよ』
「それでもそっくりだと思ったから」
『は?』
「それでもそっくりだと思ったから、何もかも違うのに、それでも面影が重なるから。特に性格なんか素になればなる程ソックリ!あの、お人好し過ぎて心配になる程優しい所なんか昔のジェイドから何一つ代変わって無いよ。三つ子の魂百までとは、昔の人もよくも言ったモノだよね」
『それだけ?』
「そうだよ」
『本当にそれだけで信じたの?』
「最初はね、今はもうひとつ出来た」
『何さ』
「愛する人の言うこと一つ位、微塵も疑わず頭から信じたって良いじゃない」
ルークがふわりと笑って言うと『ルー』は呆れた顔をして、
『なんだいソレ』
とだけ言うと、そこで魔力が切れた様で小さな揮発音と共に弾けて消えた。
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