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すべては幻、隣の庭は枯れ木の庭 2―3

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触手が入り込むと、紫スライムの残骸だろうか、半透明の紫色の粘液がボタボタと後口から零れて来た。
触手達はそれぞれ勝手にルークの胎の中を動き回って催淫液を入り口でも奥でも吐き出した。
お腹に張り付いていたカラスウリの本体部分がズルズルとルークの後口に向かって移動をはじめる、白い本体には幾本もの割れ目ができ始めており、開花が近い事が分かった。
「んっんっ触手嫌っ。姫がいい。魔獣こわいっ。まえ、前犯さないでっ嫌ぁ」
四つん這いで必死に身を捩りながら泣き喘ぐルークを見上げてシャルレは悠然とほほ笑んでルークの顎に指を絡めた。
「ルーク、エッチする時は私の事は何て呼ぶの?」
何度ルークが言いそびれても、シャルレは怒りもせず、しかし例外を許さず。セックスする時だけは、ルークに自分を元の王子としての名前を呼ばせた。
「ぇいど・・・ジ、ジェイド」
繰り返し教え込まれた効果なのか、理性も倫理観も快感で溶けていたルークが、朦朧としながらも名前を呼んだ。
好きな人の名前をよんで興奮したルークの蜜胎が勝手にしまると、突然の締め付けに驚いたカラスウリの触手が激しく胎の中で暴れて、ゴポゴポと催淫液を大量に吐き出した。
「ああっ。やらぁあっ。イク、イクゥ。ジェイドォ!」
髪を振り乱して、痙攣を繰り返すルーク、後口からはカラスウリの出した催淫液が溢れて両の太ももや会陰を通り下枝に伝い、滴り落ちて下で寝そべるシャルレ、否、ジェイドのナイトドレスを汚していた。
気を悪くするでもなく、ジェイドがルークの脇腹を撫で上げる。

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