ルール・オブ・デスゲーム

維社頭 影浪

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2. 『デスゲームのルール』

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『デスゲームのルール』
数人がそう呟いた。
海斗を含め、全員の視線は巨大スクリーンに向かった。
白く映し出されたスクリーンの一番上には、題名のように書かれている文字。

「これは…どういうこと?」
「デスゲームって何だよ‼」
『ピコーン!』

誰かの怒鳴り声に反応したのか、今度は電子音がひびいた。
続いて、スクリーンに一文が浮かび上がった。

『レ **デスゲーム**とは、参加者から勝者を決め、敗者は死亡するゲームである』

「なに…これ…」
「私達、デスゲームに参加したってこと…?」

海斗の左隣に集まる女子グループからそんな呟きが流れてきた。
ちらりとみれば、女子大学生からOLまでが六人ほど集まっていた。
みな肩を寄せ合ってこそこそとつぶやき合っている。

海斗は再び白いモニターに興味を戻す。
デスゲームと聞いて、動揺しない自分に半ば驚いたが、同時にどうでもいいと思った。
元々、何の面白みもない人生だったのだから。

「それにしても…」

白いモニターに映し出されているのは、題名と先ほどの一文だけ。
どうやらこれはルールを映し出す予定らしい。
先ほどの電子音とその直前の誰かの発言。

「参加者は⁈」

りんとした声がアリーナの奥の方から聞こえてきた。
オーラのある声色に多くの人がそちらを向く。
ハイヒールにスーツ。
長髪とメイクから女性かと見紛みまがうが、声は男だった。
立ち姿から、どこかの社長かなにかだろうか。
多くの視線に注目されながらも、その男はモニターから動かなかった。

『ピコーン!』

また電子音。
海斗がモニターに目を移すと、新たな一文が追加されるところだった。

『レ **参加者**は主催者しゅさいしゃが決定し、許可なくゲームから離脱できない』
「はぁああ⁈⁈」

ヤジが飛ぶ。
一番大きなヤジは先ほどの麻琴かもしれない。
今にもモニターになぐりかかろうとしていた。

「俺はこんなゲームに参加するなんて言ってねぇぞ!」

いや、もはや殴っていた。
モニターに振りかざした拳はモニター前でとまり、鈍い音が響いた。

「強化ガラスか」

透明度の高い、そこにあると気付かないガラスがモニター前に置かれているらしい。
人の力では突き破れるものではない。
暴力も想定された設計だ。

「なるほど」

どうやら、こちらから要求しないとルールを教えてくれないらしい。
先ほどの男性はそれに気付いたから、参加者の情報を得るために端的に伝えた。
周囲を見渡せば、他にも気付いた人はいそうだ。

「食事はどうなるの⁈」
「寝させてくれるんだろうな⁈」
「負けたらどうなるの⁈」
『ピコーン!ピコーン!ピコーン!』

電子音が複数回。
次々と、モニターに文章が追加されていた。

『レ **食事**は一日三食が各コンテナに用意されるため、コンテナ内で摂取せっしゅすること』
『レ **睡眠**は一日十時間とし、その時間に他人のコンテナに入ることは禁止する』
『レ **敗者**は死亡し、この世の英知えいちみなもととなる』

どうやらゲームに参加している限りは最低限度の生活は約束されるらしい。
デスゲームといえど、まだ誰かが死にそうな雰囲気はなく、安堵あんどの空気が広がった。
そんな中、麻琴の高らかな笑いがアリーナ内に響いた。

「で、ゲームの内容はなんだ?」
『ピコーン!』

意気揚々とモニターに問いかける。
全員がモニターを凝視ぎょうしした。

『レ **ゲームの内容**は、ルールを明らかにすることである』

無情のチャイムが響き渡った。
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