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第184話 部屋で見つけた物
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「まさか……」
私の顔色が変わったことに気付いた義母が尋ねてきた。
「あら?どうかしたの?エルザ」
「い、いえ…実は本日母が私を訪ねてきたのですが……」
そして私は母と交わした会話の内容を義母に伝えた――。
**
「そう……。では今の話をしている時に廊下で物音が聞こえたのね?」
「はい、そうです。気のせいかと思ったのですが、念の為に私が廊下に様子を見に行きました。でも……廊下には誰もいませんでした。けれどあの時、ひょっとするとセシルが私と母の会話を聞いていたのかもしれません。それでショックを受けて…何処かへ行ってしまったとしたら……」
考えれば考えるほど、怖くなってきた。
どうしよう?
もしあの会話がセシルに聞かれ…それでショックを受けて屋敷を出ていってしまったとしたら?
もしそれでセシルに何かあったら……それは私の責任だ。
「セシル……」
両手を組み、思わず名前を呟くと義母が声を掛けてきた。
「とにかく、誰かセシルの行方を知らないか使用人たちに聞いてみるのよ!」
「はい!」
そして私と義母はセシルの手がかりを探すために二手に別れることにした――。
***
「セシル…一体何処へ行ったの……?」
ルークをクララに預け、手がかりを探す為にセシルが現在使用している部屋にやってきた。
無駄とは知りつつもノックをしてみる。
コンコン
けれど、思った通り何も反応は無い。
「入らせてもらうわね…セシル」
カチャ……
ノブを回して扉を開けて部屋へ入るも、当然そこにセシルの姿は無かった。
「セシル……」
部屋の中に入り……ライティングデスクの上に何かが乗っていることに気付いた。
「あら?あれは何かしら?」
近付いてみると、デスクの上に置いてあるのは手帳だった。
「手帳だわ」
すると手帳に何か挟まれていることに気付いた。
勝手に人の手帳を見るのは気が引けたけれども、セシルの行方を探すて手がかりになるかも知れない。
「ごめんなさい……セシル。中を見せて貰うわね」
私は手帳を開き、何が挟まっているのか改め…息を呑んだ。
「!こ、これ…は…」
それは写真だった。
私がフィリップと結婚式を挙げた時の写真だった。
「え…?こんな写真、いつの間に……?」
あの結婚式は本当に簡素なものだった。身内だけが集まった結婚式で写真撮影すらなかったのに。
それに写真は斜め前から撮影されており、私はカメラに視線を向けていない。
けれど、私が一番驚いたのはその写真に写るフィリップは顔が写っていなかった。
まるで私の背丈に合わせて撮影したかのような写真を見て私はあることに気付いた
「何だか…この写真…私だけを撮影する目的で撮られたみたいだわ…」
しかも隠し撮りのようにも見える。
「これがセシルの部屋にあると言う事は…。この写真を撮影したのは…セシル…?」
その時、手帳にメモが記されていることに気付いた。
「え…‥?」
手帳に残されたメモは…フィリップが眠る墓地の番地だった――。
私の顔色が変わったことに気付いた義母が尋ねてきた。
「あら?どうかしたの?エルザ」
「い、いえ…実は本日母が私を訪ねてきたのですが……」
そして私は母と交わした会話の内容を義母に伝えた――。
**
「そう……。では今の話をしている時に廊下で物音が聞こえたのね?」
「はい、そうです。気のせいかと思ったのですが、念の為に私が廊下に様子を見に行きました。でも……廊下には誰もいませんでした。けれどあの時、ひょっとするとセシルが私と母の会話を聞いていたのかもしれません。それでショックを受けて…何処かへ行ってしまったとしたら……」
考えれば考えるほど、怖くなってきた。
どうしよう?
もしあの会話がセシルに聞かれ…それでショックを受けて屋敷を出ていってしまったとしたら?
もしそれでセシルに何かあったら……それは私の責任だ。
「セシル……」
両手を組み、思わず名前を呟くと義母が声を掛けてきた。
「とにかく、誰かセシルの行方を知らないか使用人たちに聞いてみるのよ!」
「はい!」
そして私と義母はセシルの手がかりを探すために二手に別れることにした――。
***
「セシル…一体何処へ行ったの……?」
ルークをクララに預け、手がかりを探す為にセシルが現在使用している部屋にやってきた。
無駄とは知りつつもノックをしてみる。
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けれど、思った通り何も反応は無い。
「入らせてもらうわね…セシル」
カチャ……
ノブを回して扉を開けて部屋へ入るも、当然そこにセシルの姿は無かった。
「セシル……」
部屋の中に入り……ライティングデスクの上に何かが乗っていることに気付いた。
「あら?あれは何かしら?」
近付いてみると、デスクの上に置いてあるのは手帳だった。
「手帳だわ」
すると手帳に何か挟まれていることに気付いた。
勝手に人の手帳を見るのは気が引けたけれども、セシルの行方を探すて手がかりになるかも知れない。
「ごめんなさい……セシル。中を見せて貰うわね」
私は手帳を開き、何が挟まっているのか改め…息を呑んだ。
「!こ、これ…は…」
それは写真だった。
私がフィリップと結婚式を挙げた時の写真だった。
「え…?こんな写真、いつの間に……?」
あの結婚式は本当に簡素なものだった。身内だけが集まった結婚式で写真撮影すらなかったのに。
それに写真は斜め前から撮影されており、私はカメラに視線を向けていない。
けれど、私が一番驚いたのはその写真に写るフィリップは顔が写っていなかった。
まるで私の背丈に合わせて撮影したかのような写真を見て私はあることに気付いた
「何だか…この写真…私だけを撮影する目的で撮られたみたいだわ…」
しかも隠し撮りのようにも見える。
「これがセシルの部屋にあると言う事は…。この写真を撮影したのは…セシル…?」
その時、手帳にメモが記されていることに気付いた。
「え…‥?」
手帳に残されたメモは…フィリップが眠る墓地の番地だった――。
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