君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました

結城芙由奈@コミカライズ連載中

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第18話 また明日

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 食事が終わり、2人はカフェを出るとアダムが声をかけてきた。

「折角なので店までお見送りいたしましょう」

「は、はい。ありがとうございます」

「では参りましょう」

「はい」

並んで歩きながら、ソフィアはチラリとアダムの様子を伺った。

(本当にアダムさんは美しい人だわ……私、この人と結婚するのよね……)

思わず見惚れていると、アダムが振り返る。

「どうかしましたか?」

「い、いえ。なんでもありません」

赤らむ顔を見られない為、サッと視線を逸らすとアダムが尋ねてきた。

「そういえば、ソフィアさん。ソフィアさんのご両親は私との結婚に賛成して下さっていますか?」

「はい、母は賛成しております。ですが父の方は……」

そこで言葉を切る。

「そうですか、やはり父君は私との結婚を反対されているのですね。最初に申し込みに行った時から絶対に結婚を認めないと言われたのですが……」

「でも、父の言い分は無視して下さって結構ですから」

「いいえ、そういう訳にはまいりません。……そうですか、やはり今も反対されていたとは……」

アダムは真剣な顔で考え込んでいる。その姿にソフィアは不安が込み上げる。

(まさかアダムさん……父が反対しているのを理由に私との結婚を考え直すつもりじゃ……)

「あ、あの。アダムさん。父のことですが……」

その時、不意にアダムが足を止めてソフィアを見つめてきた。

「ソフィアさん」

「は、はい!」

「お店に到着しましたよ」

「え? あ! そ、そうですね」

気付けば、いつの間にか『スミス商店』の前に到着してきた。

「では、ソフィアさん。私はこれで一旦失礼いたします。又すぐにお会いいたしましょう。それでは失礼いたします」

アダムは会釈すると、そのまま立ち去ろうとした。一方焦ったのはソフィアの方だ。

(え!? う、嘘! それだけ? 今後の予定はどうなっているの!?)

「あの! アダムさん!」

気付けば、アダムのスーツの裾を掴んでいた。

「はい?」

不思議そうに振り向くアダム。

「あ、す、すみません!」

(私ったら、なんてはしたない真似を……!)

真っ赤になって、ソフィアは手を離した。

「ソフィアさん? どうかしましたか?」

「い、いえ。あの……こ、今度はいつ会うことになりますか?」

それだけ聞くのがやっとだった。

「今度? 明日……またお会いしに来ようと思っていましたが?」

「明日ですか!?」

思わずソフィアの声が上ずる。

「はい。……ひょっとして迷惑だったでしょうか?」

「いいえ! ま、まさか! 明日ですね? ではお待ちしております」

平静を装って笑顔を作るソフィア。

「はい、ではまた明日。失礼します、ソフィアさん」

今度こそ、アダムは背を向けると、人混みの中を去って行った。

「アダムさん……」

ソフィアはアダムの姿が見えなくなるまで見送り、店の中へ入っていった。

――カランカラン

「ただいま戻りまし……」

「ソフィアさん! お帰りなさい! ちょっとこっちへ来て」

カウンターにいたドナが大きな声で手招きしてきた。その様子からただ事では無いものを感じ取り、ソフィアはすぐにドナの元へ向かう。

「オーナー、どうかしましたか? もしかしてお釣りの間違いでもありましたか?」

「いえ、そんなことは無かったわ。それよりソフィア。今アダムさんと一緒に帰って来たわよね? 一体どういうこと? 何かあったの?」

興味津々でソフィアを見つめるドナ。

(そうよね……元はと言えば、オーナーのお陰でアダムさんに知り合えたのだから……)

そこでソフィアは正直に話すことにした。

「聞いて下さい、オーナー。私、実はアダムさんにプロポーズされたのです」

「あらそうなの? へ~プロポーズねぇ……それは良かったわねぇ……え? プ、プロポーズ……? 今、プロポーズって言った? まさかあの結婚の申し込みの?」

「はい、そのまさかのプロポーズです」

「え……ええええ~っ!?」

ドナの大きな声が店内に響き渡るのだった――

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