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第7章 16 合流
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その時・・・。
ギイイ・・・・
背後でドアが開く音が聞こえた。思わずハッとなって振り返ると現れたのはシモン達だった。
「遅くなってしまい、すまなかった。あの隠れ家を処分してきた為時間がかかってしまったのでな。」
シモンは部屋の中へ入ってくると言った。
「シモン様!ご無事で何よりでしたっ!」
アドニスが素早くシモンに近付くと跪いた。知らなかった・・・。王宮騎士が跪くほどにシモンは地位が高い人だったのと言う事を。
「ああ・・心配することはない。これでも私は元王宮神官。いざとなれば剣を持って戦う事だって出来るのだから。」
そして私と目が合うとシモンがアドニスの脇をすり抜けて、私の元へとやってきた。
「アイリス様・・・よくぞご無事で。実はあの隠れ家からこちらへ参る途中で何やら邪悪な気配に満ちた場所があったので慌ててこちらへやってきたのですが・・その様子だとご無事のようですね。」
するとアドニスが言った。
「いえ・・・実はアイリス様はこちらへ来る途中に悪魔の力を宿した陛下に襲われたそうです。陛下はユリアナの影に隠れていたそうです。」
「え・・?」
それを聞いたユリアナの顔が真っ青になる。
「アドニスッ!それは・・・!」
何と言う事だろう、まさか・・・ユリアナの前でそれを言ってしまうなんて。
しかし、アドニスは私を見ると言った。
「いいえ、アイリス様。たとえ・・どんな些細な事でも全員が情報を共有しておかなければなりません。そうでなければオスカー様を救いだすどころか、今の国王陛下を王座から引きずり下ろす事は出来ません。」
え・・?今・・アドニスは何と言ったのだろう?今の国王陛下を玉座から引きずり下ろす・・?
「あ、あの・・あなた方の目的は・・フリードリッヒ3世を・・玉座から引きずり下ろす事だったの・・?」
声を震わせながら私はその場にいる全員を見渡した。
「とりあえず・・話が長くなるかもしれませんので・・まずは座って話をしましょう。」
シモンが言った。
全員がソファに座るとシモンが再び口を開いた。
「アイリス様。先ほどの話の続きですが・・アドニスの言う通りです。我らレジスタンスの目的はオスカー様を助け出し、フリードリッヒ3世から王位を奪ってオスカー様を次の国王になっていただくのが我らの願いなのです。」
「ま、待って下さいっ!そんな事をすれば・・・今度は悪魔は次にオスカー様の身体を乗っ取るかもしれなわっ!」
オスカーが悪魔に身体を乗っ取られてしまう・・・そのことを考えるだけで恐怖で身体が震えてしまう。
するとシモンが言う。
「ご安心下さい、アイリス様。恐らく・・その心配は無いと私どもは思っております。」
「え・・?どうして・・どうしてそう思うの・・?」
「何故なら今の国王陛下が王位を継いだのは、前国王が崩御された後の出来事だったからです。恐らく悪魔は・・・その宿主の命が尽きた時に、次の依り代に乗り移ると我らは考えております。今回は現国王を玉座から引きずり下ろし、実権を奪うだけです。陛下の命を奪う事までは考えておりません。」
アルマンゾが答えてくれた。
「だ、だけど・・フリードリッヒ3世が生きている限り悪魔は・・オスカー様を・・そして私を狙ってくるのでは・・?」
駄目だ、どうしても・・・不吉な事ばかり考えてしまう。
「ええ。それが私たちも頭を悩ませているところなのです。最終的にはウィンザード家に何世紀にもわたって憑りついてきた悪魔を何とかしなければ・・根本的に解決することが出来ません。」
ヴィンサントは溜息をつきながら言う。
「何か・・・悪魔の弱点とかは無いの?」
私が尋ねるとシモンが言った。
「弱点ですか・・・一つだけあるのですが、恐らく不可能に近いでしょう。しかし・・もし成功すれば・・一瞬で形勢逆転させることが出来ます。」
「え?本当にっ?!一体どうやって?!」
「はい、悪魔に向かって真名をよべばいいのです。」
え・・?真名―?
ギイイ・・・・
背後でドアが開く音が聞こえた。思わずハッとなって振り返ると現れたのはシモン達だった。
「遅くなってしまい、すまなかった。あの隠れ家を処分してきた為時間がかかってしまったのでな。」
シモンは部屋の中へ入ってくると言った。
「シモン様!ご無事で何よりでしたっ!」
アドニスが素早くシモンに近付くと跪いた。知らなかった・・・。王宮騎士が跪くほどにシモンは地位が高い人だったのと言う事を。
「ああ・・心配することはない。これでも私は元王宮神官。いざとなれば剣を持って戦う事だって出来るのだから。」
そして私と目が合うとシモンがアドニスの脇をすり抜けて、私の元へとやってきた。
「アイリス様・・・よくぞご無事で。実はあの隠れ家からこちらへ参る途中で何やら邪悪な気配に満ちた場所があったので慌ててこちらへやってきたのですが・・その様子だとご無事のようですね。」
するとアドニスが言った。
「いえ・・・実はアイリス様はこちらへ来る途中に悪魔の力を宿した陛下に襲われたそうです。陛下はユリアナの影に隠れていたそうです。」
「え・・?」
それを聞いたユリアナの顔が真っ青になる。
「アドニスッ!それは・・・!」
何と言う事だろう、まさか・・・ユリアナの前でそれを言ってしまうなんて。
しかし、アドニスは私を見ると言った。
「いいえ、アイリス様。たとえ・・どんな些細な事でも全員が情報を共有しておかなければなりません。そうでなければオスカー様を救いだすどころか、今の国王陛下を王座から引きずり下ろす事は出来ません。」
え・・?今・・アドニスは何と言ったのだろう?今の国王陛下を玉座から引きずり下ろす・・?
「あ、あの・・あなた方の目的は・・フリードリッヒ3世を・・玉座から引きずり下ろす事だったの・・?」
声を震わせながら私はその場にいる全員を見渡した。
「とりあえず・・話が長くなるかもしれませんので・・まずは座って話をしましょう。」
シモンが言った。
全員がソファに座るとシモンが再び口を開いた。
「アイリス様。先ほどの話の続きですが・・アドニスの言う通りです。我らレジスタンスの目的はオスカー様を助け出し、フリードリッヒ3世から王位を奪ってオスカー様を次の国王になっていただくのが我らの願いなのです。」
「ま、待って下さいっ!そんな事をすれば・・・今度は悪魔は次にオスカー様の身体を乗っ取るかもしれなわっ!」
オスカーが悪魔に身体を乗っ取られてしまう・・・そのことを考えるだけで恐怖で身体が震えてしまう。
するとシモンが言う。
「ご安心下さい、アイリス様。恐らく・・その心配は無いと私どもは思っております。」
「え・・?どうして・・どうしてそう思うの・・?」
「何故なら今の国王陛下が王位を継いだのは、前国王が崩御された後の出来事だったからです。恐らく悪魔は・・・その宿主の命が尽きた時に、次の依り代に乗り移ると我らは考えております。今回は現国王を玉座から引きずり下ろし、実権を奪うだけです。陛下の命を奪う事までは考えておりません。」
アルマンゾが答えてくれた。
「だ、だけど・・フリードリッヒ3世が生きている限り悪魔は・・オスカー様を・・そして私を狙ってくるのでは・・?」
駄目だ、どうしても・・・不吉な事ばかり考えてしまう。
「ええ。それが私たちも頭を悩ませているところなのです。最終的にはウィンザード家に何世紀にもわたって憑りついてきた悪魔を何とかしなければ・・根本的に解決することが出来ません。」
ヴィンサントは溜息をつきながら言う。
「何か・・・悪魔の弱点とかは無いの?」
私が尋ねるとシモンが言った。
「弱点ですか・・・一つだけあるのですが、恐らく不可能に近いでしょう。しかし・・もし成功すれば・・一瞬で形勢逆転させることが出来ます。」
「え?本当にっ?!一体どうやって?!」
「はい、悪魔に向かって真名をよべばいいのです。」
え・・?真名―?
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