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エピソード9 また後で
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「アレクッ!」
必死で叫ぶと私に絡んでいた男たちが舌打ちする。
「おい、リアから手を離せ。」
アレクは3人の若者たちを前に物おじせず、ジロリと睨み付けた。
「う・・何だよ。この女も・・もうお手付きって訳かよ。」
黒髪の男性がつまらなそうに言う。それにしても・・お手付きって・・・。私は一度もアレクにお手付きされた覚えはない。けれど・・。
「ああ、そうだ。お前たちはお呼びじゃないんだ。分ったらリアから離れろ。」
アレクは私の肩を掴んで自分の方へ引き寄せる。思わずそのたくましい腕に抱かれて胸がドキリとした。
「ちぇっ、つまんねぇの。」
「あ~あ・・・興醒めだ・・。」
「まあ、その内他の女どもも王子以外に目を向けてくれるかもしれないしな・・・。」
等と言いつつ彼らは私とアレクのもとから去って行ってくれた。
「・・・。」
ホールに2人きりで取り残された私は、未だにアレクに肩を抱かれていることに気付き、俯いてアレクの身体を押すと言った。
「あ、ありがとう。もう大丈夫だから。」
「ああ。これであいつらもリアを諦めてくれるだろう。だが・・まだあいつらはリアを狙ってくるかもしれないから、暫くの間は俺と一緒に行動していた方がいいかもしれないな?」
笑みを浮かべてどことなく嬉しそうに私を見るアレクに、私も頷き掛け・・・慌てて首を振った。
「ううん、それは無理。出来ないよ、アレク。」
「え?何でだ?」
どこか不満そうな口調でアレクが私を見た。
「だって・・・私は友達と約束しちゃってるから・・・。友達が王子様と2人きりで過ごしている時・・わざと友達を虐めて王子様の気を引く『悪役令嬢』を演じないといけないから・・駄目、無理だよ。」
「リア・・お前、本気でそんな事言ってるのかよ?王子の前で友達を虐める?それで王子の気を引く?全くくだらない計画だ。そんな計画がうまくいくと思ってるのか?大体俺が王子にリア達の計画を話せば、それで終わりじゃないか。」
「えっ?!」
アレクが王子様に私たちの計画をばらす・・?冗談じゃないっ!そんな事させるわけにはいかないっ!何せこれは私達ウェスト家の存亡?に係わってくるかもしれないのだから・・いや、大げさじゃなくて本当に。
「お願い、絶対に王子様にだけは言わないでっ!」
両手を前に組んで思わず瞳を潤まると・・若干アレクの顔が赤らんだ・・ように見えた。
「う・・・し、仕方ない。分ったよ・・だが、条件がある。」
「条件?」
「ああ、部屋は俺の隣にしろ。後は・・・。」
「後は?」
「電話とアドレスの交換だ。」
アレクの手にはスマホが握りしめられていた・・・。
それから約15分後―
わたしとアレクは3階の客室に来ていた。3階の客室を利用するのは何と私とアレクだけだった。他の参加者は1階かもしくは2階の部屋に滞在している。
「ねえ、アレク。2階にもまだ空き室があったのに、どうして3階にしたの?」
するとアレクが言った。
「ああ、1階は満室になっていたし、2階にはリアにちょっかいをかけていた例の3人組がいたからな。だから3階にしたんだ。ほら、ルームキーを渡すから手を出せよ。」
「う、うん・・・。」
右手を広げるとアレクはカードキーを手のひらに乗せてきた。そして言った。
「3階の客室にいる間だけは・・リアと会えるんだろう?」
「う、うん・・・他の人達に会わなければ別に・・。」
口ごもりながら言うも、アレクの言葉に何となく胸の高鳴りを感じる。
「そっか、それじゃまたな。」
アレクは笑顔を見せると自分の部屋のドアを開けると、私に手を振り・・バタンと扉は閉じられた―。
必死で叫ぶと私に絡んでいた男たちが舌打ちする。
「おい、リアから手を離せ。」
アレクは3人の若者たちを前に物おじせず、ジロリと睨み付けた。
「う・・何だよ。この女も・・もうお手付きって訳かよ。」
黒髪の男性がつまらなそうに言う。それにしても・・お手付きって・・・。私は一度もアレクにお手付きされた覚えはない。けれど・・。
「ああ、そうだ。お前たちはお呼びじゃないんだ。分ったらリアから離れろ。」
アレクは私の肩を掴んで自分の方へ引き寄せる。思わずそのたくましい腕に抱かれて胸がドキリとした。
「ちぇっ、つまんねぇの。」
「あ~あ・・・興醒めだ・・。」
「まあ、その内他の女どもも王子以外に目を向けてくれるかもしれないしな・・・。」
等と言いつつ彼らは私とアレクのもとから去って行ってくれた。
「・・・。」
ホールに2人きりで取り残された私は、未だにアレクに肩を抱かれていることに気付き、俯いてアレクの身体を押すと言った。
「あ、ありがとう。もう大丈夫だから。」
「ああ。これであいつらもリアを諦めてくれるだろう。だが・・まだあいつらはリアを狙ってくるかもしれないから、暫くの間は俺と一緒に行動していた方がいいかもしれないな?」
笑みを浮かべてどことなく嬉しそうに私を見るアレクに、私も頷き掛け・・・慌てて首を振った。
「ううん、それは無理。出来ないよ、アレク。」
「え?何でだ?」
どこか不満そうな口調でアレクが私を見た。
「だって・・・私は友達と約束しちゃってるから・・・。友達が王子様と2人きりで過ごしている時・・わざと友達を虐めて王子様の気を引く『悪役令嬢』を演じないといけないから・・駄目、無理だよ。」
「リア・・お前、本気でそんな事言ってるのかよ?王子の前で友達を虐める?それで王子の気を引く?全くくだらない計画だ。そんな計画がうまくいくと思ってるのか?大体俺が王子にリア達の計画を話せば、それで終わりじゃないか。」
「えっ?!」
アレクが王子様に私たちの計画をばらす・・?冗談じゃないっ!そんな事させるわけにはいかないっ!何せこれは私達ウェスト家の存亡?に係わってくるかもしれないのだから・・いや、大げさじゃなくて本当に。
「お願い、絶対に王子様にだけは言わないでっ!」
両手を前に組んで思わず瞳を潤まると・・若干アレクの顔が赤らんだ・・ように見えた。
「う・・・し、仕方ない。分ったよ・・だが、条件がある。」
「条件?」
「ああ、部屋は俺の隣にしろ。後は・・・。」
「後は?」
「電話とアドレスの交換だ。」
アレクの手にはスマホが握りしめられていた・・・。
それから約15分後―
わたしとアレクは3階の客室に来ていた。3階の客室を利用するのは何と私とアレクだけだった。他の参加者は1階かもしくは2階の部屋に滞在している。
「ねえ、アレク。2階にもまだ空き室があったのに、どうして3階にしたの?」
するとアレクが言った。
「ああ、1階は満室になっていたし、2階にはリアにちょっかいをかけていた例の3人組がいたからな。だから3階にしたんだ。ほら、ルームキーを渡すから手を出せよ。」
「う、うん・・・。」
右手を広げるとアレクはカードキーを手のひらに乗せてきた。そして言った。
「3階の客室にいる間だけは・・リアと会えるんだろう?」
「う、うん・・・他の人達に会わなければ別に・・。」
口ごもりながら言うも、アレクの言葉に何となく胸の高鳴りを感じる。
「そっか、それじゃまたな。」
アレクは笑顔を見せると自分の部屋のドアを開けると、私に手を振り・・バタンと扉は閉じられた―。
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