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エピソード10 素敵な部屋
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アレクが隣の客室に入るのを見届けると、私もルームキーを差し、鍵を開けてドアノブに手をかけた。カチャリとドアを開け・・目を見開いた。
眼前に広がるのは私の部屋の3倍以上はありそうな広々とした部屋。客室はオーシャンビューになっていて、窓の外には青い空に美しいエメラルドグリーンの海が広がっている。大きな掃き出し窓は少しだけ開けられ、そこから潮風の匂いとカーテンレールから下がったレースのカーテンが揺れている。
部屋の窓際に置かれたキングサイズのベッドはきっちりとベッドメイクがされ、真っ白なシーツが太陽の光で眩しいくらいに輝いている。部屋の壁も真っ白で壁紙に美しい貝殻の絵が所々に描かれていた。
木目調の床の中央にはリビングソファが置かれており、真下に敷かれたマットレスは白地にヤシの木の絵柄がプリントされており、まさに南国ムードに少しばかりエキゾチックな雰囲気を醸し出している、とても素晴らしい部屋だった。
「・・・まさに最高ランクの部屋よね・・・。」
腕組みしながら、私は肝心な事に気が付いた。
「あ、そうだ!いけないっ!アレクのシャツを借りっぱなしだった。すぐに着替えなくちゃ!」
私はトランクケースから自分の服を引っ張り出した。
「う~ん・・とりあえずこれでいいかな?」
ベッドの上に放り出した服は白いプリント柄のTシャツに膝丈のジーンズ。
「・・悪役令嬢っぽくない服だって・・文句言われるかもな・・。」
そこで私はもう1着、ワンピースを取り出すと着がえを始めた―。
****
コンコン
アレクのYシャツを手に、私は隣のアレクの部屋をノックした。
「誰だ?」
部屋の中から声が聞こえる。
「私よ、アレク。リアよ。借りていたYシャツをお返しに来たの。」
するとすぐにカチャリとドアが開けられ、アレクが姿を現し、私を見ると目を細めた。
「へえ~・・・リア。その服・・良く似合ってるじゃないか。・・ちょっと派手にも思えるが・・。」
「そう?本当はTシャツとジーンズにしようと思ったんだけど、あまりにも悪役令嬢っぽく見えない服かと思って、このワンピースにしてみたのよ。」
ノースリーブにクリームイエローの色合いのシフォン生地のマキシ丈ワンピースを着た私はクルリと一回転してみせた。
「どう?似合ってる?」
ほんの軽い冗談のつもりで聞いたのだけど、アレクは目を細めると言った。
「ああ、リアは小柄だけどスタイルがいいからすごくよく似合ってるよ。」
真っすぐな目で見つめられて、そんな事を言われるとジワジワ恥ずかしさがこみあげて来る。
「そ、それじゃYシャツありがとう。あ・・。」
手にしていたYシャツをアレクに渡しかけ・・そこで私は気が付いた。どうしよう、借りた服だから本当は洗って返さないといけなかったんじゃ・・。
「どうしたんだ?リア。シャツ・・受け取るぞ?」
アレクが手を伸ばして来たけど、私は慌ててた。
「あ、ご・ごめんなさいっ!借りた服は・・洗って返さなくちゃ失礼だよね?」
そして慌てて手を引っ込めようとしたけど、その腕をアレクに掴まれた。
「いいって、別に洗って返さなくても。」
「え?で、でも・・・。」
躊躇していると、アレクが言った。
「ほら、よこせよ。」
「う、うん・・・。」
渋々手渡すとアレクはYシャツを受け取ると尋ねてきた。
「どうだ?部屋は・・気に入ったか?」
「うん、すごく素敵な部屋で気に入っちゃったよ。あ、ねえ。アレクのお部屋はどうなってるの?見せてよ。」
すると途端に顔を赤らめるアレク。
「なっ!お、お前・・何言ってるんだよ!いいか?男の部屋にむやみに入ろうとするな。そんな風に隙があるから、あいつらに目をつけられるんだぞ?」
「あ・・そうか、そうだったね。ごめんね・・変な事言って・・。」
わたしも思わず顔を赤らめた時、館内放送が流れた。
『サマースクールにご参加の皆様・・・これよりオリエンテーションを行ないますのでホテル1Fエントランスホールにお越しください。』
オリエンテーション・・・一体これから何が始まるんだろう・・・。
私はこれから始まる1カ月のサマースクールに一抹の不安と期待を胸に抱いた―。
眼前に広がるのは私の部屋の3倍以上はありそうな広々とした部屋。客室はオーシャンビューになっていて、窓の外には青い空に美しいエメラルドグリーンの海が広がっている。大きな掃き出し窓は少しだけ開けられ、そこから潮風の匂いとカーテンレールから下がったレースのカーテンが揺れている。
部屋の窓際に置かれたキングサイズのベッドはきっちりとベッドメイクがされ、真っ白なシーツが太陽の光で眩しいくらいに輝いている。部屋の壁も真っ白で壁紙に美しい貝殻の絵が所々に描かれていた。
木目調の床の中央にはリビングソファが置かれており、真下に敷かれたマットレスは白地にヤシの木の絵柄がプリントされており、まさに南国ムードに少しばかりエキゾチックな雰囲気を醸し出している、とても素晴らしい部屋だった。
「・・・まさに最高ランクの部屋よね・・・。」
腕組みしながら、私は肝心な事に気が付いた。
「あ、そうだ!いけないっ!アレクのシャツを借りっぱなしだった。すぐに着替えなくちゃ!」
私はトランクケースから自分の服を引っ張り出した。
「う~ん・・とりあえずこれでいいかな?」
ベッドの上に放り出した服は白いプリント柄のTシャツに膝丈のジーンズ。
「・・悪役令嬢っぽくない服だって・・文句言われるかもな・・。」
そこで私はもう1着、ワンピースを取り出すと着がえを始めた―。
****
コンコン
アレクのYシャツを手に、私は隣のアレクの部屋をノックした。
「誰だ?」
部屋の中から声が聞こえる。
「私よ、アレク。リアよ。借りていたYシャツをお返しに来たの。」
するとすぐにカチャリとドアが開けられ、アレクが姿を現し、私を見ると目を細めた。
「へえ~・・・リア。その服・・良く似合ってるじゃないか。・・ちょっと派手にも思えるが・・。」
「そう?本当はTシャツとジーンズにしようと思ったんだけど、あまりにも悪役令嬢っぽく見えない服かと思って、このワンピースにしてみたのよ。」
ノースリーブにクリームイエローの色合いのシフォン生地のマキシ丈ワンピースを着た私はクルリと一回転してみせた。
「どう?似合ってる?」
ほんの軽い冗談のつもりで聞いたのだけど、アレクは目を細めると言った。
「ああ、リアは小柄だけどスタイルがいいからすごくよく似合ってるよ。」
真っすぐな目で見つめられて、そんな事を言われるとジワジワ恥ずかしさがこみあげて来る。
「そ、それじゃYシャツありがとう。あ・・。」
手にしていたYシャツをアレクに渡しかけ・・そこで私は気が付いた。どうしよう、借りた服だから本当は洗って返さないといけなかったんじゃ・・。
「どうしたんだ?リア。シャツ・・受け取るぞ?」
アレクが手を伸ばして来たけど、私は慌ててた。
「あ、ご・ごめんなさいっ!借りた服は・・洗って返さなくちゃ失礼だよね?」
そして慌てて手を引っ込めようとしたけど、その腕をアレクに掴まれた。
「いいって、別に洗って返さなくても。」
「え?で、でも・・・。」
躊躇していると、アレクが言った。
「ほら、よこせよ。」
「う、うん・・・。」
渋々手渡すとアレクはYシャツを受け取ると尋ねてきた。
「どうだ?部屋は・・気に入ったか?」
「うん、すごく素敵な部屋で気に入っちゃったよ。あ、ねえ。アレクのお部屋はどうなってるの?見せてよ。」
すると途端に顔を赤らめるアレク。
「なっ!お、お前・・何言ってるんだよ!いいか?男の部屋にむやみに入ろうとするな。そんな風に隙があるから、あいつらに目をつけられるんだぞ?」
「あ・・そうか、そうだったね。ごめんね・・変な事言って・・。」
わたしも思わず顔を赤らめた時、館内放送が流れた。
『サマースクールにご参加の皆様・・・これよりオリエンテーションを行ないますのでホテル1Fエントランスホールにお越しください。』
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私はこれから始まる1カ月のサマースクールに一抹の不安と期待を胸に抱いた―。
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