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2−7 私の作戦
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「全く…何故俺がお前ごときの護衛騎士をやらなくてはならないのだ?」
アンリ王子の部屋を2人で退出した途端、ユベールは不満げに私を見た。
「申し訳ございません。他にどうしても適任の方が思い当たらなかったので。ですが、安心して下さい。ユベール様。私の事は護衛されなくても結構ですから」
すると私の言葉を聞いたユベールが目を丸くした。
「何だって…?お前、本気で言ってるのか?」
「はい、そうです。それについて話したい事があるので早速ですが私の部屋へいらして頂けませんか?」
「は?!お前俺にお前の部屋へ来いと言うのかっ?!ふざけるなっ!」
ユベールは心底嫌そうに私を見た。
「はい、すみませんがあまり人には聞かれたくない話なので出来れば私の部屋へ来て頂きたいのです」
「全く…アンリ王子の婚約者候補でありながら俺を護衛騎士に任命するわ、挙げ句に自室に誘ってくるわ…全くなんと言う女だ」
ユベールはブツブツ文句を言っていたが、うなずいた。
「分かった。仕方がないからお前に部屋へ行こう」
「ありがとうございます!」
私は頭を下げて礼を述べた。
「では早速参りましょう」
そしてユベールの前に立つと自室目指して歩きだした。
歩きながら私は後ろを歩くユベールをチラリと見た。彼は仏帳面で私の後をついてくる。そんな彼を見ながら私は心の中で安堵した。ユベールが仮の護衛騎士になったのは私が正式にアンリ王子の婚約者に決定してからだった。そしてその翌日に必ず様々な方法で私は命を落としてきた。今回ユベールは試験開始後すぐに私の護衛騎士になってくれた。それだけでも大きな進歩なのではないだろうか?今はまだ私の事を嫌っているけれども、一緒に行動することによって少しずつ彼の好感度を上げていければ…最終的に私の命を狙う考えを捨て、あわよくば死なすには惜しい人間とみなしてくれて私を死の危険から救ってくれるのではないだろうか?
****
「こちらです、ユベール様」
私は自分の部屋の前に立つとユベールに言った。
「ここがお前の部屋か」
対して興味が無さそうにユベールが言う。
「はい、どうぞ中へお入り下さい」
私はドアカチャリと開けながら言う。
「ああ」
ユベールは躊躇う事もなく部屋へ入ると、センターテーブルの前に置かれた長ソファに無遠慮に座ると話しかけてきた。
「それで?話というのは?」
「ええ、その前に今飲み物を用意してくるのでお待ち下さい」
「いや、別に飲み物は…」
そこで私は言った。
「実はとっておきのペパーミントティーがあるのです。良かったら飲んでいかれませんか?」
「何?ペパーミントティーだって?」
ユベールは私の言葉に反応した。12回も同じ時間を繰り返してきた私にはよく分かる。ユベールの好きな飲み物や食べ物、嗜好品は網羅していた。それらをちょっとずつ小出しにしていけばユベールは時期に心を開いてくれるようになるのではないかと。
「はい。ではお茶の準備をしてくるので少しだけお待ちくださいね」
そう言うと、私は部屋に置かれた水差しの水をお湯を沸かすことが出来る魔道具の中に注ぎ入れると、実家から持参してきた乾燥させたペパーミントの葉をティーポットに入れて、湧いたお湯を注ぎ入れた。途端に部屋の中にペパーミントの良い香りが漂い始める。ポットを少しの間蒸らすと、食器棚からティーカップを取り出し、ハーブティーを注ぎ入れた。
「どうぞ、ユベール様」
コトンと湯気の立つティーカップをユベールの前に置くと彼はその香りを思い切り、吸い込むと言った。
「うん、良い香りだ」
そしてユベールは一口、ハーブティーを口に入れ、初めて笑みを浮かべた―。
アンリ王子の部屋を2人で退出した途端、ユベールは不満げに私を見た。
「申し訳ございません。他にどうしても適任の方が思い当たらなかったので。ですが、安心して下さい。ユベール様。私の事は護衛されなくても結構ですから」
すると私の言葉を聞いたユベールが目を丸くした。
「何だって…?お前、本気で言ってるのか?」
「はい、そうです。それについて話したい事があるので早速ですが私の部屋へいらして頂けませんか?」
「は?!お前俺にお前の部屋へ来いと言うのかっ?!ふざけるなっ!」
ユベールは心底嫌そうに私を見た。
「はい、すみませんがあまり人には聞かれたくない話なので出来れば私の部屋へ来て頂きたいのです」
「全く…アンリ王子の婚約者候補でありながら俺を護衛騎士に任命するわ、挙げ句に自室に誘ってくるわ…全くなんと言う女だ」
ユベールはブツブツ文句を言っていたが、うなずいた。
「分かった。仕方がないからお前に部屋へ行こう」
「ありがとうございます!」
私は頭を下げて礼を述べた。
「では早速参りましょう」
そしてユベールの前に立つと自室目指して歩きだした。
歩きながら私は後ろを歩くユベールをチラリと見た。彼は仏帳面で私の後をついてくる。そんな彼を見ながら私は心の中で安堵した。ユベールが仮の護衛騎士になったのは私が正式にアンリ王子の婚約者に決定してからだった。そしてその翌日に必ず様々な方法で私は命を落としてきた。今回ユベールは試験開始後すぐに私の護衛騎士になってくれた。それだけでも大きな進歩なのではないだろうか?今はまだ私の事を嫌っているけれども、一緒に行動することによって少しずつ彼の好感度を上げていければ…最終的に私の命を狙う考えを捨て、あわよくば死なすには惜しい人間とみなしてくれて私を死の危険から救ってくれるのではないだろうか?
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「こちらです、ユベール様」
私は自分の部屋の前に立つとユベールに言った。
「ここがお前の部屋か」
対して興味が無さそうにユベールが言う。
「はい、どうぞ中へお入り下さい」
私はドアカチャリと開けながら言う。
「ああ」
ユベールは躊躇う事もなく部屋へ入ると、センターテーブルの前に置かれた長ソファに無遠慮に座ると話しかけてきた。
「それで?話というのは?」
「ええ、その前に今飲み物を用意してくるのでお待ち下さい」
「いや、別に飲み物は…」
そこで私は言った。
「実はとっておきのペパーミントティーがあるのです。良かったら飲んでいかれませんか?」
「何?ペパーミントティーだって?」
ユベールは私の言葉に反応した。12回も同じ時間を繰り返してきた私にはよく分かる。ユベールの好きな飲み物や食べ物、嗜好品は網羅していた。それらをちょっとずつ小出しにしていけばユベールは時期に心を開いてくれるようになるのではないかと。
「はい。ではお茶の準備をしてくるので少しだけお待ちくださいね」
そう言うと、私は部屋に置かれた水差しの水をお湯を沸かすことが出来る魔道具の中に注ぎ入れると、実家から持参してきた乾燥させたペパーミントの葉をティーポットに入れて、湧いたお湯を注ぎ入れた。途端に部屋の中にペパーミントの良い香りが漂い始める。ポットを少しの間蒸らすと、食器棚からティーカップを取り出し、ハーブティーを注ぎ入れた。
「どうぞ、ユベール様」
コトンと湯気の立つティーカップをユベールの前に置くと彼はその香りを思い切り、吸い込むと言った。
「うん、良い香りだ」
そしてユベールは一口、ハーブティーを口に入れ、初めて笑みを浮かべた―。
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