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ケリーの章 ㉕ 待ちわびていたプロポーズ
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「でも意識が戻って本当に良かった…何か食べたいものとかは無いかい?」
ヨハン先生は優しい声で尋ねてくる。
「いいえ…大丈夫です…まだ食欲もないので…」
「そうか…でも心配だから栄養代わりに点滴を入れよう」
ヨハン先生の言葉に驚いた。
「え?て、点滴ですか?いくら何でもそれは少し大袈裟ですよ」
「しかし…」
ヨハン先生は心配そうな顔で私を見ている。
「わ、分かりました…では何か頂きます」
「そうか、ならオートミール粥でも作ってこようか?」
「そうですね。お願いします」
折角のヨハン先生の好意の気持ち…ありがたく受け取ろう。
「それじゃ少し待っててくれるかい?なるべく早く作って持ってきてあげるから」
「はい、ありがとうございます…」
ヨハン先生が部屋から去った後…私は改めて自分の着ている服を見た。いつの間に着替えていたのだろう?
「ローラさんがきっと着替えさせてくれたのね…」
元気になったらローラさんにお礼を言いに行こう。
「今は何時なのかしら?」
暖炉の炎の明かりでほのかに明るくなっている部屋ではあまり時計がよく見えない。それにまだズキズキ頭が痛むので、ヨハン先生が戻ってくるまで私は再びベッドに横になることにした…。
「ケリー…ケリー…起きれるかい…?」
ヨハン先生の声に薄目を開けると、そこには私を心配そうに覗き込むヨハン先生の姿があった。
「ヨ、ヨハン先生…!」
あまりにも至近距離にヨハン先生の顔があったので、思わず顔が赤くなってしまった。するとヨハン先生の表情が曇る。
「…まだ具合が悪いのかい?顔が何だか赤いな…」
「い、いえ。大丈夫です。あ、何だかいい香りがしますね。お食事を持ってきてくれたのですか?」
「うん、そうだよ。オートミール粥が出来たから持ってきたんだよ。食べれそうかい?」
「はい、大丈夫です…」
ベッドから身体を起こすと、ヨハン先生が器に盛られたオートミールをトレーごと持ってきてくれた。
「これを食べたら、またクスリを飲むんだよ?食べた器はテーブルの上に置いておけばいいから。それじゃ僕は一度部屋に戻るよ。また後で様子を見に来るから」
そして部屋から出て行こうとするヨハン先生に私は声を掛けた。
「あの、ヨハン先生」
「どうしたんだい?」
「今…何時なのでしょうか?」
「…4時だよ」
「え…?」
ま、まさか…。
「午前4時…ですか?」
「うん、そうだね」
何てこと…私はヨハン先生に寝ず看病をさせてしまったのだ。
「ヨハン先生、もう私は大丈夫ですから…どうか朝までお休み下さい。本日も診察があるじゃないですか」
「うん…そうなんだけど…ケリーが心配で…」
「私は本当にもう大丈夫です。それよりヨハン先生の身体の方が心配です」
「…分かったよ。それじゃ朝まで休むことにするよ。おやすみ、ケリー」
「はい、おやすみなさい。ヨハン先生」
するとヨハン先生は笑みを浮かべると部屋を出ていった―。
ヨハン先生は優しい声で尋ねてくる。
「いいえ…大丈夫です…まだ食欲もないので…」
「そうか…でも心配だから栄養代わりに点滴を入れよう」
ヨハン先生の言葉に驚いた。
「え?て、点滴ですか?いくら何でもそれは少し大袈裟ですよ」
「しかし…」
ヨハン先生は心配そうな顔で私を見ている。
「わ、分かりました…では何か頂きます」
「そうか、ならオートミール粥でも作ってこようか?」
「そうですね。お願いします」
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「それじゃ少し待っててくれるかい?なるべく早く作って持ってきてあげるから」
「はい、ありがとうございます…」
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ヨハン先生の声に薄目を開けると、そこには私を心配そうに覗き込むヨハン先生の姿があった。
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「…まだ具合が悪いのかい?顔が何だか赤いな…」
「い、いえ。大丈夫です。あ、何だかいい香りがしますね。お食事を持ってきてくれたのですか?」
「うん、そうだよ。オートミール粥が出来たから持ってきたんだよ。食べれそうかい?」
「はい、大丈夫です…」
ベッドから身体を起こすと、ヨハン先生が器に盛られたオートミールをトレーごと持ってきてくれた。
「これを食べたら、またクスリを飲むんだよ?食べた器はテーブルの上に置いておけばいいから。それじゃ僕は一度部屋に戻るよ。また後で様子を見に来るから」
そして部屋から出て行こうとするヨハン先生に私は声を掛けた。
「あの、ヨハン先生」
「どうしたんだい?」
「今…何時なのでしょうか?」
「…4時だよ」
「え…?」
ま、まさか…。
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「私は本当にもう大丈夫です。それよりヨハン先生の身体の方が心配です」
「…分かったよ。それじゃ朝まで休むことにするよ。おやすみ、ケリー」
「はい、おやすみなさい。ヨハン先生」
するとヨハン先生は笑みを浮かべると部屋を出ていった―。
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