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第18話 気の弱い両親
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「はぁ~…気が重いわ…」
帰りのスクールバスに乗る学生は私しかいなかった。
ノエルにアルフォンソ王子にデートに誘うように言われたけれども、どうやって誘えば良いのか皆目見当がつかない。
学園では決して話しかけないという決まり事があるし、かと言って私とアルフォンソ王子は親しく家どうしで行き来するような中でもない。
大体私は一度も城になど行ったことすらないのだから。
「ノエルとアルフォンソ王子が恋人同士になるのはシナリオで決まっているのだから、私がお膳立てする必要も無いと思うのだけど…」
けれど、ノエルとの約束は守らなければならない。
「はぁ~…」
私はバスの中で5回目のため息を付いた―。
****
「ただいま戻りました…」
妙案が浮かばないまま、私は屋敷ヘ帰ってきた。
「お嬢様。お帰りなさいませ」
出迎えたフットマンが恭しく迎え入れた。
すると…。
バタバタバタバタ…
ドレスをたくし上げた母が髪を見出しながらこちらへ駆けよってきたのだ。
「お、お母様っ?どうなさったのですか?」
母がこの様に乱れた姿で駆け寄ってくるなど初めてだ。
「お、お帰りなさい…アリーナ…」
ハアハアと息を切らせながら母が声を掛けてきた。
「はい、只今戻りました。遅くなって申し訳ございません」
ひょっとすると私の帰りが遅かった為、心配していたのだろうか?
「お、落ち着いて聞きなさい…貴女にお客様がいらしているのよ」
「お客…?私にですか?」
一体誰だろう?
「ええ、そうよ。何と訪ねていらした方は…アルフォンソ王子様なのよ!」
「えっ?!」
な、何故王子が私を訪ねて…。あ!もしやノエルのことで?
早速2人の間に恋が芽生えて、私と仮婚約の仲を破棄しようと伝えに来たのかもしれない。
「それで、今…応接室でお待ちなのよ。お父様がお相手されているわ」
「お父様が…?分かりました。すぐに行きます」
それは気の弱い父にとってさぞかしプレッシャーだろう。
急いで父の元へ行って、助け出さなければ。
「ええ。お願いよ。既にお父様は紅茶を4杯も飲まれているのよ」
「4杯?それはますます大変ではありませんか!」
極度の緊張により、紅茶を飲み…今はきっとトイレに行きたくてもいけない状況に置かれているに違いない。
「頑張って、アリーナ。貴女だけが頼りよ」
「はい、お任せ下さい!」
そして私は急ぎ足で応接室へと向った―。
****
応接室の扉の前に立った私は深呼吸すると、扉をノックした。
コンコン
すると…。
ガタンッ!
バタバタバタバタ…ッ!
ガチャッ!
何の前触れも無く扉が開き、やつれた顔の父が立っていた。
「お、お帰り…帰ってきてくれたのだね?アリーナ」
父は涙目で私を見る。
「はい。帰ってきました。お父様、アルフォンソ王子がいらっしゃるのですよね?」
「ああ、そうだ。かれこれ1時間10分もお前をお待ちなのだよ」
父は声のトーンを落とした。
「ご苦労さまです、お父様。後のことは私にお任せ下さい」
「本当か?!ではすぐにアルフォンソ王子に伝えてくるよ」
父はすぐに王子の元へ戻り…頭を下げている姿が見えた。そして踵を返した父は再び私に駆け寄ってきた。
「伝えてきたぞ!後は頼む!」
そして逃げるように扉をくぐり抜けて部屋から出ていってしまった。
やれやれ…。
心の中でため息をつくと、私は応接室の中に足を踏み入れた―。
帰りのスクールバスに乗る学生は私しかいなかった。
ノエルにアルフォンソ王子にデートに誘うように言われたけれども、どうやって誘えば良いのか皆目見当がつかない。
学園では決して話しかけないという決まり事があるし、かと言って私とアルフォンソ王子は親しく家どうしで行き来するような中でもない。
大体私は一度も城になど行ったことすらないのだから。
「ノエルとアルフォンソ王子が恋人同士になるのはシナリオで決まっているのだから、私がお膳立てする必要も無いと思うのだけど…」
けれど、ノエルとの約束は守らなければならない。
「はぁ~…」
私はバスの中で5回目のため息を付いた―。
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「ただいま戻りました…」
妙案が浮かばないまま、私は屋敷ヘ帰ってきた。
「お嬢様。お帰りなさいませ」
出迎えたフットマンが恭しく迎え入れた。
すると…。
バタバタバタバタ…
ドレスをたくし上げた母が髪を見出しながらこちらへ駆けよってきたのだ。
「お、お母様っ?どうなさったのですか?」
母がこの様に乱れた姿で駆け寄ってくるなど初めてだ。
「お、お帰りなさい…アリーナ…」
ハアハアと息を切らせながら母が声を掛けてきた。
「はい、只今戻りました。遅くなって申し訳ございません」
ひょっとすると私の帰りが遅かった為、心配していたのだろうか?
「お、落ち着いて聞きなさい…貴女にお客様がいらしているのよ」
「お客…?私にですか?」
一体誰だろう?
「ええ、そうよ。何と訪ねていらした方は…アルフォンソ王子様なのよ!」
「えっ?!」
な、何故王子が私を訪ねて…。あ!もしやノエルのことで?
早速2人の間に恋が芽生えて、私と仮婚約の仲を破棄しようと伝えに来たのかもしれない。
「それで、今…応接室でお待ちなのよ。お父様がお相手されているわ」
「お父様が…?分かりました。すぐに行きます」
それは気の弱い父にとってさぞかしプレッシャーだろう。
急いで父の元へ行って、助け出さなければ。
「ええ。お願いよ。既にお父様は紅茶を4杯も飲まれているのよ」
「4杯?それはますます大変ではありませんか!」
極度の緊張により、紅茶を飲み…今はきっとトイレに行きたくてもいけない状況に置かれているに違いない。
「頑張って、アリーナ。貴女だけが頼りよ」
「はい、お任せ下さい!」
そして私は急ぎ足で応接室へと向った―。
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応接室の扉の前に立った私は深呼吸すると、扉をノックした。
コンコン
すると…。
ガタンッ!
バタバタバタバタ…ッ!
ガチャッ!
何の前触れも無く扉が開き、やつれた顔の父が立っていた。
「お、お帰り…帰ってきてくれたのだね?アリーナ」
父は涙目で私を見る。
「はい。帰ってきました。お父様、アルフォンソ王子がいらっしゃるのですよね?」
「ああ、そうだ。かれこれ1時間10分もお前をお待ちなのだよ」
父は声のトーンを落とした。
「ご苦労さまです、お父様。後のことは私にお任せ下さい」
「本当か?!ではすぐにアルフォンソ王子に伝えてくるよ」
父はすぐに王子の元へ戻り…頭を下げている姿が見えた。そして踵を返した父は再び私に駆け寄ってきた。
「伝えてきたぞ!後は頼む!」
そして逃げるように扉をくぐり抜けて部屋から出ていってしまった。
やれやれ…。
心の中でため息をつくと、私は応接室の中に足を踏み入れた―。
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