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18-9 不安な予感
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「アリアドネ……?まさか!!」
マクシミリアンはアリアドネの姿を見て駆け寄ってきた。
「アリアドネじゃないか!一体何故ここに?!てっきりアイゼンシュタット城にいるかとばかり思っていたのに!」
そしてアリアドネの手を握りしめてくる。
「アリアドネに何するんだよ!」
何も知らないウリエルがマクシミリアンの手を払い除けた。
「え?この子供は?」
マクシミリアンが目を丸くしする。
「いけません、ウリエル様。こちらの方は『レビアス』王国の王太子殿下でいらっしゃるのですよ?」
慌ててアリアドネはウリエルを注意する。
「え?!お、王太子殿下だって!」
その言葉に驚くのはミカエルだった。
「この子達は?」
「はい、こちらの方達はエルウィン様の甥っ子でいらっしゃいますミカエル様とウリエル様です。お2人とも、王太子殿下に御挨拶なさって下さい」
アリアドネは慌てた様子で2人に声を掛けた。
「初めてお目にかかります。ミカエルと申します」
「ウリエルです。あの……ご、ごめんなさい……」
するとマクシミリアンは笑った。
「ハハハ……2人とも、利発そうな子供たちじゃないか」
4人の様子をその場にいた人々は誰一人口を挟める者はいなかった。
(一体何が起こってるんだ……?)
一方のスティーブもその様子を見届けているしか出来なかったが、すぐに我に返った。
「あ、あの!王太子殿下!先程の話ですが……!」
慌ててスティーブが声を掛けると、マクシミリアンは振り返った。
「あぁ。先程の『生命の雫』の件だろう?そのことについてアリアドネと2人きりで話がしたいんだ。いいだろう?アリアドネ」
マクシミリアンが意味深にアリアドネに笑みを浮かべる。
「え……?『生命の雫』?」
何のことか、さっぱり分からないアリアドネは首を傾げた。
「辺境伯の命に関わる大切な話だよ?」
「エルウィン様の命に関わる話ですか?!ぜ、是非お話をお聞かせ下さい!お願いします!」
必死になって頭を下げるアリアドネ。
「い、いや。しかし、2人きりで話など……」
何やら嫌な予感がしたスティーブは反対しようとした。
しかし……。
「何だ?お前は殿下に歯向かおうと言うのか?」
先程スティーブを止めた近衛兵が睨みつけてきた。
「……っ!」
悔しそうに口を閉ざすスティーブ。
「スティーブ様、私なら大丈夫ですから」
するとマクシミリアンは満足そうに笑みを浮かべ、アリアドネに手を差し伸べた。
「さて、それじゃ2人きりで話をしようか?とりあえずは……私の馬車においで?」
「は、はい……」
アリアドネは言われるままに手を伸ばすと、マクシミリアンはしっかり握りしめた。
「それでは馬車に行こう。他の者達は離れていてくれ」
『はい!』
声を揃える近衛兵達。
スティーブを含め、アイゼンシュタットの騎士たちは……なす術も無く見届けるしか無かった。
馬車に向かう2人を、特に不安な気持ちで見届けていたのはスティーブだった。
(果てしなく嫌な予感しか無いが……けれど、エルウィン様の命運を握るのはアリアドネしかいないかもしれない……)
一方のマティアスとカインも心配そうな表情でマクシミリアンとアリアドネを見つめていた。
そして、彼らの不安は的中することになる――。
マクシミリアンはアリアドネの姿を見て駆け寄ってきた。
「アリアドネじゃないか!一体何故ここに?!てっきりアイゼンシュタット城にいるかとばかり思っていたのに!」
そしてアリアドネの手を握りしめてくる。
「アリアドネに何するんだよ!」
何も知らないウリエルがマクシミリアンの手を払い除けた。
「え?この子供は?」
マクシミリアンが目を丸くしする。
「いけません、ウリエル様。こちらの方は『レビアス』王国の王太子殿下でいらっしゃるのですよ?」
慌ててアリアドネはウリエルを注意する。
「え?!お、王太子殿下だって!」
その言葉に驚くのはミカエルだった。
「この子達は?」
「はい、こちらの方達はエルウィン様の甥っ子でいらっしゃいますミカエル様とウリエル様です。お2人とも、王太子殿下に御挨拶なさって下さい」
アリアドネは慌てた様子で2人に声を掛けた。
「初めてお目にかかります。ミカエルと申します」
「ウリエルです。あの……ご、ごめんなさい……」
するとマクシミリアンは笑った。
「ハハハ……2人とも、利発そうな子供たちじゃないか」
4人の様子をその場にいた人々は誰一人口を挟める者はいなかった。
(一体何が起こってるんだ……?)
一方のスティーブもその様子を見届けているしか出来なかったが、すぐに我に返った。
「あ、あの!王太子殿下!先程の話ですが……!」
慌ててスティーブが声を掛けると、マクシミリアンは振り返った。
「あぁ。先程の『生命の雫』の件だろう?そのことについてアリアドネと2人きりで話がしたいんだ。いいだろう?アリアドネ」
マクシミリアンが意味深にアリアドネに笑みを浮かべる。
「え……?『生命の雫』?」
何のことか、さっぱり分からないアリアドネは首を傾げた。
「辺境伯の命に関わる大切な話だよ?」
「エルウィン様の命に関わる話ですか?!ぜ、是非お話をお聞かせ下さい!お願いします!」
必死になって頭を下げるアリアドネ。
「い、いや。しかし、2人きりで話など……」
何やら嫌な予感がしたスティーブは反対しようとした。
しかし……。
「何だ?お前は殿下に歯向かおうと言うのか?」
先程スティーブを止めた近衛兵が睨みつけてきた。
「……っ!」
悔しそうに口を閉ざすスティーブ。
「スティーブ様、私なら大丈夫ですから」
するとマクシミリアンは満足そうに笑みを浮かべ、アリアドネに手を差し伸べた。
「さて、それじゃ2人きりで話をしようか?とりあえずは……私の馬車においで?」
「は、はい……」
アリアドネは言われるままに手を伸ばすと、マクシミリアンはしっかり握りしめた。
「それでは馬車に行こう。他の者達は離れていてくれ」
『はい!』
声を揃える近衛兵達。
スティーブを含め、アイゼンシュタットの騎士たちは……なす術も無く見届けるしか無かった。
馬車に向かう2人を、特に不安な気持ちで見届けていたのはスティーブだった。
(果てしなく嫌な予感しか無いが……けれど、エルウィン様の命運を握るのはアリアドネしかいないかもしれない……)
一方のマティアスとカインも心配そうな表情でマクシミリアンとアリアドネを見つめていた。
そして、彼らの不安は的中することになる――。
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