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吊られて果てて

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「ふっ、んあ……ああああっ!」

 男の割には細くて、そして長い指に膣の奥まで貫かれ、アリアは再びがしゃりと枷を鳴らした。

 ―――これさえ、なければ……っ。

 魔封石が埋め込まれた、特殊な枷だ。それがあるせいで一切の抵抗が封じられる。本当なら一瞥で首をはねられる相手に、弄ばれることしかできない。
 アリアの蜜壺を貫くヘルディの指は、三本にまで増えていた。

「ふ、ぅぅ……ぁ、あっ! ん、ぐぅ、ぁ」

 やわやわと膣口を愛撫していたかと思えば、子宮口まで強く押し込まれてため息のような声が出る。

「んんんっ、は、ああああ……」

 愛液を掻き出すようにGスポットを何度も擦られて、ごまかしようのない嬌声を搾り取られる。

「一皮剥けば、逆に淫乱なのかな? すごい濡れ方だ」
「口を、……閉じ、なさいっ、この下衆、……ぅ、うあっ」
「ほら、自分でもわかるだろう? 強く糸を引いて、白みがかって……。娼婦だってここまで濃いかわからない」

 秘裂に纏わりつく愛液を掬われて、その手で頬を撫でられる。
 擦り付けられた熱い粘液が自分のものだと認めたくなくて、でもアリアの秘部は既に熱く蕩けていて、ヘルディはそれを認識させるように陰核を強く押し込んだ。

「これが好きなんだろう?」
「きもち、わる、いだけ……ですっ」
「馬鹿だなあ。どうせ我慢できないだからさ」
「や、やめっ、―――~~~っ! んんんんんっ!」

 もう何度目かもわからない、絶頂。
 くびれた腰を踊り子のように艶めかしく揺すり、下を向いて苦悶と快楽の息を漏らすアリア。

「陰核の方がまだ、感じるみたいだね」

 そう言って、ヘルディは膝裏に新たな鎖を通した。

    ◇

「……どこまで、辱めれば気が済むのですか」

 恭しく片膝をついたヘルディの眼前に濡れ光る秘部を晒す姿勢を取らされて、アリアは冷たく尖った声で言う。
 膝は大きく割り開かれ、腕は相変わらず高く吊られたまま。
 湯気が出そうな肉壺を守る陰毛を手で弄んで、ヘルディは返した。

「下も翡翠色なんだね。それにしても、精神力が強いようでなにより。もうそんなすました顔ができるんだ。さっきまであんあん喘いでいたのに」
「……あなたが自由に、できるのは、私の体だけです」

 睨むことさえ自制して、ただ冷たい瞳で男を見下ろす。

「私の心も、私の、里も……あなた方には、手出しができない」
「ああ、そうみたいね。だからお偉方も、君への憎悪を高ぶらせて僕を派遣したんだけどさ」

 ぱちぱち、と気の抜ける拍手をしてやる。

「君が人柱になって里に張った結界。結局、誰にも破れてないらしいよ」

 まあ、そんなことはどうでもいいけど。
 ヘルディは長い舌を伸ばして、アリアの淫裂をなぞり上げた。

「ひ、う……っ」

 白い肌を盛り上げて薄く開き、合わせ目からたらたらと流れる蜜を舐めあげる。
 さらにその頂点で慎ましい色をしながらも痛々しく膨らんだ陰核を吸い上げた。

「んんん、……ふぅぅぅっ! ああ、くっ」
「やっぱり、とても濃いね。誇っていいよ」
「あなたは、恥を知りなさいっ、そんな、ところを……ん、あっ」
「じゃあ、無駄話はこの辺で」

 仮にもインキュバスだ。あまり侮られても困る。
 口に含み、陰核を吸い上げたまま、ヘルディは舌を使って器用に皮を剥く。
 現れた花芯をちょん、ちょんと固めた舌先でつつくと、面白いように下腹部に力が入る。

「んっ、うあっ、……あっ、っく、んうっ」

 そして、遊びは終わりとばかりに縦横無尽に舐め弾いてやると、途端にアリアは乱れ狂った。

「ああああっ! ん、ううう……ま、待って、止め……―――っ」
「果てろ」

 とっさに出たであろう静止の声で逆に吸い上げる強さを上げ、磨き上げるような意識で陰核を余すところなく刺激してやる。
 我慢は、数秒と持たなかった。

「く、う……っ! ああ、ああああああああっ!」

 細い喉を折れそうなほど反らして、舌からもたらされる快楽にアリアは昇天する。ぎゅうう、とヘルディの顔を太腿で挟み、笑む口元に熱い飛沫を噴き上げる。
 それらをすべて無視して、ヘルディは舌の動きを再開させた。

「あ、今は、まだ……っ! 止まって、やめ……~~~~っ!」

 果てたばかりで敏感な突起に刺すような快楽が走り、目尻に涙が浮かぶ。
 早くも次の絶頂が見え始めてきて、翡翠色の髪を振り乱すアリアを、黒髪の調教師は容赦なく責め続けた。
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