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第2章
第284話 魔導ロープが気になる
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薬師のおばあちゃんとルドおじさんに「お話」の魔道具と「手紙」の魔道具を渡す案は、思ったよりあっさりと了承された。
父上と母様が薬師のおばあちゃんを信頼していることと、町の様子に変化とかがあった時に、すぐに連絡が取れる手段として有効だからだそうだ。
薬師のおばあちゃんのお店が冒険者ギルドのすぐ近くだから、情報が入ってきやすいかららしい。
薬師のおばあちゃんに魔道具を渡す許可が出たので、早速持って行こうとしたら、
僕は行かなくても良いって言われた。ええー?
「使い方の説明くらいは、クリスが行かなくても大丈夫でしょう?
行く人数は少ない方が良いわ」
「そうだよ。僕が母上と行って説明してくるよ」
母様と兄上がさっさと出かける支度をしている。用意しておいてって言われて出した魔道具が母上の「収納」の中に消えた。
「え?母様と兄上が行くの?僕は行かなくて?」
「守秘の契約書を交わすから行く必要があるのよ。ローレンはその補佐と魔道具の説明役ね」
行く人数は少ない方が良いって言うのはわからなくはないんだけど、すんなりと納得できない。僕が作った魔道具なのにって気持ちになってしまう。
「使った時の様子を見たいよ。魔道具が動かないとか何かあったら、見られるし」
「うーん……、そうねぇ……」
母様は少し迷った様子だったけど、条件付きで僕が同行することを了承してくれた。言ってみて良かった!
条件と言っても、シャル叔父さんへの説明の時のように離れたところにいるようにと言うことと、薬師のおばあちゃんの店以外には行かないって言うことだ。
薬師のおばあちゃんの店を出て、勝手に町を彷徨いたりしちゃダメだってことらしい。
そんなことしたことないのにね!
ゃないか!」
無事、薬師のおばあちゃんとルドおじさんに魔道具を渡すことができたんだけど
ルドおじさんは、僕が作った魔道具の構造にちょっと呆れたみたいな様子だった。
「ふあ!何、このシンプル構造は……。普通の指輪と腕輪に魔石をつけているだけじゃないか!」
指輪と腕輪を近づけたり離したりしてみている。
「基本、全部魔石に魔法陣を描いただけで成り立ってるんじゃないか?」
「使えそう?」
「もちろんもちろん!素晴らしいよぉ!
離れた場所の相手と連絡を取る道具は、研究課題に入っていたんだけどね。
ここまで手軽なものが一気に出来てしまうなんて!」
ルドおじさんが分厚い研究ファイルをひょいと片手で掴んで背表紙を見せてくれた。
魔力を通す特製の太いロープを長く伸ばして、ロープの先の相手と連絡を取る仕組みのものを考えていたのだそうだ。
「長い魔導ロープを地面に埋め込むか何かしないといけなくてね。
地中に魔獣がいるエリアではどうするかとか、魔導ロープの原料が高価だったりとか、色々問題が多かったんだよ」
「魔導ロープ!面白そう!」
ルドおじさんがサンプルで見せてくれた魔導ロープというものを良く見ようと近づこうとしたら、兄上に腕を掴まれた。
「突進しない」
「……はあい」
突進しなくてゆっくり近付くなら良いらしい。一度落ち着くように息を吐いてから、ゆっくりと足を踏み出した。
父上と母様が薬師のおばあちゃんを信頼していることと、町の様子に変化とかがあった時に、すぐに連絡が取れる手段として有効だからだそうだ。
薬師のおばあちゃんのお店が冒険者ギルドのすぐ近くだから、情報が入ってきやすいかららしい。
薬師のおばあちゃんに魔道具を渡す許可が出たので、早速持って行こうとしたら、
僕は行かなくても良いって言われた。ええー?
「使い方の説明くらいは、クリスが行かなくても大丈夫でしょう?
行く人数は少ない方が良いわ」
「そうだよ。僕が母上と行って説明してくるよ」
母様と兄上がさっさと出かける支度をしている。用意しておいてって言われて出した魔道具が母上の「収納」の中に消えた。
「え?母様と兄上が行くの?僕は行かなくて?」
「守秘の契約書を交わすから行く必要があるのよ。ローレンはその補佐と魔道具の説明役ね」
行く人数は少ない方が良いって言うのはわからなくはないんだけど、すんなりと納得できない。僕が作った魔道具なのにって気持ちになってしまう。
「使った時の様子を見たいよ。魔道具が動かないとか何かあったら、見られるし」
「うーん……、そうねぇ……」
母様は少し迷った様子だったけど、条件付きで僕が同行することを了承してくれた。言ってみて良かった!
条件と言っても、シャル叔父さんへの説明の時のように離れたところにいるようにと言うことと、薬師のおばあちゃんの店以外には行かないって言うことだ。
薬師のおばあちゃんの店を出て、勝手に町を彷徨いたりしちゃダメだってことらしい。
そんなことしたことないのにね!
ゃないか!」
無事、薬師のおばあちゃんとルドおじさんに魔道具を渡すことができたんだけど
ルドおじさんは、僕が作った魔道具の構造にちょっと呆れたみたいな様子だった。
「ふあ!何、このシンプル構造は……。普通の指輪と腕輪に魔石をつけているだけじゃないか!」
指輪と腕輪を近づけたり離したりしてみている。
「基本、全部魔石に魔法陣を描いただけで成り立ってるんじゃないか?」
「使えそう?」
「もちろんもちろん!素晴らしいよぉ!
離れた場所の相手と連絡を取る道具は、研究課題に入っていたんだけどね。
ここまで手軽なものが一気に出来てしまうなんて!」
ルドおじさんが分厚い研究ファイルをひょいと片手で掴んで背表紙を見せてくれた。
魔力を通す特製の太いロープを長く伸ばして、ロープの先の相手と連絡を取る仕組みのものを考えていたのだそうだ。
「長い魔導ロープを地面に埋め込むか何かしないといけなくてね。
地中に魔獣がいるエリアではどうするかとか、魔導ロープの原料が高価だったりとか、色々問題が多かったんだよ」
「魔導ロープ!面白そう!」
ルドおじさんがサンプルで見せてくれた魔導ロープというものを良く見ようと近づこうとしたら、兄上に腕を掴まれた。
「突進しない」
「……はあい」
突進しなくてゆっくり近付くなら良いらしい。一度落ち着くように息を吐いてから、ゆっくりと足を踏み出した。
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