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第2章
第299話 現実的な計画案
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兄上が書いていたメモ書きは、光水を作る時に使用する毒耐性魔石や乳白色の魔石、泉の水、ドームの果実を使った場合の使用量だとか、光水栄養剤を作った場合、100瓶あたりの使用量や労働力、作成時間だとか色々な計算をしたものだった。
「ジランやノドナスで使用された量とか、回復までに必要な量だとか実際の結果が出てくれば1つの村や街で必要な量なんかはもっとハッキリしてくるはずだけど、
まだまだ毒耐性魔石は光魔石は必要そうなんだよ」
書いたメモ書きの記述を指差しながら兄上が説明してくれる。
「ジランの街が一回の支援物資の送付で回復した場合」だとか「2回目の物資を送付する場合」とかいろんなケースを計算している表が記載されている。
「光水の作り方を公表するかどうかにもよるけど、今の所はゲンティアナ内だけで作って 『ルシャル商会がどこからか仕入れてきた物』って形で売ってもらうとかになると思っている。
領主に販売して、必要な場所に配ってもらう形になるんじゃないかと思うけど
原料の採取は必要だろう。泉の水の場所は秘匿しているし」
支援物資として現地に送った光水入りの栄養剤の中には、薬師のおばあちゃんが配合した薬草だとかも入っているけど、薬草の必要量は薬師のおばあちゃんに確認が必要って注釈がついていた。
「原料集め、薬の調合、運搬、患者への配布だとか色んな作業があるんだ。
僕達は原料集めをするのが良いと思ってる。父上に相談しないとなんとも言えないけど」
毒耐性魔石や乳白色の魔石が他の土地で手に入るかわからないのと、光水の作り方自体を公表しないなら、原料集めは僕達でやることになるんだろう。
それはわかるんだけど、まだ心配なことがあった。
「……ねえ。毒になっちゃった川はどうする?」
「毒探査」の魔道具で、毒が集まっているみたいに表示された場所は、川が毒で汚染されている場所らしいけど、川への対策っていうのがまだされていない。
ジランやノドナスで病気になった人が、川の水を飲んだのか、川の魚を食べたのかわからないけど、川に毒があるままだと、また病気の人が出てくるんじゃないかって思う。
「光水を流したら、川の毒が消えるかな」
「可能性はあると思うけど、感染者への対策が出来てからになるだろうな……。
そもそも、ゲンティアナの領地でもない川には毒じゃなくても勝手に薬のようなものを流すわけにいかないよ。
それに、川に光水を流して効果があるかはハッキリしていないし、必要な量も分からないだろ。誰かに行ってもらって試すにも、感染者が沢山いる段階で、現地に行ってもらうってわけにもいかないし」
「でも、川に毒があると、また病気になる人が出てくるよね」
「川の毒が病気の原因って、ハッキリわかれば、川の水を避けるとか現地でも対策はできるだろう。
今はまだ、『栄養剤』って言ってるんだよ。
いきなり『解毒』とか言い出すと、『なんでわかるんだ』って話になるだろ。
『栄養剤』が効いてきたら、成分に解毒作用があるから、毒が原因なんじゃないかって話に持っていくと思う。
川の毒の対策ができるのはその後だよ」
僕としては、「毒探査」の魔道具で毒がいっぱい広がっているところは早くなんとかしたいって思っちゃうけど、川への対策を一気にするのは難しそうだ。
現地にルシャル商会の人や冒険者の人が行ったとしても、他の貴族家の領地の川に勝手に光水を撒いたりできない。
そう言われてしまうと、それは仕方ないのかな……。
風魔法で光水をミスト状にしてばら撒いたらってちょっと考えたけど、
勝手にやったらダメそうだなぁ。
「ジランやノドナスで使用された量とか、回復までに必要な量だとか実際の結果が出てくれば1つの村や街で必要な量なんかはもっとハッキリしてくるはずだけど、
まだまだ毒耐性魔石は光魔石は必要そうなんだよ」
書いたメモ書きの記述を指差しながら兄上が説明してくれる。
「ジランの街が一回の支援物資の送付で回復した場合」だとか「2回目の物資を送付する場合」とかいろんなケースを計算している表が記載されている。
「光水の作り方を公表するかどうかにもよるけど、今の所はゲンティアナ内だけで作って 『ルシャル商会がどこからか仕入れてきた物』って形で売ってもらうとかになると思っている。
領主に販売して、必要な場所に配ってもらう形になるんじゃないかと思うけど
原料の採取は必要だろう。泉の水の場所は秘匿しているし」
支援物資として現地に送った光水入りの栄養剤の中には、薬師のおばあちゃんが配合した薬草だとかも入っているけど、薬草の必要量は薬師のおばあちゃんに確認が必要って注釈がついていた。
「原料集め、薬の調合、運搬、患者への配布だとか色んな作業があるんだ。
僕達は原料集めをするのが良いと思ってる。父上に相談しないとなんとも言えないけど」
毒耐性魔石や乳白色の魔石が他の土地で手に入るかわからないのと、光水の作り方自体を公表しないなら、原料集めは僕達でやることになるんだろう。
それはわかるんだけど、まだ心配なことがあった。
「……ねえ。毒になっちゃった川はどうする?」
「毒探査」の魔道具で、毒が集まっているみたいに表示された場所は、川が毒で汚染されている場所らしいけど、川への対策っていうのがまだされていない。
ジランやノドナスで病気になった人が、川の水を飲んだのか、川の魚を食べたのかわからないけど、川に毒があるままだと、また病気の人が出てくるんじゃないかって思う。
「光水を流したら、川の毒が消えるかな」
「可能性はあると思うけど、感染者への対策が出来てからになるだろうな……。
そもそも、ゲンティアナの領地でもない川には毒じゃなくても勝手に薬のようなものを流すわけにいかないよ。
それに、川に光水を流して効果があるかはハッキリしていないし、必要な量も分からないだろ。誰かに行ってもらって試すにも、感染者が沢山いる段階で、現地に行ってもらうってわけにもいかないし」
「でも、川に毒があると、また病気になる人が出てくるよね」
「川の毒が病気の原因って、ハッキリわかれば、川の水を避けるとか現地でも対策はできるだろう。
今はまだ、『栄養剤』って言ってるんだよ。
いきなり『解毒』とか言い出すと、『なんでわかるんだ』って話になるだろ。
『栄養剤』が効いてきたら、成分に解毒作用があるから、毒が原因なんじゃないかって話に持っていくと思う。
川の毒の対策ができるのはその後だよ」
僕としては、「毒探査」の魔道具で毒がいっぱい広がっているところは早くなんとかしたいって思っちゃうけど、川への対策を一気にするのは難しそうだ。
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そう言われてしまうと、それは仕方ないのかな……。
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勝手にやったらダメそうだなぁ。
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