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第1章
第66話 毒の鑑定
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メイリはテーブルに両肘をついて、光水を眺めながら言った。
「ねえ。これ、ちょっと飲んでみたらダメ?」
「薬師のおばあちゃんに飲んで大丈夫なものか聞いてからが良いんじゃないかな。」
「クリス兄様が『毒』って感じないなら大丈夫なんじゃないの?」
無邪気な笑みを浮かべていうメイリ。うう。僕を信頼してくれているのって、嬉しい!可愛いなぁ!えへへ!
「クリス、顔がデレデレになってる。」
「だって、メイリが可愛い。」
僕がニマニマしていたら、母様が呆れたような顔をした。
「もう……、クリスが見て大丈夫なら、少しだけ飲んでみましょうか。ただ、みんなで一度に飲むのではなくて一人ずつ飲みましょう。」
母様の提案してを聞いて、僕はちょっと疑問に思ったことがあって首を傾げた。
「どうして一人ずつ?」
「『毒』とでなくても、お酒みたいにポーッとなってしまうこともあるかもしれないでしょう?」
確かにポーッとするのは毒かどうか、難しい。お酒は飲み過ぎたら毒みたいなものだし、確かに判定が難しいよね。
結局、もう一度念の為に僕が光水をじっと見つめて「毒」じゃないって判断をしたら、母様、兄様、僕、メイリの順で飲むことになった。
体格が大きい順だ。身体が大きい方が影響が少ないだろうし、母様がもしも少し飲んで何かまずい影響があると判断したら、その後は飲むのは中止だって。
後から考えると、薬師のおばあちゃんに見てもらった後で飲んでも、遅すぎることも何もなかった。ゲンティアナ家は好奇心に勝てなかったのだ。
スゥッと息を吸ってから、気持ちを集中させて、ほのかに輝く水を見つめた。
ーーー名称:光水
ーーー効果:解毒、呪いの毒の解毒
「ファッ!?」
普段なら毒かどうかがなんとなくわかるだけなのに、名前まで出てきたので驚いて声を上げてしまった。
「どうしたのクリス。」
「まさか『毒』だったか?」
母様と兄上が心配そうに僕の様子を覗き込んできた。僕は顔を上げて言った。
「名前が見えた。『光水』って……。あと、呪いの毒の解毒ができるって……。」
「あら!もしかして鑑定できるようになったのかしら!」
母様が僕を抱き寄せた。ふわっと柔らかくて温かい。それに良い匂いがした。
兄上は腕組みをして頷いた。
「だいぶ前から『毒』がわかるようになってたんだから、そろそろレベルアップしても不思議じゃないな。でも、『光水』そのまんまの名前だな。」
「名前があるということは、もともとあるものなのかしら。」
「僕、光水って呼んでたから……、名前が見えた気がしたけど、僕の思い込みだったかも。」
「それならクリスが命名したのかもしれないわよ。」
僕が自信なさげに言うと、母様がポンポンと僕の頭を撫でた。兄上が、毒耐性の魔石が入った瓶を近くに寄せてきた。
「試しにこれも見てみたらどうだ?」
ーーー名称:ビッグスワンプヴァイパーの魔石
ーーー状態:水魔法、毒耐性
ーーー名称:毒耐性の魔石水
ーーー効果:毒耐性、呪いの毒の解毒(小)
「……『毒耐性の魔石水』だって。」
「そのまんまだな。」
「呪いの毒の解毒(小)って出た。」
「小の効果はあるんだ。」
僕と兄上が話していると、母様が一度立ち上がり、本館がある方を振り向いてからもう一度椅子に腰を下ろした。
「ねえ。これ、ちょっと飲んでみたらダメ?」
「薬師のおばあちゃんに飲んで大丈夫なものか聞いてからが良いんじゃないかな。」
「クリス兄様が『毒』って感じないなら大丈夫なんじゃないの?」
無邪気な笑みを浮かべていうメイリ。うう。僕を信頼してくれているのって、嬉しい!可愛いなぁ!えへへ!
「クリス、顔がデレデレになってる。」
「だって、メイリが可愛い。」
僕がニマニマしていたら、母様が呆れたような顔をした。
「もう……、クリスが見て大丈夫なら、少しだけ飲んでみましょうか。ただ、みんなで一度に飲むのではなくて一人ずつ飲みましょう。」
母様の提案してを聞いて、僕はちょっと疑問に思ったことがあって首を傾げた。
「どうして一人ずつ?」
「『毒』とでなくても、お酒みたいにポーッとなってしまうこともあるかもしれないでしょう?」
確かにポーッとするのは毒かどうか、難しい。お酒は飲み過ぎたら毒みたいなものだし、確かに判定が難しいよね。
結局、もう一度念の為に僕が光水をじっと見つめて「毒」じゃないって判断をしたら、母様、兄様、僕、メイリの順で飲むことになった。
体格が大きい順だ。身体が大きい方が影響が少ないだろうし、母様がもしも少し飲んで何かまずい影響があると判断したら、その後は飲むのは中止だって。
後から考えると、薬師のおばあちゃんに見てもらった後で飲んでも、遅すぎることも何もなかった。ゲンティアナ家は好奇心に勝てなかったのだ。
スゥッと息を吸ってから、気持ちを集中させて、ほのかに輝く水を見つめた。
ーーー名称:光水
ーーー効果:解毒、呪いの毒の解毒
「ファッ!?」
普段なら毒かどうかがなんとなくわかるだけなのに、名前まで出てきたので驚いて声を上げてしまった。
「どうしたのクリス。」
「まさか『毒』だったか?」
母様と兄上が心配そうに僕の様子を覗き込んできた。僕は顔を上げて言った。
「名前が見えた。『光水』って……。あと、呪いの毒の解毒ができるって……。」
「あら!もしかして鑑定できるようになったのかしら!」
母様が僕を抱き寄せた。ふわっと柔らかくて温かい。それに良い匂いがした。
兄上は腕組みをして頷いた。
「だいぶ前から『毒』がわかるようになってたんだから、そろそろレベルアップしても不思議じゃないな。でも、『光水』そのまんまの名前だな。」
「名前があるということは、もともとあるものなのかしら。」
「僕、光水って呼んでたから……、名前が見えた気がしたけど、僕の思い込みだったかも。」
「それならクリスが命名したのかもしれないわよ。」
僕が自信なさげに言うと、母様がポンポンと僕の頭を撫でた。兄上が、毒耐性の魔石が入った瓶を近くに寄せてきた。
「試しにこれも見てみたらどうだ?」
ーーー名称:ビッグスワンプヴァイパーの魔石
ーーー状態:水魔法、毒耐性
ーーー名称:毒耐性の魔石水
ーーー効果:毒耐性、呪いの毒の解毒(小)
「……『毒耐性の魔石水』だって。」
「そのまんまだな。」
「呪いの毒の解毒(小)って出た。」
「小の効果はあるんだ。」
僕と兄上が話していると、母様が一度立ち上がり、本館がある方を振り向いてからもう一度椅子に腰を下ろした。
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