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第1章
第105話 殿下達限定の謎スキル
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「……この絵のことが本当に起きたらどうしよう」
「んー?起きるんじゃない?」
「え?」
僕が脳裏で見た光景が未来に起きるのが不安になって呟くと、メイリが迷いない口調で返してきた。僕は驚いて顔を上げてメイリを見た。
僕だって脳裏に浮かんだ光景が本当に起きることかもしれないって思ったからレオノールさんに光水を渡したりしたんだけど、メイリがあまりにも迷いなく、本当に起きるっ思っているようなことをからビックリしちゃった。
「本当に起きると思う?ただの夢、かもしれないよ」
僕がボソボソと言うと兄上が蛙のおもちゃの場面の絵を指差した。
「蛙の件は起きただろ?」
メイリも大きく頷く。
「そうよ!……ねえ、これって、クリス兄様が毒とかが分かるのと同じようなものじゃない?」
「毒と一緒?」
「クリス兄様は、何となくわかっちゃうじゃない?何かのアンテナでキャッチしてるとか」
アンテナ?
僕が毒を察知するみたいに、未来のことも察知してるって言いたいのかな。
「どうかな……?毒の場合は『毒かどうか?』だけど、絵が浮かんでくるのは何だかもっと突飛っていうか。急に特定の人達ばかりのことで。
未来が見えるって言うなら、僕達家族の事とか見えないのかなって思うし」
「確かに、家族の事は見てないみたいだものね……。でも、これはこれで何かのスキルかも」
「殿下達限定の?」
「殿下達限定の!」
「ええ……。変なスキル~……」
スキルだとしたら本当に妙なスキルだ。もしかしたら今までメイリが見た夢の中の王子様やらお姫様やらを絵に描いていた影響なんじゃないかと考えたりする。
でも、兄上もメイリも僕の脳裏に浮かんだ光景について、全然否定しないのでちょっとホッとした。
もしも「おかしい!」とか言われたら落ち込んじゃうからね。
しばらく話し込んで、果実水を飲んでいたら母様が食堂に入ってきた。
「あら、まだ話し込んでいたの?お風呂には入った?」
「シャワー浴びたよ。母様も果実水飲む?」
「ありがとう。お願い」
果実水を勧めて、母様が頷いたのでコップに果実水を注いで差し出した。
母様はお礼を言って一口飲んでから目を瞬かせる。
「‥‥普通の果実水じゃないわね」
「うん。毒耐性の魔石水にレモの搾り汁を入れたやつ。ドームの果実じゃない果汁を毒耐性の魔石水に入れたらどうなるかなって」
「果実水と言うより、魔石水ね。味は悪くないけど」
「ね。普通のレモの果実水より何となく、まろやかな感じがするよね」
果実水を魔石水で作ってみたんだ。光水みたいな新しい効能の水にはならなかったけど、結構美味しくできた。
母様の為に風呂に湯を溜めに行っていた兄上が戻ってきて、母様の向かいに座った。
「沼地が荒らされた件って、どうなったの?」
「今の所、あまり進展はないわね。現場の状況を確認したくらいだわ。火魔法を考えなしに撃ちまくったようね。
その後水魔法で水がかけられた跡があったと報告に合ったけれど……水魔法はクリスよね?」
「あ」
母様がチラリと鋭い目で僕を見た。
煙が出ていたのを見たから、水魔法を発動しまくったんだけど、もしかして火魔法の痕跡がわかりにくくなっちゃったかな。
「んー?起きるんじゃない?」
「え?」
僕が脳裏で見た光景が未来に起きるのが不安になって呟くと、メイリが迷いない口調で返してきた。僕は驚いて顔を上げてメイリを見た。
僕だって脳裏に浮かんだ光景が本当に起きることかもしれないって思ったからレオノールさんに光水を渡したりしたんだけど、メイリがあまりにも迷いなく、本当に起きるっ思っているようなことをからビックリしちゃった。
「本当に起きると思う?ただの夢、かもしれないよ」
僕がボソボソと言うと兄上が蛙のおもちゃの場面の絵を指差した。
「蛙の件は起きただろ?」
メイリも大きく頷く。
「そうよ!……ねえ、これって、クリス兄様が毒とかが分かるのと同じようなものじゃない?」
「毒と一緒?」
「クリス兄様は、何となくわかっちゃうじゃない?何かのアンテナでキャッチしてるとか」
アンテナ?
僕が毒を察知するみたいに、未来のことも察知してるって言いたいのかな。
「どうかな……?毒の場合は『毒かどうか?』だけど、絵が浮かんでくるのは何だかもっと突飛っていうか。急に特定の人達ばかりのことで。
未来が見えるって言うなら、僕達家族の事とか見えないのかなって思うし」
「確かに、家族の事は見てないみたいだものね……。でも、これはこれで何かのスキルかも」
「殿下達限定の?」
「殿下達限定の!」
「ええ……。変なスキル~……」
スキルだとしたら本当に妙なスキルだ。もしかしたら今までメイリが見た夢の中の王子様やらお姫様やらを絵に描いていた影響なんじゃないかと考えたりする。
でも、兄上もメイリも僕の脳裏に浮かんだ光景について、全然否定しないのでちょっとホッとした。
もしも「おかしい!」とか言われたら落ち込んじゃうからね。
しばらく話し込んで、果実水を飲んでいたら母様が食堂に入ってきた。
「あら、まだ話し込んでいたの?お風呂には入った?」
「シャワー浴びたよ。母様も果実水飲む?」
「ありがとう。お願い」
果実水を勧めて、母様が頷いたのでコップに果実水を注いで差し出した。
母様はお礼を言って一口飲んでから目を瞬かせる。
「‥‥普通の果実水じゃないわね」
「うん。毒耐性の魔石水にレモの搾り汁を入れたやつ。ドームの果実じゃない果汁を毒耐性の魔石水に入れたらどうなるかなって」
「果実水と言うより、魔石水ね。味は悪くないけど」
「ね。普通のレモの果実水より何となく、まろやかな感じがするよね」
果実水を魔石水で作ってみたんだ。光水みたいな新しい効能の水にはならなかったけど、結構美味しくできた。
母様の為に風呂に湯を溜めに行っていた兄上が戻ってきて、母様の向かいに座った。
「沼地が荒らされた件って、どうなったの?」
「今の所、あまり進展はないわね。現場の状況を確認したくらいだわ。火魔法を考えなしに撃ちまくったようね。
その後水魔法で水がかけられた跡があったと報告に合ったけれど……水魔法はクリスよね?」
「あ」
母様がチラリと鋭い目で僕を見た。
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