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第1章
第104話 絵の考察
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「うん。似たような事あったね」
スライム河原にいた時の殿下達の様子と僕が描いた絵の光景がよく似ている。
でも、殿下達は元々仲が良いし、よくある光景かもしれない。
絵が気に入ったらしくてメイリは目をキラキラさせて僕が描いた2枚の絵を眺めている。
「素敵!この場面は『楽しかった頃の思い出』ね!」
メイリの言葉でまた脳裏に言葉が浮かんできた。
ーーーあの頃は3人でふざけ合ったりして楽しかった。……もう、戻れないけど
ーーー殿下……
ーーーハロルドが、シェリル以外の令嬢と婚約なんかするからだ。そして僕がシェリルと婚約したのが間違いだったんだ
ーーー……僕は……。殿下ならシェリル…嬢、を幸せにしてくれると……
ーーーシェリルは、ハロルド、君のことを忘れられていない。君の姿を見るたびに暗い表情を浮かべるんだ。
僕にシェリルを幸せにすることは出来ないんだよ!
ーーーだから……、婚約破棄をしたんですか?あんな公衆の面前で?
ーーーそれだけが理由じゃない!シェリルはミラに嫌がらせをしていたんだ!
ミラに嫉妬して!ミラは平民出身で確かに多少礼儀が身についていない点は合った。
だけど、そのことで嫌味を言ったり、呼び出して僕に近づくなと脅したり……。あろうことか階段から突き落として……
ーーー……シェリルが本当にそんなことをしたのか?
ーーーシェリルは認めなかったさ!だけどミラは目にいっぱい涙を溜めていて……
閑散とした庭園の中で、ネイサン殿下とハロルド君が話をしている光景が見える。ハロルド君は七三分けになってる。
似合わないわけではないけど、七三分けにするとインテリメガネ感が増している。
七三分けじゃない方が、格好良いと僕は思うなぁ。
二人とも、襟に銀色の刺繍が施されたブレザーを着ている。
学園の制服かな。
二人の表情も台詞を聞いても、楽しくおしゃべりしているような光景じゃない。
ネイサン殿下がシェリル嬢に婚約破棄を突きつける場面は前に見た。なんで二人が婚約をしたのかはよく分からないけど
ハロルド君のことと、ミラという別の令嬢のことがあって、うまくいかなかったってことみたいだ。
今日の和気藹々と訓練をしている様子と全然違う。
階段から突き落とすとかって何?怖い話になっているよ?
「こっちは、リリ嬢が後悔しながら思い出す場面ね!」
脳裏に浮かんだ台詞を忘れないように繰り返していたら、メイリがもう一枚の絵を見ながら言う。
僕は脳裏の光景の残像を打ち消すように瞬きを2回してからメイリの方に目を向けた。
「後悔しながら思い出す場面?」
「夢でそんな場面を見たのを思い出したの。でも何で後悔したのか分からないんだ」
「後悔してた場面ってどんなだったの?」
「泣いてたみたい。……あとはよく分からないわ。絵を見ると、あ!って思うんだけど」
僕が脳裏で見た光景と、メイリが夢で見た内容は近いと思う。まるで繋がっているみたいだ。
メイリが僕の絵を見て勝手に想像して話を作ってるって感じでもないんだよなぁ。
メイリはリネリア嬢とリネリア嬢のお母上が出かける話をしている場面を見て、「後悔をしている」と言った。
前に見たリネリア嬢のお母上はその後に馬車の事故で亡くなっていたから、
引き留めればよかったと後悔していても不思議じゃないんだ。
スライム河原にいた時の殿下達の様子と僕が描いた絵の光景がよく似ている。
でも、殿下達は元々仲が良いし、よくある光景かもしれない。
絵が気に入ったらしくてメイリは目をキラキラさせて僕が描いた2枚の絵を眺めている。
「素敵!この場面は『楽しかった頃の思い出』ね!」
メイリの言葉でまた脳裏に言葉が浮かんできた。
ーーーあの頃は3人でふざけ合ったりして楽しかった。……もう、戻れないけど
ーーー殿下……
ーーーハロルドが、シェリル以外の令嬢と婚約なんかするからだ。そして僕がシェリルと婚約したのが間違いだったんだ
ーーー……僕は……。殿下ならシェリル…嬢、を幸せにしてくれると……
ーーーシェリルは、ハロルド、君のことを忘れられていない。君の姿を見るたびに暗い表情を浮かべるんだ。
僕にシェリルを幸せにすることは出来ないんだよ!
ーーーだから……、婚約破棄をしたんですか?あんな公衆の面前で?
ーーーそれだけが理由じゃない!シェリルはミラに嫌がらせをしていたんだ!
ミラに嫉妬して!ミラは平民出身で確かに多少礼儀が身についていない点は合った。
だけど、そのことで嫌味を言ったり、呼び出して僕に近づくなと脅したり……。あろうことか階段から突き落として……
ーーー……シェリルが本当にそんなことをしたのか?
ーーーシェリルは認めなかったさ!だけどミラは目にいっぱい涙を溜めていて……
閑散とした庭園の中で、ネイサン殿下とハロルド君が話をしている光景が見える。ハロルド君は七三分けになってる。
似合わないわけではないけど、七三分けにするとインテリメガネ感が増している。
七三分けじゃない方が、格好良いと僕は思うなぁ。
二人とも、襟に銀色の刺繍が施されたブレザーを着ている。
学園の制服かな。
二人の表情も台詞を聞いても、楽しくおしゃべりしているような光景じゃない。
ネイサン殿下がシェリル嬢に婚約破棄を突きつける場面は前に見た。なんで二人が婚約をしたのかはよく分からないけど
ハロルド君のことと、ミラという別の令嬢のことがあって、うまくいかなかったってことみたいだ。
今日の和気藹々と訓練をしている様子と全然違う。
階段から突き落とすとかって何?怖い話になっているよ?
「こっちは、リリ嬢が後悔しながら思い出す場面ね!」
脳裏に浮かんだ台詞を忘れないように繰り返していたら、メイリがもう一枚の絵を見ながら言う。
僕は脳裏の光景の残像を打ち消すように瞬きを2回してからメイリの方に目を向けた。
「後悔しながら思い出す場面?」
「夢でそんな場面を見たのを思い出したの。でも何で後悔したのか分からないんだ」
「後悔してた場面ってどんなだったの?」
「泣いてたみたい。……あとはよく分からないわ。絵を見ると、あ!って思うんだけど」
僕が脳裏で見た光景と、メイリが夢で見た内容は近いと思う。まるで繋がっているみたいだ。
メイリが僕の絵を見て勝手に想像して話を作ってるって感じでもないんだよなぁ。
メイリはリネリア嬢とリネリア嬢のお母上が出かける話をしている場面を見て、「後悔をしている」と言った。
前に見たリネリア嬢のお母上はその後に馬車の事故で亡くなっていたから、
引き留めればよかったと後悔していても不思議じゃないんだ。
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