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第1章
第113話 極秘の機能
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僕が疑われたりはしていないって分かって安心したら、他のことが気になってきた。
「レオノールさんは大丈夫だったのかな。あとジャンさんとか……」
「キノコ入りの食事を食べてしまった人達の名前までは把握していないけれど、食べてしまった人も今は全員回復されているそうよ」
「良かったぁ!」
レオノールさんも他の人も無事みたいでよかった!
「解毒剤をくれたクリスにお礼が言いたいという伝言を預かってきたわ。」
「そうなの?」
お礼を言いたいってことは、レオノールさんは解毒剤をあげたことを喜んでくれたってことかな。
お礼とかは別に良いのだけど、僕がしたことが役に立てたんだったら嬉しいなぁ。
あ、光水を使っちゃったなら、新しいのを渡さないと、光水を何本かと後解毒治癒玉も!
「解毒治癒玉?」
考えてたことが声に出ていたらしくて、母上が首を傾げた。
僕は、昨晩作った解毒治癒玉について説明をした。説明といっても治癒玉を使った時に光水も出てくるっていう単純なものなんだけど。
「魔石に『収納』?」
「魔石だとほんのちょっとしか『収納』できないんだよ。でも、毒のナイフで刺された時とかに治癒と解毒が一度にできたら良いでしょ」
「発想が物騒ね。それに、『収納』スキルを覚えたその日に魔道具まで作るなんて……。
……クリス、クリスが渡したいと思った人にその解毒の治癒玉を渡すこと自体は反対はしないわ。
だけど、治癒玉に『収納』で解毒剤を入れたなんて他人に話してはダメよ。
クリスが作ったと言うことも内緒にしておきなさい。これは絶対よ!」
母様が眉をちょっと下げて困った顔をした。大きな溜息までついちゃっている。呆れられちゃってるみたいな?
「え……?何か行けないこと?もしかして……王都に連れていかれちゃう?」
「そうね……。それもあるけれど、魔石のように小さいものに『収納』できてしまうなんて、知られたら問題になってしまうわ」
「そうなの?でも、ちょっとしか入らないよ?」
「少しでもよ。物を隠せてしまうでしょう?」
「『収納』スキルだって同じじゃないの?もっと大きな物もしまえるよ」
「そうね。『収納』スキルも悪いことに使わないように気をつけないと行けないわ。だからスキルを持っていることを他人に知られない方が良いのは以前にもお話ししたわよね?」
母様が僕に顔を近づけてジッと目を見つめて言う。物を隠せてしまうって言うのは、スキルでも魔石でも悪いことに使われたら困るという話だ。あ、解毒治癒玉は「追加収納」は出来ないって言い忘れてた。
「解毒治癒玉の『収納』機能はオフにしてあるよ。だから大丈夫!」
「機能のオフ?どう言う意味かしら?」
「追加で入れられないように魔法陣を壊してあるんだよ」
ちゃんと工夫してるんだからねって胸を張ったら、母様にも兄上にも微妙な顔をされた。
「クリス、ちゃんと工夫しているのは偉いけど、クリスが魔石に『収納』をつけられるってことも内緒にしないと危ないぞ」
「え?まさか……、王都に連れていかれちゃう?」
「それもあり得るな」
「ええー……」
王都に連れていかれて、エライ人達の食事の場で「毒鑑定」をさせられて、それ以外の時間は解毒治癒玉をひたすら作らされて、時々「収納」スキルで荷物持ち!
そんな光景が、脳裏に浮かびそうになって打ち消す。
やだよー!
頭を抱えていたら、とにかく秘密にしていろって言われた。解毒治癒玉については「収納」が使われていることを秘密に出来るなら渡したり使ったりしても良いってことになった。
「レオノールさんは大丈夫だったのかな。あとジャンさんとか……」
「キノコ入りの食事を食べてしまった人達の名前までは把握していないけれど、食べてしまった人も今は全員回復されているそうよ」
「良かったぁ!」
レオノールさんも他の人も無事みたいでよかった!
「解毒剤をくれたクリスにお礼が言いたいという伝言を預かってきたわ。」
「そうなの?」
お礼を言いたいってことは、レオノールさんは解毒剤をあげたことを喜んでくれたってことかな。
お礼とかは別に良いのだけど、僕がしたことが役に立てたんだったら嬉しいなぁ。
あ、光水を使っちゃったなら、新しいのを渡さないと、光水を何本かと後解毒治癒玉も!
「解毒治癒玉?」
考えてたことが声に出ていたらしくて、母上が首を傾げた。
僕は、昨晩作った解毒治癒玉について説明をした。説明といっても治癒玉を使った時に光水も出てくるっていう単純なものなんだけど。
「魔石に『収納』?」
「魔石だとほんのちょっとしか『収納』できないんだよ。でも、毒のナイフで刺された時とかに治癒と解毒が一度にできたら良いでしょ」
「発想が物騒ね。それに、『収納』スキルを覚えたその日に魔道具まで作るなんて……。
……クリス、クリスが渡したいと思った人にその解毒の治癒玉を渡すこと自体は反対はしないわ。
だけど、治癒玉に『収納』で解毒剤を入れたなんて他人に話してはダメよ。
クリスが作ったと言うことも内緒にしておきなさい。これは絶対よ!」
母様が眉をちょっと下げて困った顔をした。大きな溜息までついちゃっている。呆れられちゃってるみたいな?
「え……?何か行けないこと?もしかして……王都に連れていかれちゃう?」
「そうね……。それもあるけれど、魔石のように小さいものに『収納』できてしまうなんて、知られたら問題になってしまうわ」
「そうなの?でも、ちょっとしか入らないよ?」
「少しでもよ。物を隠せてしまうでしょう?」
「『収納』スキルだって同じじゃないの?もっと大きな物もしまえるよ」
「そうね。『収納』スキルも悪いことに使わないように気をつけないと行けないわ。だからスキルを持っていることを他人に知られない方が良いのは以前にもお話ししたわよね?」
母様が僕に顔を近づけてジッと目を見つめて言う。物を隠せてしまうって言うのは、スキルでも魔石でも悪いことに使われたら困るという話だ。あ、解毒治癒玉は「追加収納」は出来ないって言い忘れてた。
「解毒治癒玉の『収納』機能はオフにしてあるよ。だから大丈夫!」
「機能のオフ?どう言う意味かしら?」
「追加で入れられないように魔法陣を壊してあるんだよ」
ちゃんと工夫してるんだからねって胸を張ったら、母様にも兄上にも微妙な顔をされた。
「クリス、ちゃんと工夫しているのは偉いけど、クリスが魔石に『収納』をつけられるってことも内緒にしないと危ないぞ」
「え?まさか……、王都に連れていかれちゃう?」
「それもあり得るな」
「ええー……」
王都に連れていかれて、エライ人達の食事の場で「毒鑑定」をさせられて、それ以外の時間は解毒治癒玉をひたすら作らされて、時々「収納」スキルで荷物持ち!
そんな光景が、脳裏に浮かびそうになって打ち消す。
やだよー!
頭を抱えていたら、とにかく秘密にしていろって言われた。解毒治癒玉については「収納」が使われていることを秘密に出来るなら渡したり使ったりしても良いってことになった。
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