133 / 334
第1章
第133話 パーティ向けドリンク
しおりを挟む
「お酒を飲まない殿下達にも何か特別感がある飲み物があると良いけど……、追加の準備で更に大変になっちゃうか……」
果物を絞ったフレッシュジュースとかだと色鮮やかかなと思ったけどジャックやマーサの手間が増えちゃうのも避けたいよね。
「確かに、主役の殿下達の飲み物が普段と同じっていうのもな。見た目だと光水とかちょっと光っていて派手だけど、ガブガブ飲むようなものじゃないかな」
兄上も一緒に考えてくれて、腕組みして首をひねった。
光水は確かに淡く光っているから、夕食の席に並べられていると目立って良いかもしれない。ランプしかない暗い室内だったら薄めてもほんのり光って目立ちいそう。ちょっと特別感があるよね。
光水を飲み物として出すのは難しいけど、ふと、炭酸で割ったらどうだろうと考えた。炭酸は母様が水魔法で何度か作ってくれた。僕も水魔法で出来るかな。
「炭酸の果実水を光水を混ぜたら美味しそうだし綺麗じゃない?」
お客様に出すのもあるけど、メイリも喜びそうだし僕も飲んでみたい!飲むというか、暗い部屋でグラスを並べて見てみたい。
厨房の隣の配膳準備部屋で試しに炭酸水を作ってみる。
水魔法で普通の水を炭酸水に変化させるのは割と簡単にだったんだけど、果実水を炭酸に変えようとするとなかなか上手くいかない。純粋な水じゃなくて果汁とかが混じっているからだろうか。
結局、強めの炭酸水を作ってから果実水と光水を加える方法にした。
暗い室内だと淡い光を帯びていて綺麗だ。氷で冷やすと更に美味しい。
鎧戸を閉めて部屋を暗くすると並べられたゴブレットが光を帯びていて幻想的だ。できれば陶器のゴブレット出なくて、ガラスとか光を通す素材のゴブレットがよかったな。まあ、水面だけ光っているのも綺麗だけど。
「うん!良い感じ!」
薄暗い部屋で果実炭酸光水の入った陶器のゴブレットを均等な感覚で並べた。
「うーん。見栄えは良いけどお客様に出すのは一応母上に相談してからだな」
兄上が光炭酸果実水をペロリと味見をした。
光水を使っているし、お客様に出す前に母様に確認した方が良いってことのようだ。
母様がやってくると部屋のランプを消して光ゴブレットが並んだ様子を見てもらった。
「まあ……、綺麗ね……。……どのくらい光水を使っているのかしら……」
味見もしてもらって、作った手順や分量を説明した。炭酸水や果実水の割合に比べると光水はほんの少し光を帯びて見えていた。
「原料のあの白い果実は一度召し上がっていただいているから、説明はしやすいわね。
希少なことは辺境伯様もご存知だし」
ドームの果実は父上が辺境伯様と遠出した時にどこかから採取してきたものだ。
もしも気に入ったから沢山欲しいって言われた時に手に入りにくいって説明ができるからお客様に出しても大丈夫だろうということのようだ。
「そう言えば、角兎の解体の手伝いをしてくれたのね。ありがとう。ローレン、クリス」
母様が僕と兄上をキュッとハグしてくれた。
果物を絞ったフレッシュジュースとかだと色鮮やかかなと思ったけどジャックやマーサの手間が増えちゃうのも避けたいよね。
「確かに、主役の殿下達の飲み物が普段と同じっていうのもな。見た目だと光水とかちょっと光っていて派手だけど、ガブガブ飲むようなものじゃないかな」
兄上も一緒に考えてくれて、腕組みして首をひねった。
光水は確かに淡く光っているから、夕食の席に並べられていると目立って良いかもしれない。ランプしかない暗い室内だったら薄めてもほんのり光って目立ちいそう。ちょっと特別感があるよね。
光水を飲み物として出すのは難しいけど、ふと、炭酸で割ったらどうだろうと考えた。炭酸は母様が水魔法で何度か作ってくれた。僕も水魔法で出来るかな。
「炭酸の果実水を光水を混ぜたら美味しそうだし綺麗じゃない?」
お客様に出すのもあるけど、メイリも喜びそうだし僕も飲んでみたい!飲むというか、暗い部屋でグラスを並べて見てみたい。
厨房の隣の配膳準備部屋で試しに炭酸水を作ってみる。
水魔法で普通の水を炭酸水に変化させるのは割と簡単にだったんだけど、果実水を炭酸に変えようとするとなかなか上手くいかない。純粋な水じゃなくて果汁とかが混じっているからだろうか。
結局、強めの炭酸水を作ってから果実水と光水を加える方法にした。
暗い室内だと淡い光を帯びていて綺麗だ。氷で冷やすと更に美味しい。
鎧戸を閉めて部屋を暗くすると並べられたゴブレットが光を帯びていて幻想的だ。できれば陶器のゴブレット出なくて、ガラスとか光を通す素材のゴブレットがよかったな。まあ、水面だけ光っているのも綺麗だけど。
「うん!良い感じ!」
薄暗い部屋で果実炭酸光水の入った陶器のゴブレットを均等な感覚で並べた。
「うーん。見栄えは良いけどお客様に出すのは一応母上に相談してからだな」
兄上が光炭酸果実水をペロリと味見をした。
光水を使っているし、お客様に出す前に母様に確認した方が良いってことのようだ。
母様がやってくると部屋のランプを消して光ゴブレットが並んだ様子を見てもらった。
「まあ……、綺麗ね……。……どのくらい光水を使っているのかしら……」
味見もしてもらって、作った手順や分量を説明した。炭酸水や果実水の割合に比べると光水はほんの少し光を帯びて見えていた。
「原料のあの白い果実は一度召し上がっていただいているから、説明はしやすいわね。
希少なことは辺境伯様もご存知だし」
ドームの果実は父上が辺境伯様と遠出した時にどこかから採取してきたものだ。
もしも気に入ったから沢山欲しいって言われた時に手に入りにくいって説明ができるからお客様に出しても大丈夫だろうということのようだ。
「そう言えば、角兎の解体の手伝いをしてくれたのね。ありがとう。ローレン、クリス」
母様が僕と兄上をキュッとハグしてくれた。
398
あなたにおすすめの小説
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
高校生の涼太は交通事故で死んでしまったところを優しい神様達に助けられて、異世界に転生させて貰える事になった。
辺境伯家の末っ子のアクシアに転生した彼は色々な人に愛されながら、そこに住む色々な魔物や植物に興味を抱き、研究する気ままな生活を送る事になる。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
ちくわ
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる