婚約破棄から恋をする

猫丸

文字の大きさ
25 / 38
ことの裏側(another side)

ピュリナ:結末(R18?・残酷描写?)

しおりを挟む
※R18と残酷描写の予定でしたが、示唆するだけでご想像に委ねる形になりました。
※ピュリナ視点

 
 どうしてこうなったのかな?
 頭がぼうっとしてよく分からない。

 王宮で初めてあった公爵様はすごくステキだった。誰よりもかっこいい。あたしをわざわざ出迎えに来てくれた。みんなに意地悪されてパニックになってたあたしを「君に逢う日をずっと待ってた」って。お名前を聞いてびっくりした。悪役令嬢のお父さんだなんて。あたし断罪されたからバッドエンドかと思ってた。いつもヒロインのバッドエンドは見ないでゲームやめてたから内容しらないけど。こんなステキな人が待っててくれたんだからきっと知らないハッピーエンドだと思う。

 つらいことがあって、パニックになったあたしを公爵様がお世話をしてくれることになった。子爵家位のお屋敷で天蓋つきのベッドがある。
「ここは色んな国の身分の高い方々が共同で所有しているんだよ。パーティーも頻繁に催している」って、あたしには接待をするようにと言われた。
 
 たくさんの、好い匂いをしたかなり豪華な装飾品を身につけたその人たちは船や馬車で来てくれた。公爵様があたしを紹介すると、みなさん嬉しそうに笑った。気に入ったと。
ああ、そういえば、その日はロイ様とエリオット様がいらしてた。すぐに居なくなってしまったけど。

 あんまり最初のパーティーは覚えてない。甘くてとろりとした液体の入ったお菓子を食べさせてもらって、ふわふわして躰が熱くなってきた時、「私たちが君のご主人様になってあげる。今日は来れなかった者たちもいるけど、皆で愉しく遊ぼう」と、言われたの。それから歯も抜いてくれた。ご主人様たちが気持ちよくなる大切なを噛んだりしないように。

 公爵様は初めてのご主人様を案内するときしか来てくれないけど、淋しくない。だって本当にたくさんのご主人様がくれているから。

 でもね。
 誰も来ない日がある。そうすると頭のぼんやりが薄れてくる。それがとても怖いの。どうして私のおっぱいが片方しかないの? どうして両手首から先がないの? 怖いことがあたしに起きている。怖い怖い怖い。だから、ぼんやりが薄れてしまわないように、怖くなると部屋の扉を叩く。肩や脚で。そうするとご主人様以外の男の人が連れて来られて、かわいがって貰えるから。お腹いっぱいになるぐらい満たしてくれる。
 ご主人様たちは優しくて少し意地悪。知らない男にかわいがられるあたしを見たいって言う。
 そんな時は決まって私の躰がいく。

 あたしは…日本人…です…
 日本人? なんだろう?
 あたしはピュリナ……ヒロイン……
 気持ちよくなるお菓子を食べさせてもらって、今日もたくさんご主人様たちにお腹いっぱいになるまでご主人様たちの子種をたくさんたくさん……

「そろそろ飽きたな」
「もう狂ってしまったね、つまらない」
「パーツもだいぶ減ってきたし」
「また新しい玩具を探さねばな」 

 遠くでご主人様たちの笑い声がした──

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

《完結》氷の侯爵令息 あなたが子供はいらないと言ったから

ヴァンドール
恋愛
氷の侯爵令息と言われたアラン。彼は結婚相手の伯爵令嬢にとにかく冷たい態度で接する。 彼女は義姉イライザから夫が子供はいらないと言ったと聞き、衝撃を受けるが気持ちを切り替え生きていく。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

公爵令嬢のひとりごと

鬼ヶ咲あちたん
ファンタジー
城下町へ視察にいった王太子シメオンは、食堂の看板娘コレットがひたむきに働く姿に目を奪われる。それ以来、事あるごとに婚約者である公爵令嬢ロザリーを貶すようになった。「君はもっとコレットを見習ったほうがいい」そんな日々にうんざりしたロザリーのひとりごと。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

婚約破棄から50年後

あんど もあ
ファンタジー
王立学園の卒業パーティーで、王子が婚約者に婚約破棄を宣言した。王子は真に愛する女性と結ばれ、めでたしめでたし。 そして50年後、王子の孫の王子は、婚約破棄された女性の孫と婚約する事に。そこで明かされた婚約破棄の真実とは。

処理中です...