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黒紙 創

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心の戦場

21.歓迎試合・発見

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「神奈たちは下に行ったんだよな?」

「そのはずですよ。渡り廊下から外れた位置にマーカーが言った後消えましたから」

「誘ってるのか?」

「大地がそんなことしたの見たことないですけどね」

「だよな」

「とりあえず。負いますか」

「ああ、警戒しとけよ。どんなことしてくるかわからないから」

「了解」


 一神たち第三チームは第一チームの大地と思われる敵を追うために上の階に移動をすることにした。







「どうだ?。戦闘は終わったか?」


 徹が智に現在の状況を確認していた。


「いや、それが最初の銃声から、全く動きがないんだよ」

「どうして?」

「わからない」


 智は確かに一神たち第三チームが奇襲されたのを、音ではあるが確認していた。しかし、そのあとからは全く銃声はせず走った足音が聞こえる程度であった。


「けん制しあってて、まだ動いてないだけだとは思うけど」


 智が自分の考えを徹に伝えた時だった。


「やばいこっちに来たかも」


 智の隠れている部屋に誰かが走りながら近づいていた。智は静かに銃を構え待ち構えていたが、その足音はそのまま部屋を通りすぎ階段を移動する音に変わる。


「階段で一人移動した」

「どっちにいったかわかる?」

「たぶん上に上がったと思う」

「了解」

「あっ、今度はたくさん来た」


 再び智からの通信により、二人の間に緊張感が走る。しかし、後から続いた足音も階段をへと移動していく。


「また、階段で移動した」

「了解。先輩たちの考えが全く理解できないな」

「どういうことなんだろうな?」

「とりあえず、ついてってみるよ」


 智と徹は先輩たちの行動の意図を全く理解することが出来ずにいた。






 一方、他のチームから奇行と思われる行動を取っている大地は先輩の武流と会話していた。


「先輩。本当に上に一人いるんですか?」

「ああ、スロープで降下してるときに一人だけ狙撃兵がいた」

「了解です。そいつをやればとりあえずノルマの一人目はクリアですね」

「油断するなよ」

「了解」


 大地はスモークを抜けて部屋の中に一瞬待機した時に、武流からの通信で2階ほど上に狙撃兵がいたことを告げられていた。
 そして、まず先にその一人を倒すため、階段を登っていた。


「到着と......」


 大地は武流の言った階に到着し、下から複数人が登ってくる足音を聞きつける。


「うわぁ、追ってきたよ。挟まれる前にちゃっちゃと見つけて倒しますか」
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