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ハワイと日本
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しおりを挟むハワイ・ワイキキ
—夏希side
「でーーーっ、遊馬は、アラモアナのサーフショップで働いてて~・・・・」
・・・・・。
結局、ユカの誘いを断れず・・・ワイキキの屋外レストランで隣に座ってきた遊馬という男をシレッと見つめビールを飲む私。
ユカの彼氏はイーサンという地元サーファー。
まぁ、その繋がりなのかなって感じの・・・・メチャクチャ軽そうな遊馬という男。
頭にサングラスを引っかけて、真っ黒でへらへら笑って、
「夏樹ちゃんよろしくねん!俺ね、ハワイ生活は2年なんだけどー元々カリフォルニアいたんだよ!でも、実家は都内!夏樹ちゃんは実家どの辺?」
うっわ・・・・。
湘南とかに居そうなタイプ!
「あー・・・私も都内だけど、帰国してもあまり実家には帰らない」
サラッと答えると遊馬は笑って、
「へぇー!!じゃ、都内同士色々話し合うね!」
って・・・そう言ったんだけど・・・。
実家が都内同士だと話が合うの?
そんなじゃ、都民全員仲良しじゃん。
超気持ち悪い思考してるな、コイツ・・・・・。
私は何も返答せず少し遊馬から離れる。
こうやってー・・冷静に人を観察して可愛く笑えないところが・・・・私の良くないところなんだろうな。
遊馬って人は見た目はー・・・まぁ、普通にイケメンの部類。
きっと普通の女の子だったらここでニコニコして、『そうだね!都内のどの辺なの?』とか、『えー!地元近い人に会えるなんて~嬉しい!』とか言って話しは盛り上がるんだろうけど、私はつい・・・冷めた目で見ちゃう。
別に気まずい空気とかではない、それなりに4人で楽しく食事を済ませ店を出たのは21時過ぎ。
ユカとイーサンはユカのアパートメントに行くと言って、店の前で別れ・・・残された私と遊馬は、いかにも遊馬が私を送らないといけない感じの空気になる。
でも平気!私は送ってもらわなくても全然大丈夫なので。
「マンション直ぐそこだから!ご馳走様でした!」
私は頭をブンッと勢い良く下げてお辞儀をし、
「じゃ、おやすみなさい!」
そう言って遊馬から離れた。
すると、直ぐに私の後を追いかけてきて、私の横に並び顔を覗き込みながら歩く遊馬。
何でついてくるの??
何々???
超面倒臭くて、チラッと遊馬の顔を見ると、
「直ぐそこなら送るよ!」
そう言ってきた。
ハッ?!
「あ、直ぐそこだから平気って言ったつもりなんだけど」
私がそう言うと遊馬はニッコリ笑い、
「たまには男に甘える顔見せてみたら?」
は?
何言っちゃってんの?
私は足を止め、
「何言ってんの?・・・私のこと知ったような言い方しないでよ、てか何でアンタに甘える顔見せないといけないの?」
イラっとした。
こんな遊び人です!って顔に書いてあるようなバカみたいなサーファーに何でそんな事言われないといけないの?
すると、遊馬はまた歯を見せて笑って、
「知らないけど分かるよ、すっごく分かりやすい!」
スッゴイ・・・ムカつくんだけど。
何が?
私の事、凄い分かりやすいって・・・どういう意味っ?!
もう話もしたくなくって、ジーっと・・・遊馬の後姿を睨み、距離を縮めないよう歩いてイライラする気持ちを静める。
チャラチャラしてる感じで・・・ワイキキに住んでるって言ったって何してるんだか知らないし・・・こんな低俗なバカみたいな奴に何で私あんな事言われないといけないわけ??
すると、
「夏樹ちゃん?」
って、すっげぇ爽やかな顔で振り返って来て足を止めた。
距離が縮まらないよう私も足を止め、
「何?」
そう言うと、遊馬はニカッと笑って
「話しづらいから隣歩こうよ?それとも歩くの早い?」
・・・・・・。
私と遊馬の距離は3メートル位。
私はバックを胸の前で抱えたまま、
「いいっ!この距離が丁度いい」
これ以上近付きたくない。
絶対!!こういう男大嫌い。
「あー・・・だったら夏樹ちゃんが前を歩いてよ、何かあっても気付かないかもしれないし」
—遊馬side
あーーーーあ・・・。
またまたスッゲー面倒な感じの女紹介されちゃった。
イーサンはサーフィン仲間でもあって、俺が働く店の客でもある。
ユカの会社に最近NYから来たもの凄い綺麗なお姉さんが居て、紹介してくれるって言うからー・・・来てみたら・・・スッゴイ・・・ガッチガチのガンダム女。
何この子、昭和の女??戦後?って位ガッチガチ。
夏樹ちゃんは俺を警戒しながらゆっくり歩いてきて、俺を追い越すとー・・・・俺の前を結構な早歩きで歩き出した。
綺麗なワンピースを着て・・・低めなヒールだけど・・・スッゲー綺麗な真っすぐな脚。
腰メチャクチャ細い!食ったもの何処行ったって感じ!
ケツも良い形してそうだなー・・・。
って、俺はそんな美人キャラ夏樹ちゃんの後姿を眺め品定めをしながら歩いた。
見た目は本当に美人。
黙っていたら超モテるんだろうな―・・って感じ。
きっと仕事も出来て、男と普通にやり合えるキャリアって感じなんだろうな。
あ、俺は・・・2年前にワイキキに住みだした30歳の谷村遊馬。
一応プロサーファーで、元々住んでいたのはカリフォルニアでそのままカリフォルニアでサーフィンで食っていこうと思ったが・・・中々難しい。
んで、ハワイに移住して知り合いの店で働かせてもらう事になった。
そして、カリフォルニアに居た両親は日本に帰国。
俺も1年の3分の1は他の国に行って大会に出たりするからずっとワイキキに居るわけではないんだけど!
もう少しスポンサーとか付いて、サーフィンだけで生きていけたら最高なんだけどね。
そして俺の女関係。
彼女はカリフォルニアではずっと1人の子と付き合っていた。
しかし、ワイキキに来ることになって・・・別れた。
こっちに来てからは特定な子は特にはいないかな。
女の子と遊ぶ時は、日本人観光客や留学生と・・・・ちょっと遊ぶくらい!
だから今回もそのノリでイーサンの誘いに乗ったんだけど、この子ー・・・マジで残念。
最初に見た時は、メチャクチャ可愛いしスタイルいいし超テンションが上がったけど、性格がマジで可愛くない。
気取ってる訳でもないけど、・・・この気の強さね!
絶対可愛く甘えるとかしないだろうし、泣いたりもしないんだろうなー・・・・。
夏樹ちゃんはカツカツとヒールの音を立てて綺麗なケツをプリプリさせて俺の少し前を歩いている。
ワイキキの中心地からはどんどん離れ、アラモアナに向かう大通りをずんずん歩いてー・・・てか、全然近くねーじゃん!!
「なぁ~・・・全然近くねぇじゃん!」
俺が後ろから言うと、チラッと振り返って来て・・・。
「もう良いってば、もうこの近くだから!」
そう言って全く笑わない。
『はいはい、そうですか』
って言って引き下がると思う?
そんなのメッチャ格好悪いじゃん。
俺が軽い足取りで夏樹ちゃんの横まで走って行くと、夏樹ちゃんはもの凄い嫌な顔をして俺を睨んできた・・・が、そんなのお構いなし。
「ちゃんと送るよ、家が分かれば今度迎えにも行けるしー!」
まぁ、迎えに行くこともないだろうけどね。
いくら俺だってー・・・可愛いからってここまで嫌われてる感じの子とまた逢う勇気はない。
H出来るなら良いけど、この感じだとそういう雰囲気にはならなさそう。
でもー・・・ワンチャンない?
「迎えに来てもらうようなことにはならないと思う」
夏樹ちゃんは俺から離れてそう言った。
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