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昔の仲間
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しおりを挟む—真也side
朝食を済ませ、牛舎で掃除をしていたら・・・・ある人物が突然やって来たんだ。
「真也さんー・・噂では聞いていたけど~・・・マジこんな場所で働いてたんっすね?」
へらへら笑って俺の方に歩いて来たのは、武蔵小杉で一緒になって女の子達を囲っていた・・・栄治と陽だった。
2人は直樹と直之の事を見て、
「お前等もここにいたのかよ?」
そう言って笑った。
「直樹と直之・・・お前等ウマの様子見てきて・・・・・」
俺はスコップを置き、そう言うと2人は慌てて牛舎を出て行った。
「何でお前らここに??」
2人を見てそう言うと、栄治はニヤニヤ笑って
「アンタが消えた後・・・大変だったんっすよ・・・アパートに警察来て、俺等がどんだけ大変だったか分かります??お前等だけこんな所に雲隠れしやがって・・・・」
栄治は俺の首を掴み言ってきた。
「・・・・申し訳ない・・・ただ急に俺もここに来なくてはならなくなった・・・。でも十分な金は振り込んだはずだ・・・あの時だってそれで手を切ると約束しただろ?」
2人には・・・それぞれ2千万ずつ振り込んだ。
今後の生活資金等を考えて十分な額だと思って・・・そうした。
すると、奥の方から
「真也ー・・・・ちょっとこっちに来てくれー・・・」
と、松さんの声が聞こえ・・・2人は慌てて帰って行った。
しかしまた昼休憩時間に・・・2人は来た。
俺は2人を掴み牧場の外へ連れて行くと・・・入口の看板横にレンタカーが路駐されていた。
「十分な金を振り込んだはずだ、もう俺たちには関わるな!お前等はお前等で・・・やれ・・・」
俺がそう言うと、
「全然足りないっすよ、・・・ってか、流石の真也さんももう金無しですか?」
2人はそう言ってゲタゲタ笑った・・・。
グッと下で拳を握っていると、向こうから達也さんの車が走ってきた。
達也さんは車を止め、窓を開けて・・・俺に声を掛けてきた。
流石に達也さんを巻き込む事は出来ない。
しかし、達也さんは車から降りてきて
「真也、・・・友達か?」
そう言いながら俺の方に近付いてきたんだ。
俺が首を横に振ると、栄治と陽はヘラヘラ笑って達也さんの方に歩いて行った。
「俺ら昔の仲間っすよ!以前、真也さんに顎で使われてたねー・・・」
俺は栄治の腕を掴み・・・・。
「もうやめろ・・・金ならまた払う・・もう帰れ・・・。」
そう言うしかなかった。
すると、達也さんは俺等の間に割って入って来て、
「何々?・・・たかり?真也は俺の仲間だ・・・。」
そう・・・・。
俺の事を・・・仲間と・・・言ったんだ・・・・。
—栄治side
久々会った真也さんは・・・随分情けない顔になっていた。
以前とは全然違う。
汚い作業着を着て、牛の世話をしてる・・・元・俺等のボス。
俺等は確かに・・・真也さんから2千万ずつ振り込んでもらった・・・が、そんな金すぐに無くなった。
噂で、北海道の富良野の牧場で働いていると耳にし、俺と栄治は直ぐに北海道に向かった。
直樹や直之まで一緒に・・・。
3人で更生して真面目にやってるとか??もう俺等との過去は・・・一切なし?
そんなうまい話あるのか?
そして、真也さんを庇ってきた男は・・・普通の富良野市民って感じじゃない。
真也さんと同じ、見た目が・・・東京にいたとしても目立つほどのイケメン。
高身長で・・・見るからにしっかりと鍛えているような・・・そんな身体だ。
要は勢いで、
「仲間っ?!・・・だったらアンタも金払えよ!俺等はこの人のせいで大分迷惑かかったんだ!」
って・・・盾突いて胸を押した・・・ら・・・。
その5倍返し!
ドンッ!!!と陽を押し・・・。
陽は簡単に転び・・・。
「何だてめぇっ!!!」
と、立ち上がろうとした陽・・・・。
・・・・・・・。
男は動揺も何もしない・・・・、冷静な目で俺等を見て、陽を持ち上げ・・・・茂みに投げやがった!!
「真也は俺の大事な仲間だ・・・。もう2度と真也に集ったりするな!・・・もう2度と来るな!」
そう言ったんだ・・・・。
何あの男。
惨敗した俺等は、その後その周辺の店で飯を食いに行こうと店を探しに駅まで行った。
駅前の牛丼屋で飯を食って、昼過ぎにその近くを車で走っていたら・・・1軒の定食屋の駐車場が見えた。
「あれ?・・・・あの男ー・・・・」
助手席にいた陽は目を凝らして言った。
そう・・・その定食屋の駐車場で、さっき真也さんを庇ったあのイケメンと・・・・エプロンを掛けた女性が仲良さそうに喋っていた。
しかもその女性は・・・朝、俺等が偶然道を聞いた・・・お姉さんだった。
あのお姉さんも、この辺じゃあまり見ないレベルの・・・都内でも振り返って見ちゃうくらい可愛いお姉さん。
まさか、あの2人・・・恋人同士??だとしたらーこの世の中って本当に不平等だよなって思う。
定食屋を通りすがり、少し行った所で車を止め2人で振り返ると陽は
「さっきのあの男・・・・胸と腕に刺青入ってた・・・さっきチラッと手が見えたんだ」
そう言った。
刺青??
「え・・・タトゥーじゃなくて?」
俺が言うと、陽は首を横に振って
「いや、あれは和彫りだなー・・・体格も良いし、普通じゃないよね・・・・」
真也さんが・・・元OHだったし・・・もしかして、さっきの男も元OHとか?
OHって、よくヤクザより怖いって聞くけど・・・真也さんを見ていた限り・・・怖い要素はなかった。
ただ、狂ってた要素はあったけど。
「それにしてもあの可愛いお姉さんとー・・・あの男が恋人同士だったらちょっと面白くない?」
陽がタバコに火をつけて言った。
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