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命の重さ
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—胡桃side
あ・・・・あれ・・・。
私・・・。
何で・・・・ここは・・・・どこ???
私は・・・生きてる?
重くのしかかる瞼を、少し開けると・・・・凄い・・・光・・・。
また目を閉じ顔を背ける。
ここ・・・天国?地獄??
それとも・・・私生きてる?
・・・・・・・。
あ・・・・・、なんか・・・右手が・・・凄く温かい。
あれ???
少し目線を下に向けると、私の右手を・・・もの凄く綺麗な手でぎゅっと握って、そのままベッドに伏せている女性の姿。
綺麗な髪で・・・細い腕。
下をチラッと見ると、グレーの太めのスウェットにラフなTシャツを着て上から大きめなパーカーを羽織ってるその人・・・。
すると、
「ん・・・・・・・」
と、目を擦りながら起きた・・・・・。
・・・・・・・・///////////
凄くドキッとした。
寝起きで、スッピンなのに・・・・・真っ白で、シミ1つない綺麗な顔・・・・・。
プルッとした唇の・・・・夏樹さん。
思わず見入っていると、夏樹さんはぼーっとしたまま私の顔をじーっと見つめ・・・・・ゆっくりと私の顔に近付いてきた・・・・。
す・・・・すごい・・・・目が・・・・吸い込まれそうな綺麗な目。
そして、・・・キスされるんじゃないかって位私に近付き、
「死にたかった?」
そう言ったの。
わ・・・・私・・・・・。
昨夜、もう生きてても・・・って・・・・。
言葉が全く出ず、胸がギュッと鷲摑みされたような・・・・そんな感じだった。
すると夏樹さんは一切私から目を逸らさず、瞬きもせず・・・・、
「借金があるから?・・・・旦那に女出来て・・・離婚されたから?」
夏樹さん・・・・・。
思わず夏樹さんに握られた手を自分の方に引くと、夏樹さんは更に私に近付いて
「ちょっと諦めるの・・・・早すぎじゃない?」
・・・・・・・・・・。
「くだらない旦那のために死ぬの?どうでも良いやつの借金のために死ぬの??」
って・・・・・、一切ブレ無い夏樹さんの・・・目・・・・。
「アンタの命って・・・そんな軽いものじゃないでしょっ?!もっと重くて重くて・・・・・重すぎな位のはずでしょ!!」
って・・・・夏樹さんが・・・・泣きながらベッドを叩いてそう言ったの・・・・。
「ね、・・・・いい?今度また・・・舐めた事したらね・・・私、アンタの事・・・・・マジで一生嫌いになるから!!!!」
何で・・・・・・。
私は夏樹さんに酷い事をしたの。
有楽町で、夏樹さんの背中を押して・・・もしもあれが・・・車が走っている時だったら・・・・。
そして、沖縄にまで来て・・・皆が楽しく過ごしている時間を・・・台無しにして奪った。
なのに何で??
苦しくて・・・・・涙が出た・・・・・。
—夏樹side
なんなの?
この人・・・・私と同じ年位でしょ???
まだ若いでしょ???
胡桃さんは私の手をギュッと握り返して、
「んーーー・・・・・・」
って・・・・涙をボロボロ流しながら声を上げたの。
その後、
「な・・・夏樹さ・・・ごめっ・・なさ・・・っ・・・・」
って・・・スッゴイしゃっくりしながら・・・・そう言ったの。
私は彼女の手をグイッと引き、小さな背中に手を回した。
私ね、貴方とは全然違うタイプだけど・・・・凄く貴方の気持ちわかる。
それは・・・同じ人を好きになったという・・・その切なく苦しい気持ち。
「私と貴方は・・・タイプは違うと思う。・・・でもさ、きっと・・・・」
今はこうやって、恋敵みたいな感じで出会ってしまったけど・・・・これが小中学校、高校とかだったら・・・・。
「学生時代、教室で出会ってたら・・・私達結構仲良くなったって思うよ?」
そう言って胡桃さんの顔を見つめた・・・・。
すると胡桃さんはまた・・・・ボロボロと涙を流して、
「うっ・・・・なーーつきーさーーーん・・・・うーーーーーーー!!!!」
って・・・・声を上げて泣いた。
少しして、先生が来て・・・・少し診察をすると言われ、私は涙を拭いて病室の外へ。
すると・・・、廊下はものすっご―・・・・・い重―い空気。
直ぐに立ち上がって私の方に来たのは健二君。
「夏樹さん・・・・・・・」
って・・・もう泣きそうな顔で私の前に立った。
・・・・・・・・。
周りを見ると、健二君のすぐ後ろには和也君、その後ろには仁君と拓海君。
後は、淳君と涼君。
そして・・・前に恋人面談でお世話になった・・・・堂本さんが居た。
私は病室の扉をしっかり閉め、
「目・・・覚ました。ちゃんと喋れるし・・・・ワンワン泣いてたから大丈夫じゃない??」
そう言うと・・・・目の前にいた健二君は・・・・。
バタッ・・・・・。
と・・・、まるで人形みたいに・・・・その場で気を失った。
—和也side
健二は一晩中の緊張から解放され、夏樹の前で倒れた・・・・・。
念の為先生が診てくれたが・・・・問題なし!!
鼾をかいて爆睡している・・・との事。
「はぁぁ~・・・マジ一安心だな」
俺等は一旦病室から離れて外の喫煙所へ向かった。
夏樹は、心配をしている幸ちゃん達に連絡をしてくると言って・・・売店の方に向かった。
涼と淳は俺の顔を見て、
「和也、胡桃さんの借金肩代わりとか止めろよ????」
そう言ってきた。
ハァァ・・・・・・。
別にー・・・・まぁ、・・・・さっき一瞬それもありかなって思った。
すると祐司が、
「会員様の個人的な問題に口を挟んではいけない・・・・和也、分ってるだろ?」
そう言ってきた。
そんなの分かってるよ。
でも、
「3億って額・・・俺等だったらなんてことないけど・・・彼女からしたら一生働いても返せない・・・どうやって生きていけばいいって言うんだ?」
俺が言うと、祐司が携帯を弄って、
「胡桃様は・・・・うちの会社に随分貢献して下さった大事なお客様。退会して頂いた場合・・・400万の返金は直ぐに可能・・・それ以外の、2憶、9千600万円は・・・もし彼女が承諾して下さるなら、うちの会社でローンを組んでもらって、仕事はー・・・・・沖縄か、俺の方でー・・・融通が利く仕事を紹介しよう」
そう言ってきた。
沖縄????
思わず涼と淳の顔を見ると、2人はビックリした顔をして
「ハァッ?!てかてか・・・お前沖縄で面倒みろってっ?!・・・そんないい仕事ねぇぞ??」
まあ・・・確かにそりゃそうだ。
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