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Happy New Year!!お1人様♡
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しおりを挟む—遊馬side
え・・・・・・・。
ぇえええええ・・・・マジっ?!
マジで振られたのっ?!
すると、俺の背後から
「うわ・・・きったなー・・・・振られたの自業自得じゃん!遊馬ー・・・もう行こうよ、こんなオバサン放っておこう・・・」
それは、昨日ナンパした日本人観光客の子。
夏樹は黙って・・・・その場から走って逃げていってしまった。
するとナンパした女の子はその場にしゃがみ込み、散乱したピザやハンバーガーを見て笑って
「やばっ・・・これ1人で食べようとしたんだ?あの人・・・・。ああいうキツくて可愛げない人ってー・・・もう一生ああなんだろうね・・・私はあんな風にならないようにしよーっと!!」
って・・・そう言ったんだ。
夏樹が、・・・・・泣いてた。
スッゴイ大粒の涙を流して、俺を睨んだんだ。
俺は夏樹の走る後姿をジッと見つめ、
「アイツー・・・・スッゲー可愛い」
そう言った。
するとナンパした女の子は、俺の方を見て
「は?」
って・・・・口を開けたまま。
何で?
夏樹凄く可愛かったじゃん!!
「アイツは凄く可愛い!!いつも可愛いけど今日は特に可愛い!」
元々夏樹は凄く可愛い子だ。
いつも怒ってるけど・・・実はすごく優しい部分もある。
あの大好きな彼が月1回会いに来た時・・・夏樹はいつも嬉しそうに笑ってよくワイキキの街を一緒に歩いていた。
俺には見せない可愛い笑顔で、無邪気に・・・笑っていたんだ。
そんな夏樹が、あんな顔で・・・・俺の前で泣いた。
—夏樹side
絶対泣かないって・・・そう思ってた。
腕で目をこすってお酒の袋だけぶら下げ、トボトボとマンションまで歩いた。
アイツのせいで私の大事な食料がなくなったじゃない・・・・・。
部屋に戻り、冷蔵庫に何かがあるか確認をしたけど・・・水とドーナッツしかない。
後でデリバリーすればいいか・・・。
冷蔵庫を閉め、お酒とお菓子、アイスクリームを出し・・・・リビングのソファーに腰かけテレビを見ながらお菓子とアイスを豪快に食べた。
お酒もどんどん空けて、グビグビっと流し込む。
大晦日に恋人がいないなんて・・・毎年の事。
別に珍しくない・・・・・。
はぁ・・・・、和也君に逢いたい。
勝手に出てきて今更何?って感じだけど・・・・・。
逢いたい・・・・。
元旦
「んー・・・・・・・・」
なんか・・・ものすごくお腹が重い・・・・。
昨夜、シャワーも浴びずデリバリーしたピザを寝室で食べて・・・・ネットフリックスを見ながら気付いたら寝てた。
起き上がって窓の方を見ると、凄い日差し。
今何時???
サイドテーブルに置かれたお酒と食べかけのピザ一切れ。
「ハァァ・・・・・・」
昨夜の私、ちょっと異常だったわ。
ピザのLサイズを殆ど平らげ、テーブルの上にピザの空箱を見てちょっと反省。
胃薬あったかな???
キッチンに行くと・・・そこには同じくデリバリーしたハンバーガー。
おえっ・・・・・。
ちょっとしばらくジャンクは要らないかも!!
キッチンの棚の引き出しに入れておいた胃薬を出し、口に放り込み水を飲んだ。
はぁぁぁ・・・・。
正月休み、スッゴイ長く取っちゃった・・・・・。
この休暇一体どう消化しようかなー・・・・。
和也君・・・きっと私の事面倒臭い奴だって思ったよね。
何も言わずに帰ってきて・・・絶対嫌われた。
でも、もう戻れないし・・・・胡桃が心配。
私はその場に座り込み、また下を向いた。
そうすると、気付いたら・・・・また涙が溢れて下に落ちた。
和也君に出逢う前は、こんなに泣き虫じゃなかったのに・・・・私凄く変。
もうイヤ・・・・・。
沖縄(1月2日昼)
—和也side
俺はホテルの部屋で荷物をまとめていた。
「マジで帰るんですか???」
健二は俺の前でオロオロしながらそう言った。
「やっと飛行機が取れたからな・・・」
笑えない。俺笑えない・・・。
夏樹が・・・俺から離れていった。
あの日、俺は急いで空港に向かったが・・・夏樹の姿はなく、プライベートジェットを使おうと思ったが・・・・使用中で使えず・・・。
結局今日まで羽田に戻る飛行機が無くて今日になってしまった。
「夏樹、ラインは既読になったけど・・・・連絡ないなぁ・・・」
そう言ったのは、美晴さん。
その隣には美波ちゃんを抱っこした龍。
そして龍はニヤニヤ笑って、
「和也さん、夏樹さんにちゃんと自分の気持ち伝えたんですか?もう結婚しちゃえばいいのに!」
って、・・・・・。
てか、お前に言われることになるとはーー!!
すると、健二がゲタゲタ笑って
「龍も美晴さんに逃げられたよね?沖縄で!!涼さんの結婚式の時ーーー!!!」
そう言うと龍は真っ赤な顔をして、
「そんな昔の話するなよ!!!!//////////」
って・・・。
でも確かに、涼と結城ちゃんの結婚式の時・・・・美晴さんと龍は少し距離が出来てしまっていて・・・っていうか俺の兄貴のせいだったんだけど!
あの時、俺が美晴さんを追ったっけな。
そう思うと、美晴さんと夏樹って・・・・似てる!
荷物を持って、部屋を出て行こうとすると・・・美晴さんが追ってきて、
「和也君・・・あの、夏樹ね・・・和也君と別れたいなんて思ってないから!絶対・・・本心じゃないから!」
って言うんだ。
—胡桃side
私の手首の傷は・・・そこまで深くなく、昨日退院した。
すぐに東京に帰ろうって思ったけど・・・うちの旦那が、事務所が倒産したことを発表した。
もう売れてはいないけど、一応名が知れたミュージシャン。
だからその事は・・・テレビやネットニュースでも流れ、それと同時に私との離婚ももう成立していたと発表。
私は一般人だし、そこまで記者に追われることはないけど・・・この状況で東京の家に帰るのは・・・つらい。
退院後、私は宜野湾市内のきれいなコンドミニアムに入った。
そのコンドミニアムを取ってくれたのは・・・いつもクラブの受付にいた堂本さんだった。
堂本さんは、私の退院手続きまですべてを世話してくれて・・・ここに連れてきてくれたとき、クラブの退会の手続き方法と返金の手続きもしてくれて・・・今後の生活の提案をしてくれた。
借金しか残っていない私の・・・生きる術がまだあった・・・。
もう私は生きていけないって思っていたのに・・・。
シークレットクラブの大元は・・・OH。
っていうのは噂ではあったけど・・・本当にそうだった。
私の借金を全てOHで一度返済し、OHでのローンを組んでくれることになった。
そして仕事は、都内のOH系の銀行業務か沖縄のあぐー豚の牧場での住み込みかどちらかを選んでほしいと言われた。
普通だったら便利な東京を選ぶのかもしれない。
でも・・・私はもう東京で元旦那さんと偶然でも会ったりしたら・・・苦しい。
あとは和也君にまた会いに行ってしまいそうで怖い・・・。
だから、沖縄のあぐー豚の牧場で働く事にした。
堂本さんが帰った後、すぐに私を訪ねてきたのは・・・健二君。
その時、夏樹さんが・・・少し前に和也君に別れを告げて出て行ったと・・・そう聞いた。
ショックだった。
私のせいだと思った。
私が夏樹さんを傷付けてしまった。
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