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天使との約束
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しおりを挟む北海道
—達也side
あの事件から3日後。
俺と由美と明とお母さんは大きなスーツケース2つだけ持って空港に居た。
あの後、栄治と陽がどうなったかって???
あの2人はマツさんが翌朝まで監禁。
翌朝、自分たちが散らかした牛舎を片付けさせ・・・牛に餌を与えさせた。
栄治と陽はその仕事を・・・真面目にやったという。
何故???マツさんミラクル??
マツさんは、1952年に行われたヘルシンキオリンピックの・・・・レスリング強化選手だった・・・らしいっ!!!
あの強さは・・・それか。
そして俺たちは・・・・、
「真君にお別れできなかった・・・。」
明は由美の隣に腰掛けて少ししょんぼりとしながら言った。
・・・・・・。
由美は明の肩を抱き、
「また~・・・夏に遊びに来ようか・・・」
そう言うと・・・明はニッコリ笑って、
「マツおばあちゃんも今度来た時バターの作り方教えてくれるって言ってた・・・」
明は・・・マツさんの事も、もちろん、真也のことも・・直樹も直之も大好き。
荷物を預けてセキュリティチェックに向かうと、由美と手を繋いでいた明が振り返って・・・。
「あ~ッ!!ママーーーーーッ・・・・。」
と・・・結構大きな声を上げた。
俺も由美もお母さんも一斉に振り返り、明が指をさした先を見つめた・・・・。
すると、向こうから凄い勢いで走って来る・・・真也・・・。
「真くーーーん!」
明は直ぐに由美と繋いでいた手を離し・・・・真也の方に駆け寄っていった。
「明・・・走ったら危ない!1人で行っちゃだめよ・・・・」
由美がそう言って止めるのを・・・俺は肩を抑えて止め、
「大丈夫だよ・・・・・」
由美はちょっと心配そうな顔をしたけど・・・ゆっくりうなずいて・・・笑った。
真也は昔の真也じゃない。
お母さんもニッコリ笑って、
「わざわざ来てくれたんだねぇ・・・真也君・・・。」
そう言った。
—真也side
明ちゃんは俺の方に凄い勢いで走って来て・・・・俺がしゃがみ込み手を広げると、パフッと俺の中に飛び込んできた。
そして、
「真君・・・会いたかった・・・・」
そう言って俺にギューッと抱き付いてきた。
俺もギューーッと抱きしめ、
「明ちゃん、・・・パパとママと・・・お婆ちゃんのいう事ちゃんと聞いて・・・沖縄で元気に暮らすんだよ」
俺がそう言うと・・・明ちゃんは俺の顔をジッと見て、
「真君、・・・お手紙くれる???」
そう言ったんだ。
「パパに送って良いか聞いてみるね、良いって言われたら毎月北海道の絵ハガキで送る」
「じゃぁ、明もママに沖縄の絵ハガキ買ってもらって送る」
これで・・・俺たちは・・・文通仲間!
明ちゃんは俺の腕をギュッと掴み・・俺の顔をジーーっと見て、
「真君お顔怪我してる・・・。」
栄治に殴られた傷がまだ残っていた・・・・。
俺は笑って、
「牛さんに叱られたんだ、邪魔だぞーーって・・・・」
そう言うと明ちゃんはケタケタ笑った・・・・。
そして、
「真君もう怪我しないようにね???」
そう言って俺の顔を触った・・・・。
小さな手、まだ6歳の・・可愛い手。
俺は明ちゃんの手を両手で包み込み・・・。
「・・・・明ちゃんありがとう・・・・俺、明ちゃんとお友達になれてよかった・・・。」
明ちゃんは目をパチパチさせて、
「また会えるよね?」
「大丈夫・・・俺は牛さんの世話でなかなか沖縄には行けないけど・・・今度北海道に遊びに来てくれた時には、美味しいものいっぱいご馳走するから・・・。」
そう言って・・・俺たちはデートの約束をした。
「分かった!パパとママに言っておくね!!!」
すると、達也さんと由美さんとお婆ちゃんが近付いてきて・・・俺たちを見てニッコリ笑った。
俺は、明ちゃんの頭を撫でて、
「明ちゃん・・もう行かないと・・・・飛行機乗れなくなっちゃうね・・・・」
そう言うと、明ちゃんは・・・俺の顔をまた見て・・・・。
「真君・・・・。」
・・・・・????
「・・・頑張ってね・・・」
って・・・・そう言った。
子供って不思議だ。
大人がもう感じる事が無い、何かを・・・・直ぐに察知する不思議な感性を持ってる。
俺は明ちゃんの手を握って、
「頑張るよ・・・ありがとう・・・。」
俺は、この・・・真っすぐな瞳を・・・裏切れない。
すると、
「明・・・応援してるからね・・・」
・・・・・////////
ヤバいな。
俺泣きそうだ・・・。
ちょっと歯を食いしばって・・・下を向いて、
「もう行きな・・・本当に飛行機乗れなくなるよ・・・」
俺がそう言うと・・・達也さんが明ちゃんの横に来て、
「明・・・真君に沖縄の可愛い絵はがきで手紙書いてあげな・・・」
そう言って笑った。
明ちゃんはニッコリ笑って、
「向こう着いたらすぐに書くね・・・」
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