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新たな関係のスタート
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しおりを挟む『では・・えーー、皆さんお待ちかねと思います。本日より、短期間ですが女性のスタッフが加わりました』
すると、講堂内がザワついた。
はぁー・・・苦手ー・・こういうの。
ショーとかは大丈夫なんだけどなぁ・・・。
『では、堂本の方から紹介をお願いします』
すると、祐ちゃんは私の方を向きながら立ち上がった。
「結城さん・・行きましょうか。」
「行くっ??」
「はい、前に・・・」
へっ?!
こっ・・・・ここじゃないんっすか・・・!
開いた口が塞がらず、
漫画だと青筋の顔!
祐ちゃんは、笑って私の腕を掴み私を立ち上がらせ、背中に手を添えて
「大丈夫、私が付いています」
祐ちゃんーっっ!
チラッと・・涼の方を見ると、二ヤっと子供みたいに淳君と笑っている。
私は口を尖らせ・・祐ちゃんに連行された。
司会者さんの横に、祐ちゃんと一緒に立って・・・正面を見ると、イケメンの海の様だ。
思わず、引きつり笑い。
『今、ご紹介頂きました今日からアルバイトですが10階で働いていただきます、橘結城さんです。彼女はモデル業もございますので、フル出勤はしませんが、主に雑務や、接待に対応していただきます。女性が一人という状況でございますので、スタッフ陣の皆様にもご配慮頂きます様お願い致します・・・。』
か・・・完璧な・・・紹介でございます!!!!
私何も言うことはございませんーーーッッッ!!
私が固まってると、
祐ちゃんはにっこり笑って・・
マイクを渡してきた。
「一言で構いません」
そう、優しく言うけど・・・・頭真っ白なんですけどーっ!
「・・・あの・・・」
すると・・・。
「結城ちゃーーん!頑張れー」
奥からそんな声が聞こえて、他の人も同じように励ましの言葉を投げてくれた。
皆、優しいーっ・・・・・。
祐ちゃんにマイクを渡され、汗をかきながら握るマイク。
『あー・・・・・』
下を向きながら声を絞り出した。
しーーーーん・・・。
一度正面を見るとッ・・・/////
超・・・皆こっちを見てる!!
ドキドキドキドキ・・・・・。
『うっ・・・/////』
思わず赤面っ・・
「結城ちゃん・・・大丈夫・・・」
背中をさすってくれる祐ちゃんが・・・なんか・・。
凄く懐かしく感じた///////
私はまた上を向いて、
『あ・・・橘結城です・・・』
そう言うと・・・。
「そんなの知ってるし!!」
ん?
奥から聞き覚えがある声っ・・
誰だっけ?
私が眉間にシワを寄せ固まっていると、
「さっさと挨拶しろよ!ばーーか!」
ひっ・・・
この声・・・
ジッと目を細め奥の方を見ると、
『達也・・・!!!』
マイクを通し思わず言ってしまった!
なんでっ?!
「早くしろよ、トロトロしやがって!後で締めるぞ?!」
ゲッ・・・
アイツー・・・!!
私はまたマイクを握り、
『今日から10階でお世話になります!!よろしくお願いいたします!!』
そう言って頭を下げると、
パチパチと拍手が聞こえて、顔を上げると一番前の涼と淳君と一樹さんとその並びに居た他の人も笑ってくれた。
はぁぁ、よかったー。
胸をなで下ろすと、
「上出来です、では・・・」
祐ちゃんは笑って私からマイクを受け取って、
『結城さんは年内の短期勤務です。その間、我々の仲間になります。女性が一人は心細いかと思いますので皆さん彼女への対応はお気遣いください。』
そう言って、
私の腕を掴み、また一緒に席に戻った。
はぁー・・・/////
って・・!!
なんでっ・・達也が?!
「結城ちゃん・・・ごめんね、俺も達也が今日来ているとは・・・」
・・・・・・・。
「でも・・・もう来ないよね???」
不安気に言うと、
「達也のチームのチーフに確認しますね」
お願いしますーーーーっ!!
アイツが居ると居ないとじゃ、全然状況が変わるし!!!
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